『まいにち更新』が通用しなくなった世界で、ぼくたちはどう生き残ればいいのか
こんにちは。おはなし屋なおとです。今日は「情報発信について僕が最近考えていること」についてシェアします。
この1年半で世界は大きく変わりました。2019年にですら当時は「ITの波が今まさに来ている!」と言われていたのに、コロナ禍を機にオンライン化の流れは一気に進みました。1億総発信者時代のうねり。
ワンピースで例えるなら「ヤバい海」と名高いグランドラインを進んでいたらもっとすごい新世界があったみたいな感じ。
ドラゴンボールで例えるなら、突如地球に来襲したサイヤ人ラディッツよりさらに強いサイヤ人ナッパを、一撃で消滅させてしまう王子ベジータを赤子扱いする皇帝フリーザを、一撃で倒す未来少年トランクスが恐れる人造人間セルよりも、更に強い魔神ブウとは…?!みたいな。(わからない人ごめんなさい)
僕はフリーランスとして発信とともに生きている人間です。発信なくしては僕の仕事は成り立たない。
情報化する社会の変化に敏感な位置で暮らしている僕だからこそ感じている『時代の変化』について今日は話していきます。
発信とともに生きている人。これから発信を通じて何かを起こしたい人。ビジネスをしている人。したい人。僕の感じていることをシェアします。
発信の世界はどうしようもなく次の次元にすすんでいるから。僕は自分が変わらなくてはいけないことを痛感しています。ずっとこの生き方がしたいから。
それではスタートです。
2019年の情報発信の世界は今と少し雰囲気が違っていた
僕が本格的に情報発信に取り組みはじめたのは2019年の12月。貯金を食い潰した僕が藁をもすがる思いで始めたYouTubeがきっかけでした。
当時は『ビジネス系インフルエンサー』という言葉が少しずつ認知されてきていた時期で、今ほどYouTubeという媒体が市民権を得ていないような状況でした。
「YouTubeで成り上がってやる!」という人が大勢息巻いていた裏で、僕のような「自分のビジネスの集客媒体としてプラットフォームを使う」という人はあまり目立っていなかったような印象です。
あくまで発信活動というのは「一発当てたい人か別に目的がある人が行うもの」という雰囲気がありました。
今ほどオンラインにいる人の数も多くない。発信をするということにはそれなりのハードルがあったように感じます。
発信をするという行為自体がとてもマイノリティ(少数派)だった。だからこそ「まいにち発信をする」ことである程度の人にリーチする事ができていました。
「書いていればいつかだれかに読まれる見られる」という時代だったわけです。
当時の僕は「僕は自分のサービスを持っているからインフルエンサーになる必要はない。少数の人にリーチができればそれで十分成り立つ」という戦略で動いていたことを覚えています。
下手くそな動画を撮り、これまた素人感まるだしの編集を加え、投稿を繰り返しました。発信することそのものが大事だと思っていたし、実際にそうでした。
『コーチングビジネス』というニッチな市場でしたが、リサーチの段階で「いける」と判断し、そこから問い合わせが入るように。
初収益はチャンネル登録者が49人の時でした。
YouTubeだけでマネタイズをしようとするのではなく、自分のコーチングサービスを提案することで売上に繋がりました。
当時は「YouTubeをやっている」というだけでそれなりに「他のコーチと違う感じ」を出せていました。
ですが今はどうでしょう。ステイホームで家にいる人が増え、オンラインに接続する人の母数も滞在時間も爆発的に増えました。
今まではオンラインに全く興味がなかった層の人がリモートワークを経験し、インターネットの世界で仕事が成り立つ可能性に気づき始めたのです。
要するに何が言いたいかというと『オンライン社会の人口が一気に増えた』うえに『情報を発信する人の数はもっともっと爆発的に増えた』ということです。
『まいにち発信』が通用しなくなった世界の到来を感じた
数年前までは今に比べて発信者そのものの数が少なかった。発信をするという行為そのものにハードルがあった。
まいにち発信をすればそれなりに見てもらえたし、ファンもできた。
だけど今は桁違いの人がオンラインの世界に流れ込むようになった。発信者の母数も増え、コンテンツのクオリティは一気に上がった。上がってしまった。
要するに視聴者さんの舌が肥えてしまったのです。
あなたは顔も名前も知らないYouTuberのろくに編集もされていない動画を見ますか?
