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狐笛のかなた

今回は、上橋菜穂子さんの狐笛のかなたを紹介します!

少し切なくて、とても美しい物語でした。

〈あらすじ〉

小夜は12歳。人の心が聞こえる“聞き耳”の力を亡き母から受け継いだ。ある日の夕暮れ、犬に追われる子狐を助けたが、狐はこの世と神の世の“あわい”に棲む霊狐・野火だった。隣り合う二つの国の争いに巻き込まれ、呪いを避けて森陰屋敷に閉じ込められている少年・小春丸をめぐり、小夜と野火の、孤独でけなげな愛が燃え上がる…愛のために身を捨てたとき、もう恐ろしいものは何もない。野間児童文芸賞受賞作。「BOOK」データベースより

上橋さんの物語は大好きで、たくさん読んできましたが、この作品を読むのは初めてでした。

匂いも、音も、痛みも、温度も、景色も、すべてが言葉で綺麗に表現されていて、自分もその場にいるような気分になりました。

憎しみや悲しみ、葛藤など、人間(狐)らしさがあらわされていました。

最終章は少し駆け足で、結末の切ない部分が、際立っています。

もっとこの世界を見ていたいと感じる、素敵な一冊でした。

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