90秒で読む！コンサルタント「読書日記」（番外編）
「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」（二宮敦人著 2016年9月）
東京上野にある日本唯一の国立の芸術大学である「東京藝術大学」の日常を描いた本書。最高に面白かった。予想をはるかに上回る奇人・変人・天才たちが生息するまさにカオスな日常が、筆者による学生たちへのインタビューという形で赤裸々に描かれている。
「はじめ」の文章から、読者の興味・関心を鷲掴みにする。「生協でガスマスク販売」・・・！。「上野動物園のペンギンを一本釣り」「ホルンで4コマ漫画を」「口笛世界チャンピオン」「楽器のための体」「楽器別人間図鑑」「演奏者は考古学者」「ダメ人間製造大学？」「同級生は自分だけ」など、魅力的な小見出しとともに、驚愕の日常が次々と明らかになる。
卒業生の半分が就職せずに行方不明になる大学。数年に一人天才が生まれればいいと考え、その他の人はその礎と考えている人々たち。
東京藝大出身の芸術家は数多くいるが、個人的には、行方不明になった人たちのその後みたいな続編がいつか出されることを期待したい。
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