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【数学センス】知った時に驚ける力: 正5角形の辺と対角線の比は黄金比だった

今日のメッセージは『知った時に驚ける力』です。

そして今回は前々回の宿題、

の解答編です。

まあ、答えは題名に書いちゃったのですが。つまり答えから言うと正5角形の辺に対する対角線の長さは $${\phi = \dfrac{1 + \sqrt{5}}{2} = 1.618{\dots}}$$ だという事です。

ここで驚かなかった方は

をまだ見てなかったらご覧いただけるとちょっと驚きが増すかもしれません。

では確認して行きましょう。


正5角形があります。設題では$${a}$$と$${b}$$と置きましたが、$${1}$$と$${x}$$と置き直しても大丈夫ですよね。比なので。

補助線を引きました。

上の太線で示したところは向かい合う辺が互いに平行、辺の長さは$${1}$$と全て同じなのでひし形だとわかります。


赤い字で書いた部分、上の方は1だとさっき分かったので下の方は対角線の長さが$${x}$$だったことを思い出すと$${x - 1}$$となります。


緑と赤が相似なのは大丈夫ですね。
するとそれぞれの長辺:短辺の比が等しいことから

$$
(x - 1) : 1 = 1 : x \\
x(x - 1) = 1 \\
x^2 - x - 1 = 0 \\
x = \dfrac{1 + \sqrt{5}}{2} = 1.618\dots
$$

以上、正5角形の辺と対角線との長さの比は黄金比$${\phi}$$であることが示されました。


正方形や長方形で定義した黄金比が正5角形の中にシンプルに表れる。一見関係なさそうに見える事が地下道で繋がっている。何とも不思議な現象ではないですか?

僕がnoteで最初に書いた記事、

でも取り上げました。数学では『似てると気づける力』が大事だというメッセージでした。

今回は流石に長方形と正5角形が似てると気づくのは難しいかもしれません。だからこそ面白いのです。

正5角形の中に黄金比が備わってると言う事に気づいたのは偶然でした。全くの偶然だったのでびっくりしました。

でもびっくり出来たのは黄金比についてある程度分かってると錯覚してたからでしょう。

『知った時に驚ける力』、数学センスにはこの力も効いて来るんじゃないかと思います。

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