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「暗記なんかしなくてもググったらよくない?」っていう人にマジレスする。

こんにちは。ナッツです。

今日は、「知識を暗記なんかしなくてもググったらよくない?」と疑問に感じている人にお話したいと思います。

この記事は、いまクラスを持っている生徒に向けて書いた原稿を少しいじって投稿しています。

さて。

この疑問っておそらく、「今の時代は知識なんかインターネットにあるんだから、覚えなくても何も不自由ないよね」ってことだと思います。

多分この言葉の中には、インターネット=”脳のかわり”みたいなイメージがあるんだと思っています。

だとすれば、これは大間違いです。2つ理由があります。

▼そもそも検索、できる?

1つ目は、「検索する言葉に遭遇できないと、そもそもアクセスできないという事実」を忘れていること。

インターネットはたしかに便利ですが、検索するためには検索窓に打ち込むための「意味がわからない言葉」を知る必要があります。つまり、言葉に出会う必要があるんです。

こう言うと、「いやいやネットサーフィンしていたら遭遇するじゃん」と言われるかもしれませんが、インターネットって、調べる人に合わせて検索結果を変えてきます。

そのスマホを使う人に合わせてどんどんその人にとって興味のあるサイトばかりを提示するようにプログラムされています。

こういうのを「レコメンド機能」といったりします。

似たような現象に、フィルターバブルという現象もあります。

なにはともあれ、インターネットを使えば使うほど、どんどん知識に偏りが出てきてしまう。

ゲームのスプラトゥーンについて検索するのが好きな人のタイムラインには、まさかショパン・コンクールの歴史なんて出てきません。

今、レコメンド機能とフィルターバブルという言葉がここに書かれたことで、この言葉を調べようとなるわけですが、ここにその言葉が載っていなかったらそもそも調べようという発想になりえません。

だから、ネットにどっぷり浸かりすぎていては、逆にボキャブラリーが減っていき、世界は狭くなる。

それを防ぐために、あえて知らない情報を触れに行く。または、自分が普通に生きていたら出会えないような知識が仕入れられる仕組みを作る。このNゼミがソレです。

生徒に向けての記事もなるべくまんべんなく、普通に生きていたら出会えないような話や言葉を意識して書いています。

次に、理由の2つ目にいきますね。

▼離れた知識が繋がり、突破口を開く。

アイデアなり発想は、もとからある知識を組み合わせてできます。

キャリーケース(いわゆるコロコロ)は、カバンとタイヤを組み合わせたアイデア商品です。

当初は売れないと思われていましたが、予想に反してたくさんの人の手にわたりました。

もとからある知識の組み合わせということは、知識がないとそもそも組み合わせることができないということです。

そして、その知識が離れていれば離れているほどアイデアとして組み合わせたら破壊力が出てきます。

粘菌と呼ばれる単細胞生物があります。ネバネバのアメーバみたいなやつです。

詳しくはググってもらうとして、、、

この粘菌が面白いのは、迷路のスタート地点に粘菌を置き、反対側のゴールに餌を置きます。

すると、一旦は全部の道にネバーっと広がるのですが、最終的には最短経路のみ道筋を残し、その他は消してしまうんです。ちなみに粘菌に脳みそはありません。

この知識、どう活用できると思いますか?
実は、「カーナビ」なんです。

目的地までの経路がたくさんある中で、最短経路を表示するプログラムを、粘菌から応用させようとしているんです。

粘菌とカーナビ開発がつながるのは、開発者がこの2つについて学んでいたからなんです。

「粘菌の知識なんて将来役立たないし」といって切り捨ててしまっていたら、この2つは永遠に出会うことはなかったです。

なかなかエグめな事実なのですが、「こんな知識、役に立たない」と感じてしまうのは、今の脳みそではまだ知識同士のつなげ方が分からずに、想像力が足りないからなんです。

本当に頭のいい人は、一見関係ない知識同士をエゲツないつなげ方をする。

一つ言えるのは、知識を持っていれば持っているほど、予期せぬ「知識のかけ算」が起きてアイデアが生まれるってこと。

知識は「LEGOブロック」のようなものだと思っていて、このブロックが多ければ多いほど、それらを組み合わせて多種多様な作品ができあがります。お城ができたり、船ができたり。

逆に、LEGOブロックが3個しかないのに素晴らしい作品が出来上がるはずがないのと同じ。

この作品を「発想」に置き換える感じです。こんなブロック使い道がないやって思って自分の知識にすることを止めてしまうと、数少ないLEGOブロックで、無理くりできない発想を頑張ってしようとしてしまいます。

▼どうして「その知識は役に立たない」と言い切れる?

おまけみたいな話ですが、生徒がよく「将来役に立たないから勉強をしたくない」って主張を口にします。大人でもよくある話かと思います。

僕はこれを耳にすると
「役に立つか立たないかなんて、こんなに目まぐるしく変化が起きてしまう現代で判断できるはずがないのになあ。」なんて考えたりします。

あたかも未来の変化をすでに見極めることができるかのように「今すぐに役に立たない。将来、役立たない。」という主張は、あんまりセンスがないと思っています。

専門家でも予測が難しいこのご時世に、どうして君には未来が見通せるの?って話。

さらに畳み掛けますが、

「役に立たないから知識を吸収するのをやめて、役に立つ知識ばかりを吸収した君は、そのおかげで何かを生み出したのか?」と聞いてみると、多分何も答えられないと思います。

これは別に、役に立つ知識よりも役に立たない知識ばかりを吸収しろって話では当然なく、「役に立たない」と感じたからと言って学ぶことをやめてしまうのは取りこぼしが多くてもったいないってことです。

色々言ってますが、難しいことを考えずに、自分が「面白い!」と感じたら役に立とうが立つまいがどんどん吸収したら良いんだとおもいます。

するとたまに、後になってとんでもなく役立つ時があるし、無ければ無いでOK。

そんなことを大事にしながら、ここで記事を読んだり書いたりしています。

てことで今日は、「インターネットがあるからって、知識とか暗記モノをバカにはできないよ。って話に加えて、ついでに将来役に立つか立たないかをあまり考えないほうがいいよ。」みたいな話をしました。

みんなでいろんな記事を読んで、横断的に知識を浴びて、考える力をつけていきましょう。

以上でーす!

※コチラには学級通信のコピペを載せています。

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