【単巻５冊読書感想㉟】『「正しい政策」がないならどうすべきか』『ある日、森の中でクマさんのウンコに出会ったら』『自然のだまし絵』『もののあはれ』『身のまわりのあんなことこんなことを地質学的に考えてみた』
年間４００冊の追い込み中で、なかなか感想を書く時間と気力が……。
とりあえず、既読の分を残しておいても仕方ないので、チャチャっと書いておきます。
前回も溜めてしまってましたしね……。
まぁ、そういう時もありますよね。
ということで、今回の５冊。
【１冊目】哲学を政治に活かせ！！『「正しい政策」がないならどうすべきか 政策のための哲学』
※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません
哲学は苦手なんですが、「政治に役立てるには……？」というリアルな問題に取り組んでいるため、借りてきました。
これまでの哲学は、「一つの哲学理論を選択して、そこから問題を解決する」だった。
ではなく、「実際の社会で使われているルールは、どんな哲学理論で説明できるか？」を考え、そこから矛盾や問題を抽出して「こういう理論を使えばどうなるか？」ということを考えていく……。
というアプローチで、実際の政治的問題「動物実験」「ドラッグ」「ギャンブル」などを考えていきます。
哲学のワケノワカラナサというか、「リアリズムはどこ？」っていうのが、もう序盤で説明されちゃう。
「一つの哲学理論を選択して〜」って部分。
哲学とか、倫理学って、
ナンジャラホイ、それは宗教とどう違うんや……。
みたいな、感じになりがち。
いや、「善」「悪」の問題じゃねーのよ、限られた社会リソースの分配方法の話なんよ……みたいな。
一番、興味深かったのは、「社会保険をしっかり整備しても、貧困などの格差からの、健康格差は埋まらない」ってこと。
いや、やっぱりあれよね、ベーシックインカムが全てを解決するんじゃない？
日本さん、世界で先駆けて導入して、歴史で讃えられる気はないですか？
【２冊目】超アタリ！！こういうのばっかり読みたい『ある日、森の中でクマさんのウンコに出会ったら ツキノワグマ研究者のウンコ採集フン闘記』
※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません
生物学者さんの半生&研究史がすごく好きです。
今年の７月発売のタイトルで、あんまり読まれていないんですが……。
アタリでした！！
クマのウンコをひろう……などなどの研究をしている方が、コミカルに研究を紹介する一冊。
面白すぎ……。
40代、研究者人生も長い方なんですが、わかりやすいよう研究ごとに紹介されていたのが良かった。
いろんな研究を並行されているのが普通なので、時系列でも「？」ってなる著者さんもいるんですよね。
ウンコ研究が大半ですが、クマを中心に自然界の色々が明らかになっていくのが面白かったです。
クマは、植物の種が一種類ずつ順番に何回かに分けて出、特にオスは移動距離が長いため、種子散布に役立っている。
クマのウンコに、虫や鼠が寄ってきて再度散布が起こる。
また、クマは鹿の死体を食べており、生態系においては死体処理者の顔も持つ。
などなど。
実際に読んでほしい一冊です！
【３冊目】『自然のだまし絵 昆虫の擬態 進化が生んだ驚異の姿』
※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません
４５年間の集大成らしいので、写真には満足。
進化論の解釈が違う感じで、文章は「？？？」だった。
表紙レベルの写真がいっぱい収録されているので、虫好きはぜひ開いてほしい一冊。
こんなに擬態しているなら、道を歩いていても全然、気づかないだろうな〜、と。
見えていない、気づいていない世界に想像を馳せてみたり。
少し、世界が広がった気がします。
【４冊目】SFよりのケン・リュウさん『もののあはれ』
※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません
結構ファンタジーよりのSF作家さん。
ですが、今回はしっかりSFな短編ばかりだったので満足感が高かったです。
ファンタジーよりの短編も面白いし好きなんですが……。
でも、読んでいると「これSFか？」って気分になってくるんですよね。
SFとファンタジーの綺麗な融合がこの方の作風だと思うので、
こういうケン・リュウさんの短編がもっと読みたいですね〜。
【５冊目】うーん……。『身のまわりのあんなことこんなことを地質学的に考えてみた』
※このタイトルはKindle Unlimited対象ではありません
「面白くなかったら読むのやめようキャンペーン」に失敗した。
色々と書き出すとまた長くなるので今回はこれで、終わり。
それでは最後に。
残り一ヶ月、今年の読書の締めくくり。
読んで読んで読みまくりましょう！！
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