少し前まではそれでも見てもらえたんです。少なくとも僕の手元にはそんなデータが残っています。
noteのまいにち投稿を44日続けて感じた危機感
ブログでもそうです。先日まで僕はこのnoteで「フリーランスコーチのまいにち」というまいにち投稿の企画をやっていました。
まいにち2000文字〜3000文字の記事を書いて投稿すること44日。
「情報発信はまいにち出すことが大事だという今までの感覚を改めないといけない」
思っていた数字と違うデータを表示するアクセス解析を見ながらそう感じたのです。
発信者が増えた。発信のハードルが下がった。コンテンツの質が上がった。読者の舌が肥えた。足切りのレベルがビックリするほど高くなった。
そしてクオリティの低いコンテンツは見てすらもらえなくなった。
これがこの数ヶ月で感じたことです。僕は変わらないといけない。
「とりあえず発信を続けていれば誰かが自分を見つけてくれるだろう」という考えを捨てなければいけない。
今までは確かにそうだったことがこれからの時代は違う。時代の流れの早さに危機感を覚えました。
ここまでが今日の問題提起です。これからは『具体的にどうしていくか?』という部分について話を深掘りしていきます。
思いつきで発信するのではなく『企画をすること』が大切
結論から言うと、足切りのレベルが上がったこの『1億総オンライン化社会』で生き残っていくためには、企画からしっかりと作り込むことが大切だと考えます。
今までは発信をすることそのものが差別化に繋がっていました。
「発信をするかしないか」にハードルを感じている人が圧倒的に多数だったからです。
今はもう発信をすることが当たり前の時代です。発信をするかどうかで悩んでいる人なんていません。
発信をすることそのもので得られたアドバンテージがもう使えません。
おもしろくないコンテンツは誰にも読まれず、存在していないのと同じ扱いを受けます。残酷ですがそれが現実です。
「ずっと続けてさえいればいつか報われるだろう」という神話は崩壊しました。情報発信は勇気ある一部の人のものではなくなったのです。
僕が具体的な変化目標として掲げているのは『思いつきで書かないこと』です。
発信をすることそのものにこだわるのではなく、時間をかけてずっと読まれる記事を作っていく。書き始めるまでに時間をかける。
僕が発信をしている理由は『僕の存在を知ってほしいから』です。そのためにたくさん記事を書いてきました。
ですがそうやって日々書いてきた記事はだんだん読まれなくなっていきます。
まいにち更新をしていた時期の記事は1ヶ月後にはほとんど読まれていない。少なくとも僕のデータはそう言っています。
いわゆる「つかいすての記事」になってしまっているのです。一昔前は違いました。まいにち書いていればある程度読んでもらえたし、読者も増えた。
だけど今は風向きが違う。明らかに時代が進んでいて、業界のレベルそのものが上がっている。発信者が変化していかないと時代に置いていかれる。
もちろん「まいにち更新をするとつかいすての記事になってしまうよ」と言いたいわけではありません。
ただ僕の性質上、まいにち書こうと思って書いた記事はそうなってしまうというデータが出ているだけです。
この記事を見て「そうか!まいにち更新はダメなのか!」と思うのではなく、「自分の場合はどうなんだろう?」と考えるクセをつけてみてほしいのです。
まいにち更新神話が終わった。発信社会は次のステージに上った。今までのやりかたをそのまま続けても生き残れない。
そのために必要な行動は「思いつきで記事を書くことではなくきちんと企画から作り込むこと」だと僕はいち発信者として考えた。そういう話です。
最後に「企画を作り込むとはどういうことか」という部分に深堀りをします。もう少しだけお付き合いください。
「誰にウケたいか?」を明確にして企画を考える
企画の作り込みに関しては「誰にウケるか?」だけを考えたらいいと思います。
何のために発信をするのか?それは誰かに何かを伝えるためです。発信する目的が発信することであってはいけない。
発信して、読まれて、何かが起きる。この『何か』を目指してコンテンツを作らなくてはいけないのです。
僕の場合は「おはなし屋なおとの存在を知ってもらうため」です。
存在を知ってもらえれば出会いに繋がります。出会いはビジネスに繋がります。だから存在を知ってもらいたいです。
存在を知ってもらうにはどうしたらいいか?存在を知ってもらいたい人に読んでもらえるコンテンツを作ればいいのです。
僕が読者だったら顔も名前も知らない人のブログなんて読みたくありません。
でも僕は書き手なので、顔も名前も知らないあなたにブログを読んでほしいです。ではどうするか?
あなたが「おもしろい!」と言ってくれるような企画を考えて、最後まで読んでくれるように構成を考えて、書けばいいのです。
『フリーランスコーチのまいにち』で唯一今も読まれ続けている記事があります。それがこの記事。
44本書いた記事の中で唯一これだけが「noteかWordPressか迷っている人に向けて、自分の考えを伝えてみよう」と企画から考えた記事でした。
他の43本との違いは「自分が書きたいことを書いた」か「読者が知りたいことを書いた」の違いだけ。
別に僕はnoteとWordPressの違いについて説明する専門家でもなんでもないけど、この記事だけは書き方が違ったのです。
「やっぱり企画が大事なんじゃないか」と仮定を立ててから書いた記事が、先日公開したプロフィール記事。
この記事は「すでに興味を持ってくれた人に自己開示をする」という目的を持って「108回質問に答え続ける」という企画を作りました。
この記事は完成までに1週間をかけました。今までの記事の10倍以上の時間がかかっています。
結果としてこの記事も15000字と長編になったものの、記事公開後24時間のアクセス数は最高。
まだ公開して日が浅いので今後も数字を追っていくつもりです。
誰でも手軽に書けるブログだからこそ、本腰を入れて向き合わなければいけない。
思いつきで書けるメディアだからこそ、思いつきで書いてはいけない。
YouTubeをやっていたときは自然とできていた「企画→構成→撮影」という流れをブログでもきちんとやる。
手間暇をかけることの大切さを改めて感じましたね。
これで飯を食っているわけですから、プロ意識を忘れてはいけない。
あなたも情報発信をしているのなら、自分のコンテンツを受け取り手の目線で見てみることをおすすめします。
「これは誰にウケるのだろう?」と冷静に自分に問いかけてみてください。
あなたの書く記事はおもしろいですか?あなたの投稿する動画は最後まで視聴できますか?
考えることをやめてはいけない。発信していることに満足してはいけない。時代の波は思っていたよりずっと早い。
そんなことを感じたおはなし屋なおとでした。発信者のみなさん、これからもこの世界でたくましく生きていきましょう。それでは。
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