シリコンバレー武者修行(10) AIエッジランナーズ
お仕事の話、あんまり細かいことは書いてなかったんだけど、ここ数日で起きたことが大変おもしろいので僕が好きな映画で例えながら話してみる。
アニメか何かのプロットだと思って読んで欲しい。
これまでのあらすじ
事前資料
「マトリックス」
「サイバーパンク エッジランナーズ」
いい作品なので絶対見て
https://www.netflix.com/watch/81054853?source=35
ファミ通さんの記事が素晴らしいので作品観た人はこちらもお勧め
https://www.famitsu.com/news/202210/15278443.html
武者修行として旅をしている
どういうわけか全てを捨てて
貧乏旅行をしたくなった。
スピード感がヤバい街
どこで手に入れたかわからん何かが俺にはある
知識とか記憶とか…経験とか…おそらくそういうモンとAIが混ざったやつだ
この街にはちょっと尖ったヤツがいる
まあそんなのはスピードで越えられるんだ
ただのAI使いってのは、そこまでディープに使いこなせない。
なんというか、例えれば銃みたいなモンで。
倫理だとか、撃つ撃たないとか、持ってるって事を自慢するだけで満足しちまう。
でもここは違う。本物の使い手がいる。
AI時代のクリエイターとか作り手ってのは
「撃つ」って決めた時には、もう結果が出ているんだ。ちょっとやり合えばわかる。
もちろんそこまでAI適応できてない人間もいる。高いワインを飲んだり、家族との時間を大事にしなきゃならない奴とか、いろいろだ。
情報屋みたいな奴らもいる。その中でもヒエラルキーとかもあったりする。
AIに反対してストライキを何ヶ月もやってる奴らもいる。
脚本家協会だってAIだけを敵視しているわけじゃない。ここ数年の市場環境はガラッと変わった。ハリウッドだって例外じゃない。一発撮りの作品だけじゃなくストリーミングメディアでの収益がカウントされてないってのが主題だ。もちろんこれは脚本家だけでなく俳優協会にも影響があって同じような長期ストライキが起きている。
まあこれも終結が見えてきたので、ハリウッドにもやっと仕事が戻ってくるって話だ。
こういう話もネットのメディアだけ見てたって何にもわからない話だ。外野の批評じゃなくてプレイヤーとして直に表情付きで話を聞くことで真剣みがわかるし、チャンスも見えてくる。
AI使ってどんな価値を生むか
AIとの適合ってのは誰もが平等にあるものではなくて、知識や経験だけでなく、覚悟とか努力とか、適性とか運命みたいなやつがあるのかもしれない。
少なくともちょっとおかしい速度感のヤツらしかマトモに使いこなしてないし、その速度感自体が全てを凌駕する。
有名人とか、戦いとか、売り上げとか、結果はそういった速度の後にある。
サービス業だってかつての知的労働と同じぐらい時給で稼げてしまう街。
誰かのために無駄な時間なんて過ごしているぐらいなら、パンダで中華惣菜でも作ってた方がマシな生き方ができるかもしれない。
そんな街で男たちは出会った
KojiはAI世界で出会った。
シリコンバレーで20年生き延びてきた筋肉質のハッカーだ。
日本の東大を出ている。法律とか金の計算にVCやコンサルの知識、そこに機械学習を加えたヤバい天才。
ロサンゼルスではイルファンという男に出会った。
例えるならモーフィアスとかサイバーパンクのメーンみたいなリーダーだ。やることが豪快だが頭はいい。
生成AIで魔法を見せようとしたら、俺の背中の「何か」に目が行った。
自分にとっては「捨ててきた過去の遺物」でも、この国では「金の卵を産むニワトリ」らしい。
半信半疑だけれど、対話してみた。
真剣さと行動力の速さで心に響くものがあった。
インド系の出身の彼は、外国人である俺の立場をよくも悪くもわかっている。ビザやら法律やら、俺がフランスで感じてきた難しさを解決する方法は、この自由の国で経営者になること。
そのためのキーを俺はほとんど持っているらしい。
あとは鍵を回すだけだ。
そんなこんなで仲間ができた
AI関係の会社の1社2社なんてなんて事ない、すでに200や300ぐらい起業経験してるような連中がゴロゴロいる。
「オメーがグズグズしてるならオレがやる」
「そんなグズな法律文書なんてChatGPTに作らせておけ」
それぐらいのことは当たり前。
効率とかコストってもんは二の次だ。
成し遂げるためのディシジョンの速さ。
行動の速さが全てを凌駕するんだ。
行動だけじゃない
機材(ギア)もすごい
i9, 128GB RAM, A6000…こんなギアがゴロゴロしている。
GPUだけじゃない。なんならモーションキャプチャスタジオも、インカメラVFXが床面含めて4面でできるLEDウォールも、Unrealのエンジニアもアーティストもいる。
それでこの速さだ
一緒に仕事しなければわからない速度感
ビッグボスはもとエンジン開発者だった
エンジン…が何を意味するかはここで解説はしない。この世界で生きてれば誰だって使ってるアレだ。
ビッグボスは20年以上前に俺が作ってきたものを見ている人物だった。
同じことを考え、成功し、そして今、投資側として俺の前に立っている。
俺『この魔術が欲しければ、俺に投資しろ』
ビッグボス「デモを作れ」
俺『すぐには無理だ、この技術を作るためには投資が要る』
ビッグボス「その古の魔術、現代に蘇らせてみろ。そしたら俺の投資家グループ全員に推してやる」
俺『……わかった、やってやらあ!!』
⭐︎英語はあえてわかりやすく中高生みたいな喋りそしているので脳内で「俺」で置き換えておきます
行動力のみが全て
まずはキーパーツが必要だ。
10年近く前に封じた技術だけど、キーパーツは現代のロサンゼルスでも入手可能かもしれない。
頼りになる仲間たち
ロサンゼルス中を走り回って路上取引
コーディングも爆速
デバイスを入手している間にChatGPTスマホ版で基本のコードを今時のPython3で生成。
さすがにコア部分GPTに任せるわけにはいかないが、検証しながらエンジンの設計自体は大体できた。
あとはチューニングして主砲に組み込めば完成。
やったぜ。
Hidden Pixel Technology Inc. について
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