ゴミ収集車の鐘。

ここ、メキシコ・オアハカでのゴミの捨て方は少し日本と異なる。
ゴミ収集車が所定の位置に来ると、ゴミの人が大きく鐘を鳴らして
周辺住民に、自分たちが来たことを知らせるのだ。
なかなか響くから、一つ前の停留所でのお知らせの鐘がかすかにこちらに聞こる程。次はココだ、と心の準備ができる。
運よくサチータの向かいが停留所なので遠いところから必死にゴミを持っていく必要はない。
この鐘が、3週間聞けない時期があった。
そうゴミを3週間捨てれなかった。
うち、たこ焼き屋、飲食店。
生ゴミも、食べ残しも、トイレのゴミも、どんどん溜まっていった。
広めの物置部屋も、みるみるゴミでいっぱいになっていく。
異臭とハエとの戦い。
殺虫スプレーを何本空にしたことか。スプレーをまきすぎて喉やられたり。

そのうち周辺で不法投棄が見られるようになった。
家に溜め込めれない家庭のゴミや、飲食店のゴミの山で道路が埋め尽くされて交通困難な場所もで始めた。

収集車が来ない原因は、集客炉がもう一杯で限界、収集したところで
捨てるところがないんだとか。そして新しい場所の確保がなかなかできないらしい。
行き当たりばったり感たっぷりの行政。

3週間以上ぶりに聞こえた鐘の音は、幸福の鐘のように聞こえ、感動さえした。
それを機にお家の庭にコンポスターをふたつ作った。
いつゴミ収集車が来なくなってもいいようにこちらの準備は万全にしておかないと。
そう、ここでは行政には頼れないのだ。すべては自己責任。

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