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NYはCBD入りの飲食品提供を巡り混乱中

昨年2019年の7月よりアメリカのNY市は、市内でCBD入りの飲食物提供を禁止すると発表しました。

大ブームを巻き起こしていた大麻成分のCBD。
どうしてなの??と思いますよね。

※こちらの元記事は以下となります。

  
◉ニューヨーク市のCBD規制に関して

ニューヨーク市は2018年12月にCBDを含む飲食物の販売を認めており、富裕層を中心にCBD製品の流通が増えていたところでした。

しかし内々では、2019年に入ってからCBD関連の販売について取り締まり行為を始めていたそうです。
CBD入りの食品などを提供するレストランなどにも検査員が入り、CBD入り食品の提供を禁止するよう指導しているとのこと。

下記の記事でもご紹介しましたとおりニューヨーク市では、つい最近に嗜好大麻の合法化を見送った経緯もあります。

・NY州 今年度の嗜好用マリファナ合法化はなし

ニューヨーク州における嗜好用マリファナの合法化は、来年以降に持ちこされることになった。
2019年度州議会の最終日となった6月19日、法案提出者のリズ・クルーガー(Liz Kruger)上院議員(民主)は、「MRTA(Marijuana Regulation and Taxation Act)が今会期に通過しないことが明らかとなった。
不幸にも(合法化の)遅れは不必要で人種間で異なる取り締まりによる生活への影響を数え切れないニューヨーカーが受けることを意味する」と声明で述べた。
続けて「数ヶ月におよぶ知事室や議員らとの交渉と会話を通じて、我々は大きな前進をとげ、法案を改善し、より多くの支持者を獲得した。ゴールにかなり近づいたが、時間切れとなってしまった」と、最終的な支持を十分に得られなかったことを明かした。
税収の使途や犯罪歴の取り消し、各地域のディスペンサリーの設置に関する、オプトインまたはオプトアウトなどの形式を巡って合意に達することができなかったという。

合法化の見送り理由としては、警察や学校などの保護者会などからの反対に加え、推進派の間で大麻(マリファナ)からの税収の使い道をめぐって対立が起きていることが大きな原因なのだそうです。
ニューヨーク市も医療用大麻の解禁は前々からされていましたが、嗜好用大麻の解禁までは実施とならなかったようです。
ここにきて大麻関連であるCBDに関しても規制をかける動きとなってきているのですね。


◉アメリカでCBDを提供するレストランについて


2019年5月30日のアメリカCBSニュースでは、CBDが食のトレンドの目玉となるという報道がされていました。

全米レストラン協会による650人のシェフを対象にした調査で、4人のうち3人のシェフが2019年の食トレンドにCBDが入ると予想。

また2022年までに350億ドル(約4兆円)以上の産業に成長するものとして期待されていいて、商機を狙うために飲食を始めとする多くの企業が参入をしてきているとのこと。

CBD成分は簡単に添加することが可能なため、CBDグミ、CBDコーヒー、CBDチョコレートなど、CBDに関する商品が多数販売されています。

例えばニューヨークの街中にある、人気サラダバーレストラン「Fresh&Co」では、期間限定でCBD入りのメニューを用意しています。

Fresh&Coのメニューには、ヘンプケーキ、CBDを注入したジンジャーカシューアイオリで作ったハーフベイクサラダ、CBDを注入したビーツサンドイッチなどがあり、ピーツサンドイッチは10.95ドルで販売しているのだそう。

ちなみにCBDチョコレートトリュフは7.95ドル、 CBDコールドブリューコーヒーは8.95ドルなどで提供されています。

また、全米バーガーチェーンの「カールスジュニア」でも2019年の春に1日限定で試験販売されたCBDハンバーガーも話題となりました。

・カールスジュニアのCBD注入バーガー

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ニューヨーク発の人気コーヒー店「グレゴリーズコーヒー」では、CBDコーヒーを販売して人気メニューでしたが、突然ニューヨーク市の検査員が訪れ、CBD飲料をメニューから除外するよう指導されて外したことも明かしています。

・グレゴリーズコーヒー https://www.gregoryscoffee.com

売り上げの30%を占めていたCBD入りのケーキ(ペイストリー)を提供していることで注目を集めていたニューヨーク市マンハッタンの飲食店「ファットキャット(fatcat)」もCBD関連商品の販売中止としたそうです。

有名なアイスクリームチェーン「ベン&ジェリーズ」もCBDアイスクリームの販売に意欲を見せていたが断念した模様。
短期間で起こったCBDトレンドの大きな変化に、食品業界は大混乱みたいですね。


◉CBD関連産業の成長とCBD効果について

アメリカでの2018年のCBD関連の売上は約230億ドル(約2兆4300億円)になっており、2019年にはさらに増加して330億ドル(3兆5000億円)まで拡大。

なかでも特にCBD(大麻抽出成分・カンナビジオール)関連商品は、新時代の健康食品とも言われるほど人気があります。

CBDは緊張の緩和、慢性的痛み、不眠、てんかん、皮膚炎、アレルギー、認知症、自己免疫疾患、がん、抗炎症などにおいて効果があるとのことで人気があります。
海外ではCBD産業が成長していて大きなマーケットが形成されているのが現状なのです。
そしてCBD(カンナビジオール)に関する効果には上記の他にも下記のような効果があると言われています。

注意欠陥障害 (ADD)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
中毒症 (Addiction)
後天性免疫不全症候群 (AIDS)
筋萎縮性側索硬化症 (ALS)
リウマチ
不安障害
神経痛
喘息
動脈硬化症
双極性障害
大腸炎
クローン病
糖尿病
内分泌疾患
線維筋痛症
緑内障
心臓病
ハンチントン病
あらゆる炎症
過敏性腸症候群
腎疾患
白血病
肝臓疾患
内臓脂肪型肥満(メタボ)
偏頭痛
うつ(鬱)
多発性硬化症
吐き気、嘔吐
神経変性疾患
神経因性疼痛
強迫性障害
骨粗しょう症
パーキンソン病


また、CBDには食欲を抑える効果もあるので、肥満対策にもなるとも言われています。

ただ、CBDだけを抽出すると、その効果についてはある境を過ぎると、効果は減少することが判明しています。

CBDを摂取している場合、使用する量を増やせば増やすほど、そのパワーはどんどん上昇しますが、ある量まで達してしまうと、逆に効果がどんどん下がっていくという現象が起こるのです。

1日のCBD摂取量が1500mgまで達すると、そこをピークにその後は摂取しても効果がどんどん下がっていくと言われています。

むしろCBDを短期間に高濃度で摂りすぎると、効果が下がってしまうのですね。

ちなみにアメリカの連邦法では大麻(マリファナ)は禁止されています。
ニューヨーク市でも合法化を見送り、大麻成分のCBD商品は国民から大きな人気がある一方、まだまだ人体への影響なども含めて未解決な部分もあるので政府や役人も慎重になっているのでしょう。


ビジネス界では大きく期待がされている産業でもあるので、うまくコントロールしながら育てて欲しいものですね。


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