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海外保育園レポートvol.1~子どもの好奇心は無限大inニュージーランド~

今回より定期的に海外教育(学校や幼児教育)について、レポートを書いていきたいと思います。

海外移住を検討されている方にとって、子どもの教育については最優先事項のものという方も多いのではないでしょうか。

私たち家族にとっても、子どもの教育については移住先を選択するうえで最も重要視したものでした。

その分、しっかりと情報を集めて子どもたちの学校を決めたいですよね。

しかし、学校や保育園の情報というとホームページやSNSで調べる程度で、実際の様子や詳細を知ることは容易ではありません。

そこで、実際に私たちが現地に足を運び、見学をしたうえでの学校の様子や情報をリアルな声としてお届けできるよう記事にしてみました。

ぜひ最後まで読んでいただけると幸いです。

ニュージーランドの保育「テ・ファリキ」

ニュージーランドの保育といえば、世界的に有名な「テ・ファリキ」があります。

テ・ファリキとは、1996年から子どもの社会的、文化的な学びや人と関わることを通して学んでいくことを目的とした幼児教育です。

テファリキの特徴としては、集団行動を強制せずに一人ひとりの気持ちを尊重するという点にあり、現代の日本の保育の考えに近いものがあります。

私が日本で保育の仕事に就いていた際にも耳にすることが多く、集団行動を強制せずに、子ども一人ひとりの気持ちを尊重するという点にとても魅力的に感じたものでした。

日本でも最近はこのような考え方に追いついてきているようで、学校教育でも主体的に個性を伸ばしていくという考え方が広まってきました。

21世紀スキルである「創造性」や「創造力」を育てていくとためには、集団生活を強要することではなく、子ども自身が「やりたい!」という意欲を持ち、その意欲を尊重しながら見守っていくことが大切です。

ニュージーランドでは約30年前からそのような考えのもとで子どもたちの個性が尊重されてきたことで、世界的にも幼児教育の先進国と言われるようになっていったのです。

そのような幼児教育先進国としてのニュージーランドの保育の様子を少しだけお届けしたいと思います。

子どもらしく、そして自由に!

ニュージーランドの保育園

Busy Minds Early Learning Centre
New Zealand Auckland


まずはじめにご紹介させていただく保育園は、オークランド市の北西部にある「Busy Minds Early Learning Centre」という保育園です。

こちらの保育園では、

『子どもたちにはできるだけ長く子どもらしくいられる自由が与えられるべきだ』

という考えのもと、2歳から5歳までの子どもたちが過ごしています。

定員数は全体で30名となっており、異年齢の子どもたちが一緒に遊ぶ「異年齢保育」という保育が行われています。

定員数は決して多くありませんが、この定員数によって、子どもたち一人ひとりをありのままに理解をし、知り、感謝することができると先生は言います。

子どもたちには

できるだけ長く子どもらしくいられる

自由が与えられるべきだ

まず、素敵だなと感じたのが理念に掲げているこのフレーズです。

集団生活のなかでは子どもたちが自由に遊ぶことや生活していくことはなかなか難しく、どうしても

「今は○○の時間だよ」

「みんなはなにやっているかな?」

などという声がけが飛び交い、周りのみんなと協調しなければいけない場面があります。


しかし、そこに子ども主体としての子どもらしさや子ども一人ひとりの気持ちを尊重するということが実現できているのかというと少し疑問を持たざるを得ません。

とはいえ、集団生活であることには変わりがないため、実際にどのようにして子どもたちが自由に子どもらしくいられる環境が実現しているのかというと、

やはりその答えは、保育環境にあるのではないでしょうか。

では、実際にどのような保育環境のもとで、子どもたち一人ひとりの気持ちを尊重できているのかについて、施設のなかを見ながらご紹介していきたいと思います。

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