小さな手と幸せ
「まま、トントンして?」
ーーー
20時を少し過ぎると小さな口を大きくあけて、娘が2階の寝室まで誘ってくる。
その合図でお気に入りのコップに麦茶をいれてストローをさす。
お茶持った?と顔を覗かせる娘と手をつないで寝室に向かう。
扉を開けて布団が見えると、最初は好きな場所でごろんと大の字。
次は私の腕をうまくつかって脇の下にすっぽり!
あっちにいったり、こっちにきたり。
私は「おやすみ」と声をかけながら1日を締めくくる電気を消す。
かわいい「おやすみ」が部屋に響く。
目を閉じて1日を振り返り、ぼーっとしていると
布団の上を探検し終わった娘が甘えた様子でよってくる。
ーーー「まま、トントンして?」
私も昔、母のトントンが好きだったことを思い出してふふっとなる。
私も母親なんだなあ~
もう2年たつのに、なんだかまだ気恥ずかしい。
30回目のトントンを終えると、小さな寝息が耳元で聞こえる。
今日もだいすきだよ。
にゅう
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