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映画「劇場版きのう何食べた?」感想(ネタバレあり)

何食べの劇場版を公開日に見てきました。原作未読で、ドラマも見てはいたけど、そこまでハマってはなくてゆるく見ていた(なんなら数回とばしてるかも)な私ですが、映画とても面白かったです。ドラマすら見ていない母と行きましたが心から楽しんでいました。映画から入る人もすんなり2時間楽しめると思います。

さて、ここから感想です。ネタバレなしに書くの難しいので、盛大にネタバレしています。まだ見ていない方はUターンして💦

1.ドラマから繋がる日常

シロさんとケンジが、ドラマのままそこにいて、映画だからといって特にドラマチックな何かが起こるわけではなく、二人で笑い合い、美味しいものを一緒に食べて、家族の問題で悩み、仕事する。本当に普通の日常を描いてくれたことがとても良かったです。

シロさんもケンジもお互いのこと好きすぎて、斜め上に勘違いするから、疑心暗鬼になるし嫉妬するし。京都旅行に誘ってくれた、行きたかったうどん屋さんを覚えててくれた、お宿が素敵だった、手を握ってくれた…シロさんの行動が嬉しすぎて、最初は別れ話を想像したのに、最終的にシロさんの死を想像して真っ青になるケンジが可愛すぎました。竹林で「死ぬの?」って言った時は、映画館の人がみんな笑ってた(笑)

ケンジだけじゃなくて、シロさんも同じように嫉妬してヤキモキするし、最終的にそれが「病気なのか?」に繋がるのは、二人ともいい歳なのもあるのかも、と思いました。そういう年頃だもんね。それにしても、二人ともぶっ飛んだ妄想を膨らます前にちゃんと話そうよ!と思いましたけど(笑)

小日向さんとジルベールも相変わらず。ジルベールの可愛いわがままっぷりも変わらず。磯村くん変わらず可愛い!佳代子さんとシロさんと小日向さんで料理するシーン楽しかったなぁ。ちょいちょいディスられて膨れるシロさん可愛かったし。

とにかく笑いどころがいっぱいで、始終映画館が笑いに包まれてました。それも、穏やかな「クスクス」って感じの笑い方。これ、どこまで台本?って思うところもしばしば。それなのに、後半しっかり泣かせてくるんだからずるいなー。

2.家族のこと

今回、シロさんのお母さんに「もう来ないで」と言われてしまうケンジ。シロさんも悩みますが、綺麗事で全て丸く収まる、ではない、リアルな着地点でいいな、と思いました。お母さんの葛藤も理解できなくはないし(だってケンジのこと認めてないわけではない)、シロさんがしっかり考えて、ご両親にもケンジにも誠実に対応してくれて良かったです。

一方、ケンジは、お母さんから実家の美容院を継いで戻ってきたら?と言われます。「その人はずっと一緒にいてくれるの?」という一言は重かったですね。法的に縛られた結婚という関係じゃない(結婚してるからって保証はないけど)分、ああ言われると言葉に詰まりそう。お母さんはただただケンジを心配しているだけなんですよね。

あと、佳代子さんにお孫さんできたときの話。ジルベールが「孫なんて必要?」ってイラッとするのは、子どものことが自分たちにとってウィークポイントだからかな。そこでケンジが言った一言が素敵で。

「人が嬉しいことってやっぱり嬉しい」

ここでうるっときました。どうしても人と自分の幸せを比べてしまうものなのに、それでも人の幸せを自分のことのように喜べる。ケンジの優しい性格が詰まった言葉だなあと。そして、そう思ってくれている人の周りには、きっと同じようにケンジの幸せも喜んでくれる人が集まるんだろうな、と思いました。

歳をとるにつれ、親や家族との問題は色々出てくるんだろうと思いますが、自分が一番大切にしたいことは何か、っていうのは忘れちゃいけないですね。

3.料理がとにかく飯テロ

何食べと言えば深夜の飯テロドラマでしたが、映画でも飯テロっぷりは健在。どれもこれも美味しそうで美味しそうで。キャラメルりんごのっけたトーストwithハーゲンダッツ食べたい…。あとお正月のお節がめちゃくちゃおしゃれでさすがシロさんだった!

あと、ラストのお花見のお弁当も!おにぎりは丸っとしてて美味しそうだし、お母さんレシピの肉団子はほっこりしそうだし。あれ食べたい。


その他、京都の風景も素敵だったし、お花見の桜もきれいでした。誰かと一緒にご飯を食べる幸せを改めて感じる映画でした。