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『自分の経験を売る』という概念

「あなたの話をお金を出しても聞きたい人がいるんですよ」と言われてどう感じますか。「そんなアホな」と思う人もいるでしょう。僕もそうでした。

初めて起業をした時、「ブログを書いてお金を稼ぐ」という方法をお金を払って習いました。自分でお金を払って習い始めたくせに、「ブログなんか書いてどうやって稼ぐっちゅーねん」と完全に疑っていました。

この時の考えのそもそもの根底には「仕事とは苦労の対価としてお金を得るもの」「会社に勤めて大変な思いをしないとお金は手に入らないもの」という前提があったように今なら思います。

お金はお金でしかないのに、お金に対してすこし曲がった価値観を持っていたわけですね。

お金を手に入れるなんて大変なことが、ブログを書くなんて簡単なことでできるわけがない。そんなことができるならみんなブログ書くじゃん。でも書いてないってことはさ、ブログで稼ぐなんて無理ってことでしょ?だからブログで稼ごうとしている人間なんて怪しいんだよ。

でも、もし、そんなことができるのだとしたら。ちょっと興味あるなあ。あなたはその方法を知ってるの?教えて欲しいなあ。当時の僕はそんな感じでしたね。

結局のところ曲がっていたのは僕の方だとすぐに気づき、お金は苦労や努力の対価、ましてや会社に拘束された時間の見返りなどではなく、「人が渡してくれるもの」ということに気づき、お金との距離感が「渡したいと思えるような人になれば渡ってくるもの」という認識に変わり、僕はブログでお金を稼げるようになりました。

自分の経験に価値があって、それをお金を払っても聞きたい人がいて、その人たちに価値を届ける手段がブログで、自分とお客さんの間に橋をかけられたらサービスを渡せてお金が入ってくる。たったこれだけのことだったんだ、と腑に落ちたのは初めての収益が出てからしばらく経った後。

実際に稼げるようになってからも理解するまでは少し時間がかかりました。それほど「お金を得るためには苦労しなければいけない」という思い込みは強かったようです。いざ仕事を作るようになってみて思うことですが、「自分で仕事を作る」は大したことではありません。

ただ「今までの人生で身につけてきたお金との向き合い方」を変えることが難しい。みんなこびりついているんです。お金を稼ぐことは大変だ、とか。お金は簡単に手に入らない、とか。

実際お金を稼ぐ時にあなたが苦労したかとか努力したかとかそんなの関係なくて、「必要な人に必要なもの(サービス)を届けたら入ってくるもの」がお金なんです。お金は苦労の対価でもなく、長時間拘束された見返りでもない。価値の対価です。

あなたが昼寝をしている姿を見てお客さんが価値だと感じれば昼寝をしながらでも稼ぐことは可能。逆にあなたがどれだけ苦労していても「ちょっとやめてよ、そういうの求めてないんだけど」とお客さんに思われてしまっては本来お金は手に入りません。

あなたの経験には価値があるんです。ただ「誰にとって」の部分は考えないといけない。「そんなのお金もらっても聞きたくないわ」という人もいますからね。価値というのは受け取り手に大きく左右されるものです。

そこが自分の仕事を自分で作る難しさ、とも言えますね。


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