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「ぼくの地球を守って」日渡早紀

漫画の紹介。
完結、全21巻。

生まれて初めて自分で購入した少女漫画だった。
今でも覚えている。
妹と見ていたNHKBS2で夏休みの午前中に放送されていたアニメ、それが非常に中途半端に終わっていたので続きが気になってしょうがなくなった。
で、もんもんとしていた時に、実家の駅近くにある古本屋で全巻セットを発見。
手元には夏休みにおばあちゃんにもらったお小遣いが。。
で、購入。

なんで本屋さんはジャンル別に棚を分けるんだろう。
青年漫画と少年漫画はわかる。
子供には見せたくない作品もあるだろうから。
でも少年漫画と少女漫画は分けなくてもいいじゃん。
主に少年に、主に少女に、というだけで若い人たちが読むのには変わりないのだから区別する必要は無いと思うんだけどなぁ。

話を戻すが、そうして一挙に購入した本作、一週間ぐらいで没頭して読み終わってしまった。
その後も何度も読み直しをした、心に残る作品だった。

久しぶりに読んだところ、最初のころは絵が綺麗とは言い難く、下手ではないんだけど昔の少女漫画のノリで書かれており少し入りづらかったり、携帯もない時代に古臭さを感じたりとあったが、読んでいくと初めて読んだ時のように没頭、仕事の合間・通勤の時などを使い、これまた1週間で読んでしまった。
やはり名作だ。

あらすじを書く。
新しい街に引っ越してきた女子高生、団地住まい。
近所の男子小学生のいたずらに手を焼きながらも、なんとか新しい環境になじもうとしていた。
そんな彼女が、不思議な夢を見るクラスメイトと交流する。
どうやらその夢は月にある基地での暮らしのようで、どうも地球を観察しているらしい。
そしてだんだんとそれは彼らの前世だということがわかってくる。

同じように月基地にいた前世を持つ高校生たちとの出会い、そして先のいたずら好きの男子小学生は、実は彼らとなんらかのつながりがある様子。
そしてなにやら暗躍している。

SFであり青春物であり恋愛ものであり、現代と前世が交互に描かれながら、小学生のたくらみが徐々に明らかになっていく緊迫感。
どこかサスペンス的な要素もあり、本当に最後まで飽きさせない。

そして登場人物は誰しも悪人というわけではなく、それぞれ悲しい事情などあり、それもほろっとさせるエピソードなのだ。
だんだんと登場人物たちに愛着がわいてきて、、たまらない。

最初の少女漫画がコレだったのは、とてもいい出会いだった。
少女漫画なんて「だれそれ君がすきー」ってだけの話だと思ってたら、こんな本格SFがあるなんて!!
おかげで、その後少女漫画の良作を読むことが出来た。

よきかなよきかな。

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