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クライアント獲得力について④ 今すぐにポジション取りを始めよう

このクライアント獲得力についての連載も4回目になりました。前回の記事では「ポジション取りの重要性とバチッとハマった時の破壊力」について解説しているので、まだ読んでいない人はこちらからご覧ください。


クライアント獲得力について③ ポジション取りが決まった時の破壊力はエゲツない|おはなし屋なおと @naoto_ohanashi #note 


今回は前回に引き続き「ポジション取り」という部分を深掘りしていこうと思います。なぜポジション取りが重要なのか。どうやって自分のポジションを見つけていくのか。ポジションについて語りつくしてみようと思っています。お付き合いください。


なぜポジション取りが重要なのか


前回の記事の内容と少し被ってしまうかもしれませんが、もう一度ポジション取りの重要性についておさらいをしていきます。


ポジションが取れているかいないかは、コーチングのような形のないサービスを売っている人間にとって生命線のようなものです。ポジションが取れているからこそ指名が起きるし、「最も優れたコーチ」でなくても依頼が入るし、情報発信でもニッチなファンがつくようになります。


逆にポジションが取れていないければどうなるかを考えてみましょう。


ポジションが取れていないコーチは「コーチングという看板を掲げたありとあらゆる人」と比べられますし、資格の有無やスキルの高さしか自分を証明するものがありませんから自己投資がかさみすぎるし、それでも上には上がいるからいつまで経っても依頼は入らないし(or入るけれど儲からないし)…致命傷です。


情報発信をするときも、自分のポジションのことを考えていないと「発信の全体像」が決められません。コンセプトなしに飲食店を始めるようなものです。「とりあえず今日作った物を適当に出します」という定食屋さんを想像してみてください。アピールポイントもなければ日によって味もブレブレ。


よっぽど料理がうまければ口コミで人が集まるのかもしれませんが、それほどの才能があるなら世間が放っておかないでしょう。コーチとしての商売も同じです。そんな人はきっとメディアやイベントに引っ張りだこで、こんなブログを読んでいる暇はないはずです。


戦略とは「戦いを略す」と書きます。真正面から戦っても勝てないから頭を使って戦を略すのです。コーチとして圧倒的な実績がある、めちゃめちゃ稼いでいる、超難関の試験に合格して数えられるほどの人しか持っていない資格所持者など、「単体で十分ポジションとして成立するパワーのある要素」を持っているなら話は別です。


そういう人は正面から殴り合いをしても勝てるので(例えですよ)、戦略なんて考えなくていいです。ですがそんなパワープレイができるのは一部の人だけです。99%のコーチには圧倒的な実績はないし、年収1000万円は越えていないし、指折りの資格を持っていたりしません。


だからといってそちらの方向に走る必要もないのです。実績がないなら作ればいいし、自分の持っている物を組み合わせてニッチな場所を見つければいいのです。これが僕のポジション取りの基本姿勢です。自分が弱いということを認識した上で戦略を考える。


この連載を読んで、ポジションについて取り組み始めるのなら最初にこう考えて欲しい。「自分はパワープレイができるほど強いカードを持っているのか?」と。持っているのならもう僕のnoteを読む必要はありません。サバンナへお帰りなさい。百獣の王として生きるのです。それがあなたの生きる道です。





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サバンナへ帰らないのですね。わかりました。話を続けましょう。ふざけているように見えるかもしれませんが、この前提なしにポジション取りはできません。パワープレイをする力がないから戦略を考えるんだ。


まずは「ポジション取りを考えるためのポジション」を身につけてください。サバンナに裸で飛び出すのはよっぽど自信があるのか無知かのどちらかです。「自分にはポジション取りが必要だ」と思った人だけ先に進んでください。一緒に考えていきましょう。


そもそもポジションとはなんぞや


あまり引っ張りすぎても仕方がないので、本題に入っていきましょう。自分のポジションを明確にする前に、まずは「ポジションって何ぞ?」ということに自分なりの答えを持っておかなければなりません。


「ポジションが大事だってなおとさんが言ってたからポジションについて考えました!」ではダメなんです。それだと実戦で使えない。


ビジネスのことを勉強している人はポジショニングマップなどを作ったことがあるかもしれませんが、あれが役に立つことってあまりないですよね。「そもそも」の部分が落とし込めてないからです。


僕が伝えている「ポジション取り」は、「どの立場から物を言うのかを明確にする」という定義で話をしています。


この連載を読んで「なおとさんが言うなら間違いないや」と思う読者が一人でもいれば、僕はポジションが取れていると言うことです。


経営について熱く語っている人が「でもお前バイトじゃん」と言われてしまうのは、ポジションが取れていないからです。



コーチングが「宗教っぽい」と言われるのもポジション取りができていないから?



