小原浩靖

TVCMなど映像広告の監督作700本以上。2020年ドキュメンタリー映画『日本人の忘れもの フ… もっとみる

小原浩靖

TVCMなど映像広告の監督作700本以上。2020年ドキュメンタリー映画『日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人』で第26回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞、第38回日本映画復興賞奨励賞を受賞。2022年9月映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』公開。

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  • 『原発をとめた裁判長』監督日記集

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映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:125 8月の農場

2023/8/29 晴天。朝4時30分に家を出発して二本松の農場まで撮影に向かう。今年3度目の農場撮影だ。 前回は7/24に行ったのだが、1ヶ月経つと夜明けの様子も随分変わる。前回は東北自動車道に乗った頃に朝焼けを真正面に受けて眩しかったが、今回はだいぶ西から太陽がお出ましになったので運転しやすい。しかし、福島県に入る8時半頃にはクーラーが効かないほど猛烈な暑さになる。こんな強烈な太陽の力を電力に変えてこそ現代人なのだと思う。 今回の撮影の目玉は、この農場の主力商品であるブ

    • 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:124 とある上映会

      過日、限定された方達への上映会があり、近藤恵さん、慶應大学名誉教授の金子勝先生、龍谷大学の大島堅一先生とパネルディスカッションをご一緒した。 大島先生とは『日本と原発』の撮影以来10年ぶり、金子先生とは『日本と再生』の撮影以来7年ぶりにお会いして本作を初めてご覧いただけた。お二人ともずいぶんと気に入ってくださって、大島先生は大学での授業上映を検討してくださっている。 両先生の講演は短いながらも個性あふれるものだった。 大島先生は著書「原発のコスト」さながら数字をもって解り

      • 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:123 温かい劇場

        ポレポレ東中野で公開中の『日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人』は8/4(金)で終了するが、次は『原発をとめた裁判長』の劇場公開が待っている。 8/18(金)から上映してくださる東京・杉並区の劇場、Morc阿佐ヶ谷に『原発をとめた裁判長』のポスターが掲示された。そしてなんと!お洒落なロビーにはスタッフが描いた黒板画が!! 同時期に上映される作品『東電テレビ会議 49時間の記録』他をミックスした図案。驚きましたー! ミニシアターは、お迎えするお客様に作品だけではなく劇

        • 映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:番外編No.8

          東京・ポレポレ東中野で7/29(土)から一週間公開される『日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人』。 7日間連続で行われる舞台挨拶のゲストが決まりました。連日AM10時からの上映後に登壇します。 7/29(土)石井恭子(登場人物・フィリピン日系人リーガルサポートセンター)/小原浩靖監督 7/30(日)田近陽子(登場人物・フィリピン日系人リーガルサポートセンター)/小原浩靖監督 7/31(月)小原浩靖監督 8/1(火)池田澄江(登場人物・日中友好の会理事長)/小原

        映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:125 8月の農場

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:122 Morc阿佐ヶ谷で公開決定!

          2023/7/13 曇り。 新たに東京・杉並区の劇場、Morc阿佐ヶ谷(モークアサガヤ)で『原発をとめた裁判長』の公開が決定した。 上映日は8/18(金)~20(日)、8/27(日)、9/2(土)~3(日)、9/9(土)~10(日) の8日間。劇場が改装工事中のため工事のない土曜、日曜が中心の公開。お勤めの人にはご覧いただきやすい日程になったのでよかったと思う。 東京では3館目、全国28館目の公開になるが、今回は自分が営業して公開決定になったのではなく、Morc阿佐ヶ谷の番

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:122 Morc阿佐ヶ谷で公開決定!

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:番外編No.7

          2020年に公開された河合弘之弁護士製作・小原浩靖監督作品『日本人の忘れもの フィリピンと中国の残留邦人』が東京・ポレポレ東中野で再上映される。 7/29(土)~8/4(金)の一週間限定。上映開始は連日午前10時から。 本当にうれしい再上映だ! コロナ禍真っ只中の2020年7月25日に公開された時は散々な目に遭った。ポレポレ東中野の座席数は半分になり、公開初日の3日前に小池都知事が外出自粛を要請したことで1/3の予約がキャンセル。1日3回、3週間も上映されたが、二桁の動員に

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:番外編No.7

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:121 早稲田大学での上映

          2023/5/22 快晴。 早稲田大学の平和学Ⅰの授業に樋口英明元裁判長と自分をお招きいただき学生さんたちとのトークセッションが行われた。 昨年9月。ポレポレ東中野に野々村さんという男子早大生が本作を観に来られた。舞台挨拶後に声を掛けてもらった時に「大学で上映したい」と言ってくれた。大学生が観に来てくれたのがうれしい上に授業で上映したいと言ってもらえるとは驚きの出来事だった。さらに今年1月の下北沢K2の上映には野々村さんと同じゼミの高垣さんが観に来てくれて授業での上映を意欲

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:120 5月の農場

          2023/5/18 快晴  5/19雨。久しぶりに二本松の農場で撮影。 撮影ということは続編のためか?と思う人もおられるだろうが、資金の問題と映画としての企画問題があるので現時点で続編は未定である。未定ではあるが、撮るべきものがあるので撮影してきたというワケです。 真夏のような日差しに映えるのは見事な小麦畑。小さな花を咲かせてすくすく育っている。収穫は7月上旬とのこと。 黄色の花を咲かせたカラシナは、イエローマスタードになって二本松営農ソーラーのネットショップで売られるは

