ひとつの出会い4
その1本の電話をもらった後から
フランス菓子を作りながら、
食物アレルギー対応のお菓子も作るようになりました。
そして、その噂を聞いた別のお客様も私のもとを訪れ
お誕生日やクリスマスを祝うための
食物アレルギー対応のケーキを
オーダーしてくださるようになりました。
数年後、私は結婚が決まり
別の土地に嫁ぐこととなりました。
私はとても心配でした。
「今後私がいなくなれば、あの子たちはまた
誕生日や記念日に寂しい思いをするかもしれない。」
そう思った私は
アレルギー対応のバースデーケーキの材料や
器具を持参し、そのご家族のお家に伺いました。
食物アレルギーを持つお母さんに
パティシエールになってもらうためです。
そしてお母さんと一緒に、いつものケーキを作りました。
とても喜んでいただきました。
違う土地に移り住んだ私のもとに
毎年そのお母さんから年賀状が届きました。
○○も今受験で頑張っています。
○○はもう~歳になりました。
などのメッセージと
ご家族全員の写真付きで。
何年も経過した、ある年の年賀状には
こう書いてありました。
「今は○○も大学生になりました。
今でも家族の誕生日には、
教えてもらったバースデーケーキを作っているんですよ。」
涙が滲むのと同時に
私は【この仕事】を
一生やり続けようと心に決めました。
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