カッとなってGPT-4で確定申告をスマートにした
河野太郎さんありがとう、またひとつかしこくなれました。
2024/2/19追記:1年の研究期間を経て、実験サービスをリリースしました。
生成AIクリエイティブAICU、LINEで楽しく手軽に支援する「AI確定申告さん(仮)」をリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000133647.html
GPT-4で確定申告も一発?
そろそろ寝ようかな…とおもったら、いつもクールな生成AI情報を発信してくださっている「やまかず氏」のツイートが視界に入ってしまった。
まじか…「e-TAXにGPT-4を実装したい」??
ガチだった。
たぶんこの、GPT-4発表動画ですよね。
OpenAIのCEO・サムアルトマンの抄訳も紹介しておきます
「Poe」をつかって秒速で実装、そのままシェア。
これを見ていたのは、トイレを済ませて歯を磨いて…というタイミングだったのですが、『どう考えても無駄…!無駄だよ…!電気代とか…コストとか…社会の反発とか…』と思った…。思ったけどその場で「Poe」のGPT-4を起動。「Poe」が何なのか知りたい人はこちら。みんながChatGPT版のGPT-4でキャッキャしているうちに、同じGPT-4で動いているQuora「Poe」での使い方や賢さを研究したブログです。
https://note.com/o_ob/n/n2389e5e77af4
「Poe」はGPT-4です。作ったやり取りをシェアできます。人間側の回答もアシストして、より深くディスカッションできます。
それはともかくGPT-4の能力の基本的なところを使って、
こんな感じのプロンプトを打ってみます。
血も涙もない会計用語が並ぶ確定申告を、ちょっとでもゆるゆるしてあげるために「たっくす」という語尾をつけるルールを加えていますたっくす。
お年寄り向けには年金用の質問項目や、その数字を手に入れるためのガイドテキストを用意するといいたっくす。
で、一次結果がこれです。(ChatGPTと違って) Poeならすぐシェアできます。
Poeが何だかわからない人はこちらを後で読んでいただくとして
こんな感じのチャットボットが秒速で出来上がります。
なお、給与額などはてきとうです。2000万円くだしあ。
源泉所得税額と社会保険控除もだいたい適当です。
CSVフォーマットで出力
もちろん行と列を入れ替えるのも一瞬
勢いで納税額も計算させてみる
まあ計算できるとは思いますけど!
この累進課税に対する税率の計算(第三表)って、実は国税庁ホームページにわかりやすく掲示されているわけではないのです。記入例しかない。
まあでもネット上には会計士さんや会計ソフトの解説記事がたくさんありますからね。しかも国が定めた法律なので情報のブレも用語のブレもない。
ただし、あまりに長いのでトークン切れします。AIも根を上げる我が国の確定申告の複雑さ!(褒めてる)
何となく計算できてますね、円の下に小数点がありますけど!
N回推論テクニック"GPT-4 Technical Report"とは
N回推論テクニックとは、選択肢がある場合の対話的な問い合わせや、複数回の推論を使うともっと精度は上がると思います。
詳しくは"GPT-4 Technical Report"というOpenAI公式の技術に書いてあります。100ページぐらいありますけど、面白いです。
https://twitter.com/o_ob/status/1636043600990711809?s=20
そこから構文を応用して作ったのが以下の例です。
例:フライトを検索して旅行代理店にメールを送る
フォーマット変換してエクスポートもできる
既に、絵を描かせていましたのでそれを応用。
フォーマット変換?GPT-4では1行でいける。
正直、今年の確定申告はチキンレース&RTAでした。
自分は誕生日が3/13なのですが、3/14になっても確定申告が終わってないなんてことはめったになかったです…が、23時にはじめて、1時間ぐらいで大事なところは終わって、あとは、経営分析システムを作っていました。
なおブログはGPTを使わずに一文字一文字心を込めて執筆しています(本当)。
UI&UXの研究としては気になるところはAIだけじゃない
意外と知られていない、デザインシステムのオープン化。
むしろFigmaを使える方々を増やしたほうが幸せになれるのかもしれないね。
以上が正しい確定申告へのホワイトハッカーのお仕事です。
そして節税へ。
さて、ここまでは河野代議士の思惑通り、スマートに計算できました。マイナポータル連携でデータを吸い上げてもらって、国税庁のシステムで検算してもらえば終わりです。
しかし、人間とAIの関係は、税理士と納税者のような関係ではありません。
次のステージに進んでしまうのです。
節税効果を考えて、ふるさと納税を変数として、納税額が少なくなるような計算をしてみたいと思います。これは違法でもなんでもなく、ふるさと納税という仕組みを使う上では皆さん考えるといだと思います。そして計算式は結構複雑です。100個ぐらいある変数と、累進課税、源泉徴収額、ふるさと納税としての寄付金額、(届いた物の価値はともかく)、2000円引いて…となります。
GPT-4でけっこういい感じに産出してくれました。
実際には節税相談は税理士に行うべきですが、(いろいろ制御されているGPTにしては)スルっと節税案を出してきてくれました。単なる計算式と税法の知識だけで、変な感情が入ってこないからでしょうか。
政党寄付金で節税してみる
さて、次に、ふるさと納税で限界まで節税したうえで、政党寄付金を設定してみましょう。代議士の先生方に日本のDXやAIスマート化、Society5.0を早期に実現して日本を再度世界ナンバーワンの一億総活躍社会にしていただくためにも!!
