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厳しいレストラン事情

イギリスのレストランで働いて10年が経った。

日本でも3年ほどレストランのキッチンの経験があるので

合計13年というところだろうか。

やはりレストランのスタッフの生活はみんな厳しいようだ。

ホールスタッフはキッチンスタッフに比べて更に条件が厳しくなる。

ウエイトレスの子達はどんなに頑張って接客技術を磨いても

正社員になることは難しくシフトも安定して入れてもらえない。

イギリスではチップ制度があるのでそれが少しでもスタッフの助けに

なっているとは思うが将来に希望が持てず転職していく人は多い。

そして比べるとキッチンスタッフの料理の技術は磨けば昇進、

昇給のチャンスがないわけではないがウエイトレスの子達より

ストレスが多く喧嘩やいじめが絶えない。

その為ストレスの捌け口としてお酒やタバコの過剰摂取やイギリスに

置いてドラッグ等にはしりトラブルを起こすケースも良くある。

レストランによっては大麻、覚醒剤の講習をスタッフに

受けさせるところもある。

体を壊してキッチンを去っていく人も多いが、その他の理由として多いのが

結婚して家族が出来ると週末を家族と過ごす為に平日の

仕事探すというものである。

その為シェフの多くは独身だったりする。

また大変なのはスタッフだけではない。

立派に見えるレストランのオーナーであっても

同じくらいの規模の一般企業の社長より年収は低いんじゃないかと思う。

50%のレストランは開店して3年以内に消えていくと

言うくらい厳しい業界だ。

その苦しい状況を打破するためにスタッフを酷使して働かせたり

騙して働かせようとするレストランが非常に多い。

私も今までもいろんなレストランに騙されて来た。

騙されたとわかっても泣き寝入りである。

それでも料理の仕事が好きだったから続けていく事が出来たし、

続けてきた中で自分にあった会社と巡り会うことが出来た。

レストランで働くというキャリアを選択したならば

苦労することを避けられずにはいられないだろう。

その苦労や騙された事でさえも今の自分の経験になっている。

絶対に料理の仕事がしたいと本気で思うなら騙されることを覚悟して

まず飛び込んでみてはどうだろう。

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