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EP37 思春期対応4ヶ条(後半)


このnoteは2021年5月23日に収録した音声を文字起こししたものです。


こんにちは、松村亜里です。幸せに生きることを科学的に研究するポジティブ心理学やウェルビーイングをお伝えしています。

前回配信したように子どもたちの思春期がガツンと来て、あまりにも変化が大きくすごく振り回されたのですが、それでも対応しながら今回感じたことがあリました。以下の四つが大事かと思うのでご紹介します。

とにかく共感する

まず一つは、とにかく共感することですね。私も、自分で「そうなんだね」「そう思っているんだね」と練習しました。ついつい親はレクチャーしたくなっちゃうんですよね。娘からも「ママに話してもどうせレクチャーされるだけだから」って言われてしまったんです……。

「こういう考え方もあるじゃない」とか、ついつい良かれと思って話しちゃうんですけど、でもその彼女が感じたことをまず本当に共感してあげるのが大事で、思春期というのは「私は誰なんだろう」っていう問いの中にいるわけなので、自分で感じたことを疑うようになると、ドツボにハマってしまうんです。

だから何かを感じたり何かを言ったりした時に、こちらが反対するよりも「あなたはそう思うんだ」ということを認めてあげるのがすごく大事なんですが、これ、言うのは簡単でね。私もずっと言ってきましたから(苦笑)。実際にするのは本当に難しいですが、とにかく1に共感、2に共感、3に共感、4に共感というぐらい共感が大事です。

子どもの興味に関心を持つ

二つ目は、子どもの趣味に興味を持ってあげるということです。好きなこととか、うちの場合は良かったことをずっと言ってきているので、なんかもうこの歳になると、良かったことであんまり盛り上がらないんですよ。ちょっと幸せって慣れちゃう(快楽順応)ところがあるので、よかったことを言うのに慣れちゃっています。でも子どもたちが好きな趣味とか、例えば娘だったら漫画とか、今日だったらスケートボードとか、息子だったらコンピュータの話とかを持ち出すとすごく喋りますね。

「もうそんなことに時間費やして」と、ちょっと文句言いたくなるようなことにもですね、「もっと教えてよ」と聞いたり、話しかけてきた時にそれを「へー面白いね」って聞いてあげるとすごくいいなと思いました。

これはACR (積極的建設的傾聴)ですよね、ACR というのは、人との距離を縮めるコミュニケーションですが、相手の言っていることに関心を持って、一緒に喜ぶというコミュニケーションです。この時期は、本当に相手の興味があることにこちらが関心を持つ、親は全然関心がないことでもですよ。子どもが関心を持っているから、そのことに私たちが関心を持つということです。それはすごくいいなと思いました。それだったら話してくれるし、話した後にママが分かってくれるという感じになるんですよね。

自分の幸せに責任を持つ

三つ目が、子どもの機嫌とか不機嫌に振り回されないで、子ども達がどうであれ自分が幸せでいると言う事を選択するというか、そういうのもすごく大事だなと思いました。娘がちょっと大変になってきた時に「ママとパパがこうだったから」みたいな感じで責められたりもしたし、本当に申し訳ないなと思って、なんか自分をすごく責めたんです。夫の事も責めたし、もっとこうしてあげたかった、ああしてあげたかったということも思って。でも責めているうちはすごく関係が悪かったですね。

人を責めていると言うのは、自分を責めて、自分のことを許さないからで、人を責めていて、自分を責めている時は、人を責めている、人を責めている時は自分を責めているので、責めると言うのは、相手が完璧にできなければいけないという、人間としての自然さから外れてくる行為なんです。人間は完璧じゃないので。

なので、本当に申し訳ない、申し訳ないって思っていたのですが、 ある時この子はどうなっても私は幸せでいようって思ったんですよ。もちろんね、子どもたちの幸せを願うしできることはするけれども、どういう結果だろうと自分はちゃんと幸せでいようって、自分の幸せに自分は責任を持とうって思ったんですよ。そしたら急にその後ね、なんか調子良くなりました。大事ですね。ちょっとね、思春期の時って周りの様子を見ているところがありますし。


