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私の中に根を張る頑固ないい子ちゃん

10月から休職をしているが、そろそろ働かないとなーという気持ちが湧いてきた。そこで、復帰のタイミングや方法について職場に相談した。ありがたいことに、時短でも業務内容の軽減でも対応してくれるようだ。

もともと12月までは休んでいいし、1月以降も状態に応じて対応してくれると言われていた。しかし、12月に入ってから「そろそろ復帰します」と言った方がいいんじゃないかと、私の中のいい子ちゃんがうろつきだした。

正直、働かなくていいのであれば働きたくない。生きていくためのお金が欲しいのはもちろんだが、きっと「社会人だから働かなくてはいけない」といい子ちゃんのふりをする私が根を張っていたのだ。

いつからか「しなければならない」で行動するようになった。テストでは平均点以上をとるのが当たり前で、80点、90点をとらなければならないと思うようになった。満点を逃したら、なぜなのかと分析する以上に自分を責めた。いつのまにか「世論」「常識」を「自分の中の常識」が超えて、身動きが取れなくなっていた。

今回だって、12月中は休んでいいし、1月以降に徐々に慣らしていこうと言ってもらっていた。それなのに、自分の中で期待以上の行いをしなければと焦っていた。職場はまだ休んでいいと言っているけれど、いい子ちゃんの私ならそろそろ復帰しなければならない、と。

外ヅラがいいにもほどがある。私の本質は、体たらくだ。真面目な一面もあるが、基本的にはめんどくさがり屋。働きたいなんてこれっぽっちも思っていない。宝くじでもし一億円が当たったら、必要以上の贅沢をせずに可能な限り働かずに暮らしたい。

休職前を思い返すと、言われた〆切より前に、自分の中の〆切を設けて疲弊していた。本来の〆切は守っているのに、自分の中の〆切を過ぎたら自分を責め立てた。

また同じことを繰り返している。復帰しなければと気持ちは焦るが、体力は追いついていない。5時間続けて活動すれば赤ちゃんのように昼寝するくせに。そんな状態で復帰なんてできるわけない。大人しく寝てな!

80点以上の生活はもうやめよう。合格ラインの最低点だって、合格は合格だ。いい子ちゃんのふりをする自分は、憎たらしいほど深く根を張っていてなかなか抜けそうにない。でも、体たらくな自分を認めてたくさん水を与えたら、凝り固まった土壌も柔らかくなって、頑固な根もいつか抜けるだろうか。

まずは、よく食べ、よく眠り、よく笑って回復に努めよう。今日から新米を食べる。とても楽しみだ。甘くてツヤツヤのご飯を食べ、お風呂で温まって、お笑いの動画を少し見て、ゆっくり眠ろう。難しいことを考えるのは、体力が戻ってきたらね。

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