見出し画像

遠回りに見える道が一番の近道。イイね・フォロー返しについて

noteを始めた当初、書けども書けども誰にも読まれない時期が続いた。

心が折れそうになり、よく「note バズる」で検索したものである。その方法の筆頭としてよくヒットしたのが「とにかく様々なnoterの記事にイイね、コメント、フォローをしまくれ」というものだった。

「好意の返報性」と心理学の世界では言ったりするが、人は好意を寄せられるとその人を好きになることが多い。だからなるべく多くの人にイイねを押したりコメントを書いたり、フォローすればそのお返しとして、自分の記事にも反応が多くなるということだった。

確かにクリエイター同士で支え合うというのは一理ある。

占い師・真木あかりさんのお父様は植木屋さんをしていたのだが「収入の1割はお客さんに還元する」というモットーがあったそうだ。

例えば植木の仕事を頼んでくれるお客さんの中にお蕎麦屋さんがいたら、お父様は出来る限りそこのお蕎麦を購入するようにしていた、とのこと。
おかげで真木さんは子どものころからしょっちゅうそこの店の蕎麦ばかり食卓に上がって「またか・・」と思っていたそうだが、大人になるとご縁に生かされていたことを実感した、とのことだった。

ただ植木屋さんとお蕎麦屋さんのように顔の見えるつながりならまだしも、ネット上でそうしたつながりだけに依存して自分の商いが成り立つかというと、ちょっと厳しいところもあるように思う。

SNSでは順調に仕事をしているように発信していた友人が「実はあるオンラインサロンに入っていて、そこの会員さん同士でサービスを受け合っているの。そのサロンを抜けたらやっていけないよ」と笑っていたことがあった。
本人が納得してるならいいけれど、そこにいないとやっていけないというのは見えない鎖につながれているようで自分はちょっと嫌だ。

話をnoteに戻して「どうしたら自分の記事を読んでくれる人が増えるの?」と悩んでいた1年前の自分に会えるとしたら、私は「コツコツ良質な記事を書き続けるしかないよ」と声を掛けたい。

もちろん自分を知ってもらう努力も大切だけど、肝心なのは自分を知ってくれた人に共感して信頼してもらうこと。文章の質と量を少しずつでも上げること。それが細く長く自分をいいなと思ってくださった人とつながっていくコツのように思う。

こつこつと良質な記事を書き続ける。「なんでそんな非生産的なやり方をしてるんですか?もっといい方法がありますよ!」とフォロバしまくったり他SNSからフォロワーさんを引っ張ってきたりするやり方をしている人から見たら、笑われそうな地味なやり方だ。

確かにフォロバしまくって読者さんを増やした人も、ツイッターでバズって何十人かフォロワーさんをnoteに引っ張ってくることに成功した人も、身近にいる。しかし2人とも、もうずっとnoteを更新していない。

きっとnoteで表現活動をしたりそこでのつながりを大切にすることより、読者さんを増やすことが彼ら彼女らの目的になってしまったのだろう。

遠回りだと最初思った道がだいたい一番の近道、という言葉を聞いたことがある。

イイね・コメント・フォロー返しは、例えるなら遠い道のりを少し近道にするようなものだ。
しかし目的地で自分がどうしたいのか、そこを見失うとゴールに着いたのに迷子、という状況になってしまう。

いつか見晴らしのいい景色が見えるところへ出ることを願って、今日も私はこつこつと書く。






書く楽しさについて知りたい方は、こちらのワークショップへどうぞ。


この記事が参加している募集

noteのつづけ方

振り返りnote