コーチのありがちなポジションミスとして一番ありがちなことは、「コーチングとは〜」という話をところ構わずしてしまうケースでしょう。


コーチングが宗教っぽいと言われてしまうのも、コーチングに魅力を感じた人がこうやってコーチングを一生懸命に広めようとしてしまうからだと思います。


学んだことを実践したくなる気持ちは決しておかしいことではないのですが、あなたのコーチングを必要としている人は「コーチングとは〜」という話を必要としていますかね?という視点に立つ必要があります。


もしその話をしたいなら、「先生」としてのポジションを取る必要があります。「生徒」のままコーチングについて語ってしまうと「布教」になってしまいます。


コーチングが宗教っぽいといわれてがちなのはこのせいかも…


スクールを卒業した人は無意識的に「生徒」というポジションを取っていますので、何も考えずにコーチングについて発信すると必ず「布教」になります。本人にそのつもりがなくても、相手にはそう聞こえてしまうのです。


これがポジション取りの難しさでもあります。「何を言うか」よりも「どの立場から言うか」が結果としてメッセージとして伝わってしまう。


地盤を固めないことには何を言っても伝わらないのです。ですから「自分が伝えたいメッセージ」「作りたい世界観」に合わせたポジションを取る必要があります。




ポジションは一度決めれば終わりというものでもない


「わかった!ニッチなニーズを開拓するにはポジションが大事なんだね!僕も早く自分だけのポジションを見つけて、ビジネスしたいぜ!」と思っている人には腰を折ってしまうような話かもしれませんが、ポジションというのは一度決めれば終わりというものではありません。


何度も試行錯誤を繰り返し、打ち立てては折れ再構築を繰り返すものです。永遠に使えるものではありません。現に僕も独立当初からなんども大幅なポジション変更をしています。


感覚的には、以下のようなサイクルをずっと繰り返しています。「ポジション取りのループ」とでも名付けましょうか。



①自分のポジションはこれだ!という部分にズドンと柱を立てる
②試行錯誤していく中で微調整、理想を追求していく
③手応えがあったところにどしんと腰を据えて座る
④やっているうちに手応えが薄くなっていく
⑤暗中模索な時期が続く
⑥新しい道が見えてきたらまた柱を立てる(①に戻る)
ほんと終わらんのよ


なぜこんなサイクルになるかというと、人も市場も変わっていくからです。特に僕の場合はこの2年でライフステージに大きな変化がありました。東京から北九州市に引っ越して、妻が妊娠して、子供が産まれて、コロナもなかなか落ち着かなくて、生活様式がまるで変わっています。


暮らしが変われば考えていることも変わるし、使える時間もエネルギーも増えたり減ったりします。個人のビジネスは暮らしに強く紐づいています。会社や組織があってそこに合わせて暮らしを作っていくのではなく、暮らしありきで作るものが個人ビジネスだからです。


これは感覚値ですが、一度ハマったポジションの寿命は半年〜1年半くらいだと考えていいでしょう。この連載に感想をくれたコーチ(まーさん)も同じようなことを言っていました。




僕はこの人が音声配信とスクールのサクセスモデルとして、ばばーんとポジションをとっていくところをリアルタイムで見ていました。特にスタンドFMでの圧倒的な配信数とコミュニティ感でひとつのカルチャーを形成していて、自分とはまた違ったポジションの取り方をされているなあと思ったことを覚えています。



本人も「市況とタグの強さが変質した」と言っている通り、ポジション取りというのは膨大な変数の中で決まっていく物なので、「これさえやれば永遠にうまくいき続ける」という概念ではないのです。


お笑い芸人の「売れる」に近いかもしれません。令和のこの時代に「ラッスンゴレライ」をしてもウケるとは限らないですよね。あの時はリズムネタがトレンドで、オリラジの武勇伝から始まり個人的には2700が好みでしたが、今のお笑いシーンとは全く違うわけです。


もちろんお笑いのように僕達の世界に賞レースがあるわけではないし、そもそも有名になりたいわけでもない(僕はですが)ので前提が違う話かもしれませんが、「おもしろい」ということが時代によって移り変わるように、コーチとしてのポジション取りも時期によって変わって当たり前だということです。




大事なのは「ポジションを取る」という意識


「ポジションを取るのは難しそう…」と思ってしまう人もいるかもしれませんが、ちょっと待ってください。大丈夫です。あなたにも必ずできます。ポジション取りは奥が深いからと言って、100点を取る必要はないからです。


10点でも20点でも、まずはポジションを取ろうとすることが大事です。ポジションを意識して自分の発信やサービスを見直すだけでも大きな一歩。その視点が少しずつ自分のビジネスを育てていくのですから。


そもそもあなたがビジネスをする理由はなんでしょうか?100点を取るためですか?違いますよね。僕は自分の理想の暮らしを作るためにビジネスをしています。


アンコントロールなことを少しでも減らしたい。自分のお休みは自分で決めたいし、理不尽なことは嫌いだし、自分の才能を活かせるのは自分しかいないと思っているから、個人でビジネスをしています。


