見出し画像

「話がうまくなる方法」

学生時代、人と話が続かないのがコンプレックスだった。

みんなどうやって話をつなげているのだろう?

どんな話をすれば相手を退屈させずに済むのだろう?


そんな悩みを解決するため、

『これをやれば誰とでも話が続くようになる』

『アナウンサーが教える話がうまくなる方法』

『人から好かれる話し方』

みたいなタイトルの本を何冊か読んでみた。


しかし読んでいる途中で疑問がわいてくる。

「・・・・・・この会話なにが面白いの?」

こんな感じで話せば盛り上がりますよ♪……と示される具体例がどれもこれもまったく面白く感じないのだ。

少なくとも僕はその本の著者と会話がしたいとは一切思えなかった。


また本にはこんな内容もよく出てくる。

「〇〇という場面で△△的なことを言えば相手は喜びますよ」

「話を聞いているときに〇〇という仕草をすると相手から好感を持たれますよ」

正直こんな打算的なことを考えながら会話する人間とは話したくないと思ってしまった。

仮にそれを実行することで相手に愛されたとして、それは自分が愛されたことになるのだろうか?



結局「話がうまくなる方法」を実行することなく10年以上が経った。

さまざまな職場を経験して分かったのは、話が続くかどうかには相性が大きく関わっているということだ。

相性が良ければあえて話をつなげようとしなくても数時間話が続くし、相性が悪ければ10秒も話が続かない。

(僕の場合だと後者が99%を占める)


ある時こんなことを言われたことがある。

「シバショーさんは本音しか言わないから信用できる」

世の中には本音しか言わないスタイルを好意的に捉えてくれる人もいるらしい。

ありがたい話だ。


だがそれからしばらくして、同じ人物からこんなことを言われた。

「世の中には言っていいことと悪いことがあるんだよ?」




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?