乳がんカンジャー

はじめまして「乳がんカンジャ―」です。 「乳がんとその患者のことを正しく理解してほしい…

乳がんカンジャー

はじめまして「乳がんカンジャ―」です。 「乳がんとその患者のことを正しく理解してほしい」と いう想いで、最初から医療従事者に協力を得て、 正しい情報と共に私たちの物語を発信していきます。 ※この物語は実体験を参考に書き下ろしたフィクションです。 治療体験談はノンフィクションです。

最近の記事

乳がん治療編:CAT④家族

告知は、旦那も仕事だったので、1人で聞いた。結果はすぐにLINEで日本に住む母に報告した。 帰ってから、旦那に話したけど、そのときのことはあまり覚えてない。泣いてはないけど、旦那に「一緒に頑張ろう。」って次の朝言われて、自分ががんなんだなと自覚して、涙ぐんだ。 子供は当時5歳で、がんと言ってもわからないかなと思ったので、「お胸に悪者ができちゃったから、とってくるね」と説明した。YouTubeで乳がんのアニメがあって、それを観ていたら、息子も一緒に観始めて、がん=悪者、すぐに

    • 乳がん治療編:CAT③告知

      平日だったのもあり、1人で病院に検査結果を聞きに行った。乳腺科の若い女性医師に部屋に呼ばれ、初期の乳がんと告知された。一気に頭が真っ白になった。やっぱりか、とかとも思ったけれど、それよりも年末に日本へ帰る航空券を買ってしまっていたし、帰れるのかの方が不安で、『手術は日本から帰ってからではダメですか?』と聞いたほど。でも医師からは「出発までまだ時間があるし、大丈夫。」と言ってもらえて、安心した。 そして、この時はまだ部分切除や全摘などの英単語も知らず、どうにか知っていた「Ni

      • 爪トーーーーーーーーーク!

        いつもカンジャーを応援してくれてありがとうございます。 治療編、おっしー先生のQ&Aも読んでいただいたでしょうか? 今回はブレイクタイムということで、カンジャーメンバーのLINEのやり取りをお見せしちゃいます🤭 —---------------- ある日のカンジャー4人のLINEでのやり取り。 ルーチーミーの3人は、乳がんのSNS「ピアリング」でネイル部としても活動するネイル好き。 おふざけ好きのCATに、ダジャレスタンプ大好きなルー。カンジャーLINEはいつもわちゃわち

        • テーマは「告知後の不安について」

          月1でお送りするこのコーナー よくある疑問(乳がん以外のがん全般に関する)や悩みなどについて、押川先生からのアドバイスや役立つ動画を掲載いたします。 ⚠️押川先生への質問の募集はしておりません。ネット上やSNSなどを参考に、よくある質問をピックアップしてお届けします。 ※がんとがん治療は十人十色、個々の患者さんで全く事情が違うものなのでご自身の治療内容の相談は、必ず主治医と相談してみてくださいね。 ✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎ー✳︎

        乳がん治療編:CAT④家族

          ここまでの総評★治療編:CAT①、②について(押川先生より)

          みなさんは、治療編:CAT①と②、もう読んでいただけましたでしょうか? (乳がん)カンジャーの頼もしい助っ人、がん専門医の押川先生にここまでの総評をいただいたのでご紹介します! まだの方は、下記からぜひ目を通してみてくださいね! 押川先生:セルフチェックを検診の代わりにするのは良くありませんが、自分で異常に気付いたり、何か気になることがあれば病院に行くことは大事ですね。 悪性の病理結果が出た場合は、患者さんがその結果を一人で受け止めるのはショックが大きいため、ご家族と

          ここまでの総評★治療編:CAT①、②について(押川先生より)

          乳がん治療編:CAT②検診、検査等から告知まで

          かかりつけ医の診察の1週間後くらいに、大学病院で初めての乳腺科を受診した。 男性医師に触診してもらい「多分問題ないと思いますが、念の為マンモしてみましょう。」と言われた。 しかし、マンモグラフィーの検査をするとすぐに「これは怪しい」ということで、エコー検査と針生検※を同日に行った。(※針生検とは、針を刺してしこりの組織の一部を採取し調べる検査です) 初めての針生検で、バチン!バチン!と大きな音がして怖かったが、針生検自体は、局所麻酔で痛みは全くなかった。 検査結果が出るのは

          乳がん治療編:CAT②検診、検査等から告知まで

          乳がん治療編:CAT①乳がんをどうやって発見したか

          (触って気づいたとか、いつもと変わらぬ日だったとか) 2019年の秋頃。 ロンドンに住んでいた私は、ふと胸を触ったことで、左胸にしこりを発見した。 思い出したのは、渡英前に日本で受けた乳がん検診のこと。 そのとき触った「乳がんのしこりを再現した胸のダミー」と感触が似ていたため、気になったのでネットで検索。 良性のしこりもあるとも書いてあったが、すぐにかかりつけ医に連絡し、女性の医師を希望して予約をした。触診してもらい、すぐに大きな病院へ紹介状を書いてもらったものの、仕事もし

          乳がん治療編:CAT①乳がんをどうやって発見したか

          強力なNew助っ人が現れた!?