決して「誰かにすごいと言われたい」わけでも、「ナメられたくない」わけでもありません。僕に関わってくれる人が幸せでいてくれるなら、別に商売の形はなんでもいいし、外野に何を言われようとどうでもいいです。


僕のnoteを見てくれているということは、少なからずこういう価値観に共感してくれてのことだと思いますので、そんなあなたに僕から伝えたいことは「ポジションを取るという意識ができればそれでOKなんだよ」ということです。




最初は誰でも初心者で下手くそ。自分に合った悩み方を見つけよう


最初は誰でも初心者ですし、どれだけ経験があってもわからなくなる瞬間はきます。というか僕も7月はわからなくなりすぎて大変でした。


さっきのポジション取りのループで言うと⑤です。今までやってきたことを一度ぶっこわさないとなということで、1ヶ月で90記事近くnoteを更新しました。


数の暴力


ありとあらゆることを言語化し、アウトプットする中でわかってきました。僕はビジネスのニッチな部分を言語化することが好きで、この連載も楽しくて仕方がない。


外から見て「マニアックだなあ」と言われるような個性的なビジネスを作るのが好きなんですよね。


僕はどちらかというと自分の内面にスポットが当たるタイプで、「自分らしさを貫いた上で売れたい」と思っています。


承認欲求が強いんですよね。だから「売れるためにポジションを取ろう」という入り方では納得いくポジションにならない。


遠回りでも、非効率的でも、もがいてもがいて自分の納得いくフィールドを見つけるタイプ。だからこそハマった時は強いんです。



ポジションの作り方は本当に人それぞれで、「理想の姿」から逆算する人もいていいし、「相手ありき」で必要な部分を補っていくやり方も全然ありだし、僕のように「まず自分ありきで他人に届くまで一人で磨き続ける」をやってもいい。



僕はスポーツ選手だったこともあって、「一人で物事に集中して取り組む力」がズバ抜けています。不安になってもむれずにいられるし、「そんなことやって何になるの?」と他人から言われるようなことでも自分を信じて黙々と取り組めるタイプです。



こういう自分の特性を把握することもポジションを探していく上では非常に大事になってきます。僕はどちらかというと体育会系なので、「毎日素振り1万回するでしょ?え?しないの?強くなりたいんじゃないの?」と思えるタイプです。



そうでない人が僕のやり方を真似ると辛い。みんなゴリラじゃないからです。



自分に合ったやり方でポジションを探そう


自分の暮らし、ライフステージ、価値観、コミュニケーションスタイル、市場、需要、求めている姿とも求められている姿、自分の成功パターン、努力傾向、などなど膨大な変数の中から導き出されるもの、それが「ポジション」です。


そしてそれは時間によって変化し苦労して得る割には賞味期限が短い。僕が先月90本の記事を通して得た感覚は確信に変わり、これも2024年中は持たないでしょう。また暗中模索期に入り、そして新しいものを掴んでいく。


あれこれと自分語りをしましたが、「100点を取らなくてもいい」という真意が伝わったでしょうか?正しくは「変数が多すぎて100点は理論上取れない」なのかもしれません。


とにかく「ポジションを取る」という視点を持って考えてみる。下手くそでも失敗してもいいから①の柱を立てるところまでやってみる。そうしたらあとは試行錯誤を繰り返すだけです。


その上で時には人にフィードバックを受ける必要があることもあるでしょう。その時はリプライを飛ばすか個人的に連絡をしてください。Twitterでこの記事を引用して質問くれれば可能な範囲で全て答えます。個人的な連絡は公式LINEにください。


とにかく「ポジションを取る」という視点を持つことが大事です。その視点で自分の活動を見て「どの立場からもの言ってんねん」と思えたなら、それがポジション取りの第一歩です。今日伝えたいのはそれだけです!


今日のまとめ


①強者でないから戦略が必要
②100点を取る必要はない
③自分のやり方でポジションを見つけよう


ポジション取りのループ

①自分のポジションはこれだ!という部分にズドンと柱を立てる
②試行錯誤していく中で微調整、理想を追求していく
③手応えがあったところにどしんと腰を据えて座る
④やっているうちに手応えが薄くなっていく
⑤暗中模索な時期が続く
⑥新しい道が見えてきたらまた柱を立てる(①に戻る)
下手でいいからまずは①からはじめよう


おまけ:ポジション取りが抜群にうまいコーチに意識していることを聞いてみました


昨日の連載を書いた後に、実際に現場で活躍している人の意見も聞きたくなって、大高あみちゃんにお願いをして対談を収録しました。71分ありますがめちゃめちゃ参考になる話をたくさんしてくれたので、興味がある人はどうぞ。



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次の講義

コーチングで独立を目指す前に考えて欲しい「クライアント獲得力」について①|おはなし屋なおと @naoto_ohanashi #note




クライアント獲得力について② 個別性を伸ばせ!|おはなし屋なおと @naoto_ohanashi #note




クライアント獲得力について③ ポジション取りが決まった時の破壊力はエゲツない|おはなし屋なおと @naoto_ohanashi #note



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