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:120 5月の農場

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:119 上映会登壇

          2023/4/23 曇り。 2月から始まった自主上映会は現時点で全国から59のお申込が来ている。本日までに30の上映が終わり、3,300名超のお客様にご覧いただいた。 樋口英明元裁判長、河合弘之弁護士、二本松の近藤恵さんをトークゲストにお招きいただく上映会も多い。 自分もたくさんの主催者さんからお招きをいただいている。 大変うれしいことに上映会でご覧になった方がさらに上映会を開催してくださるという連鎖が生まれている。こういうことがあると本作には確かな力があるのだと自信を持て

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:118 伊方原発抗告審

          2023/3/24 広島は曇天。 映画のクライマックスで残念ながら却下となった伊方原発差止仮処分。その即時抗告審の結果が3月24日に出ると樋口さんからお知らせいただいたのは、ひと月ほど前。これは撮りに行かねばと、ひとり機材を背負って広島へ向かった。 裁判所前には早々とメディア陣が集まっていた。原告団の方に結果発表後の段取りを訊く主要メディアの記者は、どこも20代と思しき若い人が多かった。あとで原告の哲野さんに聞いたところ、若い記者ほど熱心に取材してくれるらしい。 樋口さんが

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:118 伊方原発抗告審

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:117 12年

          2023/3/21 晴れ。12年前の 2011年3月11日14時46分18.1秒。自分は何をしていたかというと、東京港区の北青山で撮影をしていた。正確に記すと、揺れが始まったのは国道246号に停めたロケバスからスタッフとキャストが降りた時だった。地下鉄青山一丁目駅の出口から大勢の人が出てきて騒動が始まったと感じたが、自分たちは撮影のためにロケ場所であるレクサスのショールームに入っていった。 不思議なもので、どんな騒動が始まろうが撮影は毎度一刻を争う作業だから次から次へと撮ら

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:116 自主上映会 a go-go!

          2023/2/28 晴れ。 全国27の劇場公開が終わった。これからも劇場で公開されることもあると思うが、自分としては、自主上映会を増やすことに注力し始めている。 自主上映会は昨年末に募集してから既に全国34団体からのお申込みをいただいている。すごく沢山でありがたい!自分は劇場で70回近く舞台挨拶に登壇して来たが、パンフレットをお買い求めの方にサイン会をすると毎回最低でも2名から「自主上映はいつからできますか?」と質問を受けていた。これはもの凄い数で、自分が把握するだけでも15

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:115 東京凱旋結果

          2023/1/31 晴れ。シモキタ興業回想。 1月4日から26日までの下北沢のエキマエ-シネマK2の東京凱旋公開が終わった。 先の日記で目論んだように毎日映画コンクール受賞は成らなかったが、自分にとっては努力が報われた興業だと言える。 トークゲストの人選は正解だった。登場人物の樋口英明元裁判長、河合弘之弁護士、二本松の農場長・塚田晴さんはもちろん、ピースボート共同代表の畠山澄子さん、ピーター・バラカンさん、NO YOUTH NO JAPAN代表の能條桃子さん、ジャーナリストの

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:115 東京凱旋結果

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:114 メインストリーム

          2022/12/27 晴れ。 第77回毎日映画コンクールのドキュメンタリー部門賞にノミネートされた。 7つのドキュメンタリー作品が選出されていて結果発表は2023年1月末、表彰式は2月14日だ。ノミネートされた時点で新聞やSNSなどに本作のタイトルがたくさん出たので良い宣伝になっている。 その効果のほどは1/4(水)から公開の下北沢のエキマエ-シネマK2に表れるはずだ。 K2の公開は1/17(火)までの2週間を予定されているがお客様の入り具合によって延長も大いにあり得る。1週

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          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:113 なかにし礼さん

          2022/12/15 晴れ いかに今年がアッという間に過ぎたのかというと、まだ夏の感覚でいると表現すればわかってもらえるだろうか?気分はあのクラファンに必死になりながら劇場営業に精を出し、宣伝に懸命になっていた暑い季節のままだ。 つまり公開から3ヶ月を過ぎても必死のパッチでこの映画を広めようとしている。 気分は暑いが気温は冷たい。web用の広告を作ったり、自主上映会のホームページを作ったり、興行収入の精算をしたりしてパソコンにかじりついてると、暖房をかけるのを忘れて手足の先

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:113 なかにし礼さん

          映画『原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち』監督日記:112 お正月映画で東京凱旋

          2022/11/23 実家は雨。全国26館公開の本作はすでに20館が上映終了している。地域によってバラつきはあるが、概ね平均点以上の動員で喜んでくださった劇場さんが多い。3月から劇場への営業を始め、暑い夏へと向かうにつれて公開館が増え始めた。自分は夏が好きなので気持ちも昇り調子で秋に差し掛かると26館まで増やすことが出来た。新人映画セールスマンとしては、まずまずの仕事ぶりだと自負しているが、巨大映画会社の配給作品が300館も開けていることを考えるとささやか過ぎる。 好きでは

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