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【単巻5冊読書感想56】『ロミオとサイコ 県警本部捜査第二課』『フラットランド たくさんの次元のものがたり』『白亜紀往事』『未来職安』『恋せぬふたり』
またまた記事を書くのをサボっていました。
BOOK☆WALKER読み放題まで契約してしまったので、
はちゃめちゃに読んでいます。
というわけで、今回の5冊はこちら。
【1冊目】うーん、イマイチ。『ロミオとサイコ 県警本部捜査第二課』
※BOOK☆WALKER読み放題対象
うーん。
主人公、イケメンだけが取り柄。
で、それ以外何もない。
主人公上司の典型的な汚職警官と、主人公同級生のエリート女子の間で右往左往するだけ。
汚職とか、政治とか、そこら辺は「うわー嫌だけどマジであるんだろうな!」って感じで。
面白いというか嫌気がさすくらいリアルではある。
でも、主人公、マジで何もしなくて。
他の刑事小説読んだ方がいいかなー。
【2冊目】主人公は正方形!?『フラットランド たくさんの次元のものがたり』
※Kindle Unlimited対象
古典SFも読もう、ということでこちらを。
読みたいから図書館で借りてこよーと思っていた矢先、講談社メチエがKUに登場して。
読むしかねーというわけで読みました。
このタイトルに出会って数学者になった、という前書きの通り「読み物的数学教本」でもある。
でも、そういう難しいことはいいから、と。
SF小説として楽しみました。
面白い。
主人公は、二次元の世界で生きている正方形。
前半は、二次元の世界の描写になっていて。
19世紀後半のタイトルなんだけど、身分格差や女性差別をキレッキレに批判していく。
これがフツーに現代にも通じるから、色褪せない名作ってすごい。
で、後半は、正方形の主人公が夢の中で一次元の世界に出会い、そのあと三次元の世界を体験する……という構成になっている。
「主人公が正方形」という部分に面白みを感じた方は、ぜひ手に取ってほし。
【3冊目】うーん、やっぱりこの作家さんは合わないかも……『白亜紀往事』
なんか流行っている『三体』の方ですね。
『三体』は読んでません。
あらすじで「あ、ダメなやつだ……」と思ったので。
で。
恐竜と蟻が共存し、共栄し、文明を築いたら……というストーリー。
全部、擬人化なんですよね。
恐竜や蟻独自の文明というのではなくて、ヒトと同じ。
この読書感想シリーズを追ってくださっている方はご存知だと思うんですが、わたし、アリとかハチとか最近ハマってるんですよね。
だからこそ、アリの特徴を「器用」だけに収束されると面白くない。
アリは、まず多様性が面白い。
木と共存するツムギアリ、菌を育てるハキリアリ、アブラムシ・カイガラムシを育てるアミメアリやトビイロケアリ、アリを狩るグンタイアリ……。
で、何が嫌って、恐竜と蟻以外の生物が出てこないこと!
生物は生態系の中で生きているんですよね。
「都市化した後の恐竜とアリは何食ってんの?」問題です。
ここ、ちゃんと書いていないともうSFじゃ無いです。空想小説です。
というかですね、アリの周辺には蟻客という生物群があってですね……。
と、ぐちぐち言い始めると長くなるので、気になる方はググったり、わたしの過去記事見てください。
【4冊目】ゆるーくて読みやすい近日本SF『未来職安』
長編も読みたいと思った柞刈 湯葉さん。
『まず牛を球とします。』のなかの一編から、連作短編集として構成した一冊となっています。
短編集で「もっとこの話読みたいんだけどー。続きどこー?」となっていたので、なお読んでよかった、と。
機械化し、最低限生活のためのお金が支給される近日本。
99%の消費者と、1%の生産者に別れている。
生産者とは、仕事をしている人たち。
家族と世帯を分けるために仕事を持つ主人公が、個人経営の職安で事務をする……という生活を描く。
なんか、最近疲れてまして。
そこに、このゆるーさ。
なんか、癒されました。
【5冊目】アロマンティック・アセクシャルって知っていますか?『恋せぬふたり』
※Kindle Unlimited対象
他者に恋をしない、恋愛感情がわからないアロマンティック。
他者に性的な魅力を感じない、どころか嫌悪感情もあるアセクシャル。
そんな二人が出会って。
でも、誰かと過ごしたい。
家族にはなりたい。
という思いから、同居を始める……というお話。
なんかドラマ化したみたいで、それ故のKindle Unlimited対象なのかな?
「今時、そこまでステレオタイプな恋愛像や結婚の押し付けってあるか?」ってくらい二人を取り巻く環境がステレオタイプ。
なので、ちょっと読む手が止まったりしつつ。
つーか、女主人公の方、モテすぎなんだけど……。
みたいな、モヤモヤもありつつ。
セクシャルマイノリティが良くも悪くもブームなので、流行を踏まえるなら、こういう小説も読むべきなんだろーな。
なんて、冷めたことを考えつつ。
今回はここまで。
みなさまの読書の充実を祈って。
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