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狂気した人生を魅了させる力『自分の中に毒を持て』

こんにちは、オマンです。
今回は今年読みたいと思っているTOP3の1冊を紹介したいと思います。

独創的な発想により様々な芸術品を生みだしている人物なので、並大抵の人間である私には、彼の価値観を理解が難しいところがありました。

1. 紹介する本

『自分の中に毒を持て』[著]岡本 太郎

2. 感想

岡本太郎は芸術と人間を等しく扱い、芸術に対して話し合って接しているように感じました。また、現代社会に生きる私たちには、恐怖に対する競争力が足りないと説教をさせらているとも読み取れました。
人との社会との競争による辛く苦しい体験こそ自分を大きく成長させられる力を人間は持っており、その人間本来の恐怖心を感じる場面に身を置いてこそ、困難な物事に挑み続けられ自分を激しく強く強化していくことになります。死などに対する恐怖を自分自身に強く訴え、絶望させ、勇気づけられていくことでしょう。

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岡本太郎は芸術の三原則として
・芸術はきれいであってはいけない。
・うまくあってはいけない。
・心地よくあってはいけない。
と言っています。

この三原則は人と接する時にも言える三原則であろうと思います。
・会話をする時は表面だけを見せてきれいに成りすましていけない。
・会話内容を合わせようと努め神経質になってはいけない。
・会話による有益な成果を求めてはいけない。

と自分なりに解釈することができました。
芸術と人間を等しく扱っている岡本太郎であるからこそ、芸術に対して厳しい視点から問題解決に努めているのではないでしょうか。

価値観を厳しい視点から見ると、人間や芸術は単純な感想である「きれい」、「やさしい」、「うつくしい」と言われるようなものは相対的価値しか持っておらず、絶対的価値を持っていないものが多いと考えられます。
相対的価値による評価には時代による流行の価値観しかないため、過去を模範することを意識していると時代にそぐわないつまらいない低俗なものばかりを作り出してしまう結果になる気がします。

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芸術家らしい自由な思想で面白いなと思った発言がありました。

「結婚は、極端に言うと一種の売春行為」

この発言の真相は安定を求めるために自分の意志とは違う打算的な結婚をして運命的な出会いの機会を逃してしまうこと。また、家族という守らなくてはものができてしまい、社会に順応しなくてはいけない状況になってしまうことでしょう。
身を守ってしまっては終わりと考える岡本太郎であるからこそ想到した発言であると思います。

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個性を持った強い生き方を感じることができ、「芸術は爆発だ」の本当の意味を理解できると思うのでぜひ読んでみてください!

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