3,256円という金額は、そもそも所得税額が65,560円、さらにふるさと納税で73,112円を「控除」していますので…と書いていて気付きましたが、国税庁の日本語って、古くて難しいのですよね。さすが我が国がこれまで培ってきた数千年の歴史を持つ伝統…。もっと柔らかい日本語にしてもらうとわかりやすくなることがよくわかります。「政治家の先生への応援金を3000円ぐらい」という感じでスマートにしたいですね。
もちろん嘘も多いです
GPT-4とはいえ嘘は結構あります。長い日本語は特に危ないですね。
「教育ローン控除」について提案される
ほんと、教育ローン控除ほしいですよね。高校無償化も大事ですが、大学や専門学校であれば教育ローンを本人なり親なりの名義で作って、その金額を控除するほうが理にかなっている感じもしなくもないので。
で、欲を出すと、嘘を嘘と見抜けなくなるかもしれないですね。
人間社会でもよくある話ですけど(還付金詐欺とか…)。
教育ローン控除、とぼけて申請方法を聞いてみましょう。
正しいのは日付だけかも。
さすがに出所が気になってきます。
海外の状況をリサーチしてもらう
せっかくなので、代議士の先生にお役に立つべく、海外の教育ローン控除
検証してみましたが、アメリカには学生ローン利息控除という仕組みがあります。学生が学位または同様の資格に向けて取り組むため、学校の最初の4年間、学生1人あたり年間最大 $2,500 を請求できるそうです。
というわけで、大変勉強になりました!
おまけ:対応するスプレッドシートを作った
この話、政治家を攻撃するつもりなら「GPTのような大規模言語モデルの構築コストや生成AIにかかる計算機資源、電気代などを考えると、税収の増加にはつながらない、無駄だ無駄撲滅!」みたいなヤジが飛んできそうなのですが、それをぐっとこらえて、まずはGPT-4に問うてみたわけです。
確定申告の演算を人生に活かそう
こうやって文句言う前にロジカルに手を動かすって大事ですよね。
しかも自分は数年かけてfreeeとGoogle Spreadsheetを使って確定申告のサポートシステムを作ってきました。
実際には会社の給与帳票からの取り込みや、医療費の計算、その他ありとあらゆるテクニックが実装されているのですが、上に書いたような給与所得者例に、事業収入、講演などの謝金、証券に仮想通貨、扶養控除にふるさと納税といった項目を入れて、税金を最適化したうえに、給与と経費から可処分所得を算出してライフプランを設計しやすくするような活動を続けています。
令和5年度の確定申告をスマートでクールに終わらせられるよう、Google Spreadsheetのテンプレートを配布します!
注:このままではすべての情報が埋まるわけではありませんので、上記のnoteをよく読んで改善にお使いください。また本シートの作者は会計士ではありませんので、すべてのリクエストやお問い合わせには応じられません。感謝やお布施等は、このnoteの有料パートのご購入でいただければ幸いです。
ここまで読んでくれてありがとうございました!
特に情報はないけど、面白かった!って人はこちらの書籍を買って頂くか
感想とともにシェアするか、有料パートを買ってください!
(購入されるたびに値段が上がりますので、お早目の購入がお得)
有料パート:なんかおまけをおいておきます
[税金の計算をスマートに行う河野太郎代議士とロボット会計士]
をテーマにかわいいイラストを生成してみたいと思います。
プロンプトも置いておきます。
これは…逆転裁判ならいけるかんじするぞ…!
ここから先は英語にしていきます。
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