説明が苦手な就活生が勘違いしている、話すときの4つの思い込み

実はmatcherというサービスで学生の就活相談に乗っています。忙しさに結構波があるので、受けれない時は受けれないけど、暇を見つけて話にのるようにしています。

仕事柄、いろんな業界のお客さんを担当して、いろんな分野のユーザーに話を聞かないといけないため、いろんなひとたちとつながっておくと便利ってことでこんなことしてます。

で、ある就活生の話を聴いてたらこんな悩みを聞きました。「説明をするのが昔から下手、面接の時にどうしても言いたいことが伝えられない」とのことです。

結構面接が苦手だった人が多くて、就活生の話を聞いてると伝えるのが苦手な人が陥っているバイアス(うまくいかない原因となってる思い込み)が見えてきました。今回は伝えるのが苦手な就活生がもってる、人にわかりやすく話を伝えるために解かないといけない4つの思い込みについて紹介したいと思います。


思い込み⓪:伝わるじゃなくて伝えるをゴールにしている

メインは1~4なんですが、そもそもここから間違っている就活生もいるので、一応かいておこうかなと。自分の気持ちを伝えよう!ストーリーを伝えよう!とするばかりにここがおざなりになっちゃっている人がわりと見受けられます。

面接官はカウンセラーでもセラピストでもないので、みんなの話に真摯に耳を傾け分解してくれる人はけっこう稀です。相手に自分の思いを伝えることが重要じゃなくて、相手が理解しやすい形で「伝わる」ことが重要なんですね。

やや余談ですが、デザイン思考の世界では「Delivery」というステップが重要なステップとして設計されているくらい「相手に届く」ことは実はすごく重要な技術です。

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画像引用元:https://www.trndmrkr.com/uncategorized/design-thining-as-a-basis-for-innovation/ 


思い込み①:1から10を、順番どおりに伝えようとしている

まず大きなのがこれ。時間軸通りに伝えようとしちゃうバイアス。Aという事象があって、Bというように考えて、Cをしたという話があったときに、A,B,Cという順番に話そうとしちゃう。これを面接でやると、社会人からすると「結論は何?先にどうなったのか教えて」とカリカリしちゃうんですね。オチの見えない話をだらだらとやられてしまうのは正直しんどいんですよ。

まず結論から言う。結論ファーストで話をすることを意識しましょう。もしも結論に驚きを持ってきたいのなら、「今からする話はXXXXな話です」と最初にテーマだけでも言ってください。そうすれば聞く側も「なるほど、そういう話がされるのね今から」と安心して聞くことができます。


思い込み②:口頭だけで説明しないといけないと思っている

これも大きな誤解なんですが、別に面接って口頭での説明技術を競うスポーツではないんで、しゃべりだけでなんとかする必要は全くないんですね。例えば、その場で絵を書いて説明したっていいし、事前にわかりやすくまとめた資料を持参したっていい。まあ持ち込みは禁止と言うかもしれないけど、ボールペンと紙出してその上でかんたんなポンチ絵や図を書いてもいいわけです。

企業側も優秀な人材がほしいわけで、それを確かめるためのその程度の工夫なら別なんもいってこないでしょう。(「書くのもだめです!」みたいな企業はそもそも入ってもガチガチすぎて大変だと思うので、個人的には入るのはおすすめしないですね・・・)


思い込み③:全部伝えないといけないと思っている

こういう就活生も多い。要はサマリーだけ教えてくれればいい。見出しとかんたんな概要、これだけ。人が処理しきれる情報にはキャパがあって、膨大な情報をしかも構造的なじゃないまま脳に流し込まれるとパンクしちゃう。

伝えるのは重要なところだけに絞る。詳細は聞かれたら答える。もしも伝えたいことがあるなら、伝えるときに「まず概要を先に伝えると、XXとXXということがあり、で詳細を次に説明すると〜」というように、どこまでが概要でどこからが詳細なのかをはっきりさせて伝えてみよう。


思い込み④:相手も自分の話に興味をもってくれる/覚えてくれると思っている

結論から言うと面接官は疲れています。特に現場の社員が面接官を務める場合。日常業務もある一方で面接もしないといけない。それでいて大量の学生の話を聞かないといけない。だから、就活生ひとりひとりの話を正直覚えてないし、最初から「就活生の話を聞きたい!」というマインドセットで来ている人はむしろ少数だと思うのです。なので就活生は次のようなことを意識しながら話せるといいなと思っています。

1) 相手を「おっ」と自分の話に前傾姿勢にさせる、話の切り出しかた
2) 聞いててストレスを感じさせない、ロジカルないしは構造化された話 (結論、概要、詳細の構造になっている)

・・・

というように4つ(5つ)にまとめてみました。

個人的には就活生がそこまでやらなあかんのかとも思うわけですが、この不景気で自分を他の就活生を差し置いて採用させるにはこれくらいしないといけないかもしれないというね、、

インターンも終わって、徐々に就活が本格化していくんですかね?ちょっとそのあたり詳しくないんですが、面接に困る学生の手助けになれば幸いです。

もしこれを読んでOB訪問したい!という人がいてくれたら、こちらより承認くださいませ〜、忙しさにより返信まちまちですが、なるべくお引き受けできればと思います。ではでは。


おまけ

超個人的にですが、伝わることを目指すときに役立ちそうな本をまとめておきます。

冒頭でも伝えた、伝わると伝えるは違う、ということをわかりやすく教えてくれる本です。イルカのセンスはちょっと謎ですが、そこもわかりやすくするためにやっているんでしょうね。


伝える力を鍛えるのに手っ取り早いのは、複雑な事象を構造化して伝える力だと思っています。その意味で、コンサルの人たちの図解作成のスキルは非常に参考になります。思い込み②のところでも伝えましたが、別に手書きでその場でこういった図がかけるようになれば、伝えるのなんか超楽勝です。ちなみにしゃべりでこの図を相手の頭に描けるようになればもっと最強です。それについてはどっかでnoteにまとめますね。


ちょっと遠回りでも本質的な伝える力を学びたいという人はこういう本を読むといいと思います。思い込み③でまとめた概要を伝える力は、こういう具体の事象を抽象化して伝えることのできる力です。コンサルはじめ一線級の社会人がすすめてることも多いので、ぜひ。


<おわり>

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