「百万ドルをとり返せ！」ジェフリー・アーチャー

以前牛丼の話でも書いた、高校生の頃からの親友。
彼と仲良くなったの趣味が合ったからだ。
漫画・ゲームが好きな連中はたくさんいた。
でも彼とは、アニメ・ライトノベル・そして小説の趣味が合ったのだ。
自分が高校生の頃は、オタクといえば、宅八郎という気持ちの悪いタレントが代表って感じで非常に肩身が狭かった。
そんな中、同じ趣味ということで貴重な仲間であり、相性もよかったのだろうか、久しぶりに会っても昨日別れたぐらいの感じで会話が出来る稀有な友人となった。

そんな彼が教えてくれた作家がジェフリー・アーチャーだ。
この作品は、まるで小粋なハリウッドのコメディ映画を見ているような、楽しい話で、血みどろの殺人事件・ミステリーばかり読んでいた自分としては初めて出会ったタイプの小説だった。

これが面白い。
初めて読んだ時の爽快感がいまだ残っているので、本作「百万ドルをとり返せ！！」を紹介させていただく。

コンゲーム小説と言われるジャンルらしい。
コンゲームとは、策略をうまく使って騙し合いをするという種類の小説。
ハードなのだと軍やスパイものもあれば、詐欺師ものもある。
最近で言うと映画になった「コンフィデンスマンＪＰ」なんかもコンゲームものだろう。
初めてのコンゲーム体験。

あらすじ。
石油投資詐欺に遭う男たち。
友人を誘ったり、その友人が知り合いに教えたりと被害は大きい。
金額の大小はあれ、財産をだまし取られた男たちが、なんとかそれを取り返そうとする。
リベンジする為に集まった男たち、被害総額は百万ドル。
これを取り戻すため、首謀者となった大富豪に逆に騙しを仕掛けるのだ。
少しずつ策略によって仕返しをしていく様子が爽快だし、物語の終わりも秀逸で、非常に面白おかしく読める作品だった。

これの紹介を書くために少し調べたのだが、なんとデビュー作だった。
しかも著者本人も石油投資詐欺に遭っていたらしい。
自分の職業経験を生かしてデビュー作を書く人はたくさんいるが、自分があった犯罪で面白おかしい小説を書けるのはすごい才能ではないだろうか。

ぜひ読んでみて欲しい。
楽しいから！！

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百万ドルをとり返せ！ (新潮文庫)