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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督記:29 歴史的対談

2021/7/21 快晴。この日は樋口さんを東京にお招きして河合弘之弁護士との対談撮影。場所は河合さん宅の地下室。昭和、平成、令和を第一線で活躍している天才的ビジネス弁護士の家はスゲーお屋敷だ。地上3階建、地下室は卓球台(河合さんは東大卓球部出身)とグランドピアノを置けるような広さで、壁にはデカくてカッコいい絵画がボンボン飾られている。初めてこの地下室に入ったのは2013年7月、河合弘之監督作品『日本と原発』の撮影で脱原発弁護団全国連絡会の勉強会を撮った時だ。全国から集まった約30人の弁護士さんたちが熱気を放ちながらの議論は迫力満点だった。

河合弁護士のスゲー家で行われた脱原発弁護団全国連絡会の勉強会 2013年7月

元裁判長と弁護士の対談は、おそらくドキュメンタリー映画史上初めてだろう。映像演出家としては、かなりオイシイ設定だ。樋口さんと河合さんの対談を撮るメインカメラは、お二人が完全に対峙するようセットし、緊迫感を演出した。2014年の大飯原発訴訟の回想、超難解な科学技術論の応酬に裁判官が感じることは何か、樋口さんがなぜ定年退官後に脱原発活動を始めたのか、これからの原発訴訟のあり方、などなど転がってゆく話題に裁判官というなんとなくベールに包まれた職業が自分の中で形を作ってゆく感覚になる。が、しかし「すべて裁判官は、その良心に従い独立してその職権を行い、憲法及び法律にのみ拘束される(憲法76条3項)」のだ。勝手な裁判官像を目の前にいる樋口さんだけから推し量ってはいけない。簡単に言うと、いろんな裁判官がいるのだ。

映画公式サイト
https://saibancho-movie.com

宣伝費を募るクラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/saibancho-movie


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