          がん治療専門医でYouTuberの押川勝太郎(おしかわ しょうたろう) 彼は、間違った「がん」の情報を是正しようと 1人、YouTubeや様々なSNSで「がん防災」という言葉を掲げ積極的に発信をし、啓蒙活動をしていた。 押川:「今や日本では2人に1人ががんになる時代にもかかわらず、いまだに間違った情報がネット上にはびこっている。パッと見、素人が見てもその情報が真実かどうか見極めるのが難しいだろう。 いざ自分ががんになった時に、がん防災の情報を知っていれば、パニックにならず

          強力なNew助っ人が現れた!?

          次週予告 新たな助っ人現る!?

          カンジャーの物語は、 誰か大事な人を思い浮かべたとき、その人が喜んだり笑ってくれるような「真面目にふざける」ことを発信する事をモットーに、乳がんになった人を次々に元気にしていく、スーパー主婦戦隊「乳がんカンジャー」4人➕🐶 のストーリーである。 ✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰ 40代主婦たちの乳がんカンジャー物語。 これからどんどん掲載していくので、ぜひお気軽に やフォローやコメントをお願いします。私たちの治療の励みになります。 ※この物

          次週予告 新たな助っ人現る!?

          制作秘話紹介!

          カンジャー活動の言い出しっぺのCAT。 CATは、乳がん・婦人科系がんのSNS(ピアリング)を通じて他の3人のメンバーと出会った。 4人は意気投合し、濃密なやり取りを経て、たった約3ヶ月という猛スピードで、お互いを親友と言うほどの関係性を築いた。 そして、乳がんの人に対して何かできないかと話し合い、「乳がんカンジャー」プロジェクトを発足。 構想から4ヶ月で本格的に活動を開始した。 CATはSNSのピアリングのダイアリーの中で語る。 「私のダイアリーは、一見お気楽ダイアリ

          キャラクター紹介

          ⭐️ここまで読んでくださって、ありがとうございます⭐️ キャラクター紹介 ※この物語は、読んだ人が喜んだり笑ってくれるような「真面目にふざける」ことを発信する事をモットーに、乳がんになった人を次々に元気にしていく、スーパー主婦戦隊「乳がんカンジャー」のストーリーである。 ✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰✰ 見ていただいてありがとうございます。 40代主婦たちの乳がんカンジャー物語。 これからどんどん掲載していくので、ぜひお気軽にフォローやコメ

          キャラクター紹介

          第三話 4人目の加入

          ある日、スーパー主婦戦隊「乳がんカンジャー」が助けた、乳がん罹患者の主婦、チー。 彼女は、2人の子育てに追われながら、今も抗がん剤の副作用で苦しむ日々を送っていた。そして、副作用の辛さから以前より、子供に優しく接してあげられていない自分を責めていた。 スーパー主婦戦隊「乳がんカンジャー」には、子どもがいるメンバーもいる。子育て中のママの気持ちがよくわかるのだ。 「こんなに治療を頑張っているんだから、そんなに自分を責めないでいいんだよ。家事も子育ても、できる時にやればいい

          第三話 4人目の加入

          第二話 3人目➕🐶の加入 

          スーパー主婦戦隊「乳がんカンジャー」を結成したCATとルーの2人は、ゲリラ的に乳がんで悩む人々の前に現れては、乳がんで悩む人々を笑顔にするお手伝いをしていた。 そんなある日、CATとルーは、訛りが強めのミーと出会う。 2人に笑顔にしてもらったみーちゃんは、目をキラキラさせながら言った。 「あのー、こんな私で良ければ、仲間に入れてくれませんか? 私、某化粧品メーカーで10年働いてたんです!人の肌を綺麗にするお手伝いなら、自信があります! 他にもビーズ細工、ウクレレが趣味で、

          第二話 3人目➕🐶の加入 

          第一話 はじまり 

          ここはフランス、パリ。 おしゃれなパリジェンヌが行き交う町の、とあるケーキ屋さんでパティシエールとして働く日本人女性がいた。その名はルー。 彼女は自分の仕事に誇りを持っていたが、その笑顔はどことなく悲しげだった。 風も冷たくなってきた秋のパリ。仕事帰りのルーはコートの襟を立て、涙を流しながら歩いていた。 彼女の頬には40代という年齢とは似つかわしくないシミがたくさんあり、髪の毛はベリーショートすぎるベリショだ。そして、左胸の膨らみも無い。 そう、ルーは乳がん患者だっ

          第一話 はじまり