育休の経験は”仕事で”役立たなくてもいいじゃない
「育休での経験が、会社での仕事にも役立ちました!」
という話を見聞きしたときの、おおかみの反応
表向きは
マジか?
ホンネは
嘘やろ!
ホンマなら、何年何月何日何時何分何秒に役立った?言うてみぃ
と、昭和な小学生あるあるなツッコミを入れたくなる
ChatGTPに聞いてみた。結果は最後につけるけど、こういう意見がネット上に多いのだろう
ざっくりと
マネジメント能力向上
コミュニケーション能力向上
ストレス解消
プレゼンテーション能力向上
エンパシー能力向上
らしい
育児あっての育休なんだから、普通の休暇と混ぜちゃダメ
たとえば、「ストレス解消」は育休より、普通の休暇のほうがいいよね
「子供を育てるためには、時間管理やタスクの優先順位付けなど、マネジメント能力が必要になる」って…ホンマかAI?
育休前に会社で培ってきた時間やタスクの管理術は、子育てに必要とされるそれよりレベルが低かったのか?
会社レベルの時間管理やタスクの優先順位付けを大切にして、こどもを育てようとしたら、ノイローゼになるって。まちがいない
子育てって、効率とか生産性とかっていうものから、かな~り遠いことでしょ
子育てには、綿密な計画も、分単位の時間管理もない
けれども、なんとか、うまいことやり過ごして、一日の終わりでも、週の終わりでも帳尻があっていれば、それで良し
なんなら成人したときに帳尻があっていれば、それで良し
こども時間は大切
「コミュニケーションスキルの向上」って…
”目と目で通じ合う♪~”あかちゃんとのノンバーバルコミュニケーションを職場に持ち込んだら、エライことになるぞ
”そういう仲になりたい♪”なら良いかも知れないけど、”ん~色っぽい♪”くて職場じゃセクハラパワハラハラハラするぞ
職場では、”面談のときには体を相手に向けましょうね” 程度のノンバーバルコミュニケーションにして欲しい
あかちゃんとのノンバーバルコミュニケーションは、職場ではカルピス原液一気飲みぐらい濃すぎる
もちろん、育児の経験が役立つ職種もある。けれども「育児なんて仕事に役立たない!」という文章より、「仕事にも役立つんだよ!」という文章がはるかに目に付く
「育休で分かったXつのこと」的な記事の中に、「仕事でも役立ちましたぁ~」的なものがランクインしてる
プロフィールを見る限り、その仕事には役立たんやろ…という人々がChatGPTの回答のような文章をアップしてる
これ、周りの目を気にして
「育児は苦しくて大変なんですよ~だから育休取らせてください」
と言っているのに似てない?
「育児の経験って、仕事にも役立つんですよ~だから育休とらせてください」
的な
育児は楽しくて仕方ないし、仕事にはまったく役に立ちません
だけど育休とります。手当もらいます
だって未来の社会を支える礎を育てているんだから
それでいいじゃん。胸張ってればいいじゃん
もちろん処世術として会社では、「育休が仕事に役立ってます!」というのはアリアリ
けれども、匿名性の高いところでそういう記事が多いってのは…ホンネなら、みんなすごいなぁ
おおかみは断言しちゃいます。育児は仕事ではまったく役に立たなかったと
まぁ、強いて言うなら恐ろしく面倒くさい人を相手にしたとき
「ただひたすら泣かれるよりましかぁ」とか
「ま、あかちゃんだと思えばいいか」とか
そのくらいかな…
いや、まぁ、会社にそこまでの人はまずいないんだけどね
隠居生活2周年♪
30年以上勤めた会社をやめ、隠居生活にはいって2年。まだまだ完全ではないけど、ようやく会社の論理、価値観を断捨離できた気がする
隠居して専業主夫になってからも、効率とか生産性とかが頭をよぎってた
時間はたっぷりある。だから自分の気の向いたように、なにをどうやっても大丈夫なんだけど、つい時間や効率を気にしちゃう
最近になってようやく。ようやく ”こども時間” を持つことができるようになった
もちろん、四六時中こども時間で過ごすわけじゃあないけれど
専業主夫にもどって、会社の価値観から抜け出せないなぁという "いらだち” を感じた
それは会社の価値観で満足する世界のほかに、まったく別の価値観だけど、充実した毎日を過ごせる世界があることを知っていたから
どんな人でもこどもの時代はあったハズ
でも、何十年も会社の狭い狭い社会に閉じこもっていると、完全に忘れちゃうんだよね
会社を辞めて時間が経っても、組織とか生産性の世界から抜け出せない
なにも気づかず、抜け出そうとすらしない人がいる
半世紀以上まえに過ごした、こども時間を思い出すのは至難の業
会社の仕事に役立たない育休こそ、いつか役に立つ!
うがった見かたをすれば、「育休での経験が、仕事にも役立ちましたぁぁ」という人。育休中でも、頭の中は会社にいるときのままだったということはないかな
頭の中から完全に会社のことを追い出すには、それなりの時間がかかる
英語圏で生活すると、ある日突然 "英語頭” になる。初めての頃は "日本語↔英語" 変換して思考・会話せざるを得ない。けれどもある日突然、頭の中が英語だけになる
そんな感じで、"会社頭” から抜け出すには、異なる世界にどっぷり浸る時間が必要
そのとき、こどもは良い触媒となる。こどもと触れ合っていることで ”会社頭” からの脱出が加速される
"会社頭” から抜け出して、こども時間で育休を過ごしたとき
「育休の経験なんか仕事じゃあ役立たないよな~」
となっても、おかしくない
むしろ「仕事でまったく役に立たない」けれども「充実した年月を過ごせた」という事実。それを体験したことが、長い人生で大きく役に立つ
もちろん、育休が仕事でも役立つ職種の人はHappy
でも、たとえ仕事で役に立たなくても、将来のHappyにつながるハズ
おおかみは、仕事では良いロールモデルになれなかったカモしれないけど、育休を利用してHappyな人生を送ったロールモデルになる自信は、少しダケある
あ、いけね。そろそろ昼ご飯を作らないと
今日は冷蔵庫が空っぽだから、あんかけ卵うどんと冷ややっこってところだな
専業主夫として、こういうところぐらいは、会社時間を過ごしているママぶたに合わせなければ…
おまけ:ChatGTPに聞いてみた
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