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SKE48 高村紗弥さんの公式ブログが面白い「入口の広さと相対化」



あなたの読みたい文章は?

 皆さんは、アイドルのブログを読むのはお好きでしょうか?
 文章を読むのって疲れますよね。
 読むよりも観たり、聴いたりする方が楽です。
 ポッドキャストが聴けたり、文章を朗読してくれたりするAmazonの音声配信サービス AmazonAudibleは2022年1月から23年の5月までの間に会員数が67%増と急激な成長を見せています。また同じく音声配信サービスのaudiobook.jpの会員数も2023年8月の時点で290万人を超えて、300万人が見え来ています。
 ううむ。文章の楽しみ方が変わりつつある時代なんですかね。
 しかし、それでも自分の視覚をあえて本やスマホに預けて文字を頭で理解して、書いた人の思いや伝えたいことを頭の中に広げる時間が僕は好きです。

 ただ、倍速で映画を観る人やファストで教養を吸収したい人が増える現在、僕らの可処分時間は無限にあるわけではありません。面倒でも読みたくなる文章ってどんなものでしょう?
 あくまで僕の「読みたい文章」は、というかぎかっこ付きで書かせていただくと大きくわけて二つです。

① その圧倒的な才能に時には驚かされ、時には傷つけられ、読んだ後はもう読む前の世界には戻れないもの。思考のレベルでも生活のレベルでも創作のレベルでも。

② 読みながらふと読者に問題を思い起こさせるもの。それは自分に近い暮らしのレベルでも遠い政治のレベルでも、中間の仕事や共同体のレベルでも。

 繰り返しますが、これは僕が考える「読みたい文章」なので、読んでいるあなたが考える「読みたい文章」とは違うと思います。それだけは念押しさせてください。
 
 SKE48の12期生である高村紗弥さんの公式ブログをフォロワーの方に進めていただき、2023年10月3日更新の第1回から2024年2月20日更新の第16回まですべてを読んだ時、彼女のブログは僕が先ほど挙げた「読みたい文章」でいえば、後者のタイプだなと思いました。
 ちなみに、前者のタイプのブログを書く人は、5期生の古畑奈和さんのアメブロと10期生の五十嵐早香さんの公式ブログとnoteです。どちらが上ということではないです。あくまでタイプで分けるとという話です。ちなみに、早香先生はゆっくりとnoteを更新中です。もうすぐ良い報告もあるそうなので、お楽しみに( 2024年2月22日のポコチャの配信より )。

入口の広さと相対化

 さて、高村紗弥さんに関して、全く知らなかったのですが、公式ブログを追っていきましたが、なかなか興味深い方でしてね。東京の理系の大学に通ってらっしゃって、リケジョなんですね。
 だからか、段落ごとの論理の流れが綺麗ですよね。そして、時々、関連した内容のジャンプが起こるから良いアクセントになっていて面白いです。
 彼女のブログの魅力を考えていくと、入口の広さがあります。
 ほとんどの回で読者への問いかけがあります。
 ある時は冒頭に、ある時は終盤に。
 この時、自分はどうだろう?とふと立ち止まって考えてしまいます。
 先ほど挙げた「読みたい文章」の条件ですね。
 そして、彼女のブログのもう一つの特徴として、その回のテーマとして、自分と他者を相対的に見ることが挙げられます。
 ある時は、自分とクラスメイト、ある時は自分と先輩たち、ある時は自分と芸人さんたち。この部分があるから、我々読者も知らず知らずのうちに自分と高村紗弥という比較をしているかも知れません。僕はしていました。
 ちなみにおすすめの回を二つ挙げておきたいと思います。

 第4回「テスト前のルーティーン」( 2023年11月14日 )
 第13回「あえて開発しないもの」( 2024年1月30日 ) 

 どちらも彼女の視点の豊かさや敏感さに気づかされると思います。
 特に第4回はある一文なんですが、ああ、ただ毎日を暮らしてるんじゃなくてその日その日の違いを感じているんだな、と思いました。
 ここには挙げてないですが、第16回も大変な体験を書いてるんですけどね。
 

これから期待する展望


 まずは、日本語ラップ好きとしては、彼女がラップが出来るらしいというのがいいですね。是非、「猫のしっぽがピンと立っているように」を歌って欲しいですね。
 そして、これだけ文章を書ける上に、ちゃんとひと手間かけて文章を書く人だけにnoteのアカウントを作るのはどうでしょう?
 いや、研究生の本分は通常公演のアンダーや研究生公演に出ることであるという方々の気持ちもわかりますよ。でも、売れるための選択肢も増やしておいて欲しいなとも思います。
 せめて正規メンバーになったら、是非!
 会員さんしか読めないというプレミア性があってもいいと思うんですが、今は外に開いている方が良い気が僕はしています。特に多くの方に知られていない状態ならなおさら。是非、きっかけを増やして行ってほしいと思います。
 ああ、この子はこんな魅力があるんだな、と気づけるきっかけです。
 2024年2月23日現在、noteのアカウントを持っているのは青木莉樺さんだけですが、是非、どんどん解禁してほしいです。

 まだ、16本しかブログを読んでいないので、書けることがこれぐらいしかないですが、これからどんな記事が増えて行くか、毎週楽しみにしたいと思います。
 あなたは高村紗弥さんの文章から何を見つけるでしょうか?

※ 早香先生のnoteもリンクを貼っておきます。久しぶりに読みたくなった方は是非。僕のおすすめは有料100円の「100円の価値」という記事です。一つ上のステージに行ったなと感じました。


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