最善を尽くしていると思えるか

その苦しかった時に読んだ、ブレネー・ブラウン博士の『立て直す力(Rising Strong)』っていう本があるんですけどね、その本がすごく良かったですね。それで一度、アカデミアの中でも講義もしたんです。これはネガティブな感情の分野なので、ポジティブ心理学とは違う領域ではあるのですが、幸せに生きる時にはネガティブな感情が本当に大事で、その中で英語ではオーセンティックという、ありのままの幸せな人達という特徴の一つに、みんなが最善を尽くしていると思っているかという、研究結果がありました。

逆に言うと、私も最善を尽くしていた、だから「みんなが最善を尽くしている」と思っている人は「自分も最善を尽くしている」と思えます。でも「みんなが最善を尽くしていない」と思っている人は「もっと完璧にやれ」と思っているから、自分に対しても「もっと完璧にやれ」と思って、自分を足りないと思っているわけです。

だから、こういう考え方を選択しようと思いました。子どもも最善を尽くしている、今できる限りのことを多分やっている。私は親としては本当に全然ダメなのですが、本も、ダメだったから、悪戦苦闘していたから書けたというのもあります。最初からできている人は、あそこまで分解できないですよね。英語の勉強でも何でもそうだと思います。

教えられる人は最初できなかった人だと思うんですよ。自然にできていないから、私は分解して本が書けたんですが、だから本当に親として私は、すごく足りないところがあると思っているんですよ。でも、その時やれることを、その時はそれしか出来なかったのであって、その時は、最善を尽くしてきたと思えたんです。

そうしたら子どもに対してもそう思えたし、自分が幸せなことに責任を持とうというふうにもつながっていきました。私がニューヨークのマンハッタンに木曜日に泊まって、金曜日の朝は私が居なかったのですが、息子がコロナのワクチンを打った次の日で、ちょっと調子が悪いといって学校行かなかったんです。時々そういうことはありますが、日本に一か月行ってからだいぶ元気になりました。

時々疲れちゃって行きたくないと言うんですよ。私が休ませて夫が怒る、みたいなの対応が先週もあったのですが、金曜日も、夫の中でどうしても学校に行かせなきゃいけないというのがあって、そこでまた揉めたみたいで、そしてテキストメッセージが来てました。息子は、ワクチンの副作用で調子が悪いから学校に行っていなくて、テキストにね「本当にこう自分っていうのは、なんで上手く関われないんだろう?」と書いてあったんです。反省のような。夫も最善を尽くしているんだなって、すごく思いました。

ということで、思春期の4ヶ条は、とにかく共感する、2番、相手の趣味に関心を持つ、3番、周りがどうであれ、子どもがどうであれ、自分が幸せに生きる、自分の幸せの責任を持つということですね。もちろん子どもたちが苦しいことを抱えているかもしれないけど、それを越えていくのは本人たちなので、その間、自分を責めたり、自分が苦しむのではなく、自分はちゃんと自分の幸せの責任を取る。そして人が最善を尽くしているということを、それは事実だと思うんですけどね、そういうことを忘れないで、そう捉えるていくということです。



それでは、今日はここで終わります。オンラインサロン Ari’s Academia では、最新の心理学ウェルビングの講義と、グローバルサークルや、仲間による年有志のイベントなどで本当忙しくて、知らないうちに Zoom が使えるようになったり、Facebook イベントが立てられるようになったりしています。今は、非暴力的コミュニケーション(NVC)がオンラインサロンで流行っていて、読書会がいっぱい立ち上がっています。興味のある方は覗いてみてください。それではここで失礼します。松村亜里でした。良い1日をお過ごしください。

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