硬いディフェンスで圧勝!準決勝①クルセイダーズ v チーフス,レビュー
スーパーラグビー・パシフィック2022準決勝①
風が強く雨が降る中の非常に寒いクライストチャーチのスタジアムで試合が行われた。筆者も観戦に行って来たので写真を多めに載せてのレビュー投稿
試合前のお決まりの騎士達がスタジアムを何周か廻る行事。子供より大人の方が盛り上がっていたように思えるが、オジサンの私でも毎回感動する。
セミファイナルなので子供を含めたサポータの人で花道を作りクルセイダーズの選手をお出迎えをしていた(ホームで最後になる可能性が高いから?)
試合前の円陣を組むクルセイダーズ、その近くにこの試合のボールを運ぶ子供が近くにいた。ちょっと早くフィールドに入り過ぎたのかな?
S・リースが、ボールを持った子供を引き寄せて一緒に円陣を組んだのが可愛かった。良い思い出になっただろう。
前半風下のチーフスがキック処理でもたつき、その後12番Q・トゥパエアのシンビンで数的不利になりながらも、僅か2PGを取られたのみ。
その後チーフスは、クルセイダーズのゴール前でずっと攻めてトライチャンスをうかがっていたが、なかなか取れず・・・
チーフス陣のゴール前でチャンスを迎えたクルセイダーズボールのスクラムから、8番C・グレイスがサイドをついてディフェンスを引きずってトライ。
今思うと、早い時間ながらも、このトライが試合を決めたと言っていいかもしれない。チーフスは、何回もチャンスがありながらも、トライが奪えなかったが、クルセイダーズは、一回のチャンスでしっかりトライを取った。
取れるところでしっかり取れるチームはやっぱり強い。チーフスは、心理的にも大きなダメージがあったと思う。
チーフスは、3番A・タウヴァオがインゴールに飛び込んでトライを奪ったが、あれだけ有利になりながらも1トライを取るのがやっとだった。
後半に入りクルセイダーズ6番マテラに再びイエローカードが出て2枚目なのでレッドカードでチーフスが再び数的有利になり、敵陣で攻めることが多くあったのにもかかわらず得点が出来なかった。
しかも決定的な場面で12番Q・トゥパエアのパスミスでトライを逃した。
この時点でトライを奪っていたら、まだ試合が分からなかっただけに、再びチャンスを逃して心理的にダメージが大きく、その後のプレイに影響していたのがチーフスの選手の表情から見てもはっきりと感じ取れた。
クルセイダーズは、12番D・ハヴィリの地域を取るキックが風下でも絶妙だった。大きな試合ではこういったキッキングゲームが大事になってくるので、対面のQ・トゥパエアより安定したプレイが出来ることを見せつけた。
司令塔(10番)対決
プレビューで触れた司令塔対決。チーフスの10番B・ガットランドに期待したが、この試合では良いパフォーマンスが出来たとは言えない。ハンドリングエラーも多かったし、キッキングゲームも単調だったイメージだった。
逆にクルセイダーズ10番R・モウンガ(写真上)は、ラインブレイクもしてチャンスを作り出し、キッキングゲームは良いとは言い切れなかったが、BKラインを上手く活かしていた印象。
試合の数日前にニュースでも取り上げられていた(上記のTwitter)ダウン症の人達の試合をハーフタイムの時に行われました。J・ムーディーが積極的にかかわっていて、この試合にも参加していました。皆一生懸命だけでなく、プレイも上手くてスタジアムも盛り上がり、大きな拍手が鳴りやまなかったです。
結局、スタッツでは大きく上回ったチーフスが敵陣22M内に攻め込んだ時間も圧倒していながらもこの点差での敗戦でショックを受けていた。
クルセイダーズは、チャンスと言えるチャンスは2回のトライの時だけだった気がする。しっかり取り切るところが凄い。しかし、あれだけの反則数で一枚だけのイエローカードで済んだのはラッキーだったかも知れない。
2020年に初めてABsに選ばれたクルセイダーズの8番C・グレイスは、ワンチャンスでトライを奪うなど、この日は2トライの活躍。今季売り出し中のチーフスの8番 P・G・ソワクラよりも良いパフォーマンスが出来たし堅実な選手で良い仕事もするグレイスがNo8の対決大きく勝利したのも大きかった。
一つ目のトライは、素晴らしいの一言。少しボケましたが、上記の写真でも分かるように、チーフスの6番が全然反応できないくらい、タイミングとスピードも素晴らしく、コンタクトした後の強さも見せた。直接対決でソワクラを圧倒したにもかかわらず、ソワクラは選ばれグレイスが選ばれずとABs復帰は叶わなかったが、まだまだチャンスはあると思っている。
試合スコアー&ハイライト動画
後半は両チーム無得点!チーフスが歴史を変える事は出来なかった。
※写真は現地観戦で筆者撮影。
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