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起業なんて簡単だよ。慣れは必要だけどね。難しくはない。

人間は環境の生き物だ。「お前には無理」と言われ続けたらどんなに意思の強い人だって「自分には無理なのかな」と思ってしまう。

起業して生きることは難しい。多くの人はそう思っているし、そんな人に囲まれて頑張り続けられるほど人は強くない。

僕は起業の世界で8年生きている。正直、難しいことは何もしていない感覚でいる。

むしろ社会に出て毎日働いている人の方がよっぽどすごいことをしていると思う。でも僕は「すごいことをしていますね」と評価を受けることが多い。不思議だ。

それはきっと僕が「すごいことをしている」のではなく、「他の人があまりやっていないことをしている」だけなんじゃないだろうかと思っている。

個人で商売をして生計を立てること。インターネットを使って自分を認知してもらうこと。個人間で取引をしてお金を受け取ること。どれも慣れてしまえば車の運転と同じくらい当たり前にできることだ。

はじめて免許を取りに教習所に行ったとき。あれは確か大学2年生の頃だったか。こんなに難しいことを世の中の大人は当たり前にやっているんだと驚愕した。

はじめて路上教習に出たとき。アクセルの踏み方を一つ間違えるだけで大事故じゃないかと震えた。それでも教習を重ねるうちに、慣れた。

社会人になって就職したとき。倉庫の出荷業務の伝票処理を任された。

注文データをまとめて出力する。簡単な仕事だったが、これがないとパートのお姉様方が仕事に入れない。

美容室向けのシャンプーを発送する部署だったので、もし僕が何かのミスで伝票が出せなかったら、100近い美容室の明日使うシャンプーが届かない。何百人の美容師が困るんだ。責任重大じゃないか。

大人はこんなプレッシャーの中毎日働いているのか。そんなことを2週間ほど考えていたが、それにも慣れて『印刷』のボタンを押す20秒の仕事をすることにも慣れた。

人は環境の生き物で、慣れの生き物だ。そして「やったことがないこと」「みんながやっていないこと」は過大に評価するものだ。

先週2人目の娘が生まれた。子どもが1人でも大変だったのに、2人になっちゃったらどうなるんだ。不安で夜しか眠れない生活を送っていたけれど、いざ4人暮らしが始まってみると「なんか普通にやっていけそう」という感覚になっている。

不思議だ。あんなに不安だったのに。案ずるより産むが易しとはよく言ったものだ。2人目の子はこんなにうるさいリビングでもすやすやと寝息を立てている。

人は環境に適応する生き物だ。慣れたらどうにでもなる。なんとかできなさそうなこともなんとかする。だからやりたい事はやってみるべきだろう。わからない事は経験者に聞いてみたらいいし、経験していない人のアドバイスほど無意味なものはない。

誰かがやっている大概のことはあなたにもできる。アドバイスを求めるなら先にやっている人を探そう。

初めての子どもが産まれて不安だったとき、「子どもは勝手に育つから適当に頑張れ」「とりあえず風呂上がりにクリーム塗りたくっとけば大丈夫」とアドバイスをくれた先人たちには頭が上がらない。

育児をしていて困った事はたくさんあったけど、あとはなんとかなった。

起業して生きていく事がどうしても不安だったとき、「稼げる時に稼いでおけ」「お客さんがお前を選ぶ目を持っていることだけ信じろ」と言ってくれた先人たちのおかげで、僕は今日もこの世界で生きている。

人は環境の生き物だ。誰に言葉をかけられるか、で人生は簡単に決まってしまう。

あなたの生活は「あなたの未来を肯定する言葉」で溢れているだろうか。それとも「あなたの未来を雑に踏みつぶす言葉」を耳にする機会が多いだろうか。

人と違う生き方をしたいのなら、違う生き方をしている人からの言葉を浴びなければいけないよ。人は環境の生き物だからね。

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