映画『mid90s』
mid90s
ミッドナインティーンズ
mid90s(原題)
2018年 アメリカ
舞台は90年代のロサンゼルス。
主人公の13歳少年スティーヴィー。
兄と母と3人暮らし。
歳が離れていると思われるアニキ。18くらいなのかな?背が高くて体格もスティービィーの倍くらい!
だからいつも喧嘩するとコテンパンにやられる。
兄に「俺の部屋に入るなよ!」と言われるが、いない隙に部屋に入って物色するスティービィー。
カセットやCD、雑誌、洋服など色々な持ち物をチェック。メモまでしてる。
姉がいた私もよくこっそりCD聴いたりしてたなぁなんて思い出した。兄弟ってそーゆうものよね。
やたら部屋が整ってて、雑誌の重ね具合は気持ち悪いくらいにピシッとしてる。そこは不自然さを感じたけどね。几帳面すぎるだろ、あの部屋は。10代の男子の部屋じゃないな。
兄の細かくて神経質な部分を表していたんだろうか。
スケボーショップの前で楽しそうにたむろっている少年たち。
憧れを抱いたスティービィーは、勇気を出してスケボーショップに足を踏み入れる。
中にいたのは、2,3個年上なのかな?高校生くらいの少年たち。
黒人ドレッドでスケボーの腕前はプロ並みのレイ、人生諦めがちなパーマロン毛のファックシット、年齢が近いと思われるメキシコ系坊主頭のルーベン、監督志望でずっとカメラを回してる白人フォース・グレードと出会う。
レイ「黒人は日焼けすると思う?」
スティービィー「黒人って何?」
一同シーンとなる。
レイ「サンバァーーン(日焼け)!」
スティービィーのあだ名が“サンバーン”になった瞬間。
あの時のスティービィーのセリフの意味って「白とか黒って何なの?俺はそんなの関係ないよ」って意味だったのかな。
真相は分からぬまま。
これで無事スティービィーは皆んなと公園デビューすることに。
スケート禁止の公園なのにずいぶんスケーターがいること!
プロもアマチュアもこの公園では関係なく入り乱れる。
目を輝かせるスティービィー。
警官が来て、一斉に逃げ惑うスケーターたち。
警官に追われてることすら楽しそうなスティービィー。
生きてるってリアルに感じれるんだろうね。
屋根と屋根の隙間をスケボーで飛び越える遊び。
ルーベンは手前で怯んで出来なかったが、それに対して意を決して挑むスティービィー。
ところがスピードが遅すぎて落下。
頭打って血ぃ流しても笑ってて嬉しそうなんだが…。
病院行かずに血だらけで家に帰る。
誰と会ってこうなってるのか不安になる母。
そりゃそうだわな。
クレイジーなことをやらかしたスティービィーは皆んなに認めてもらい、さらにレイから新しいボードをプレゼントされる。
レイにデッキテープ貼ってもらってトラック付けたりしてる映像が地味に良くてキュンとなる。
初めて新品のボードを手にした時の気持ち。
分かるわぁ。
ウォーリー初めて出来て喜ぶスティービィー!ガッツポーズ!
これも分かるよ!!
私も初めて出来た時は嬉しかったから。
へなちょこだったけど。気持ち的には20cmくらい跳んでる気分。実際は5cmくらい笑
ある日、ファックシットの車に乗ってホームパーティーへ。お金持ちなのかな?広い家。
ファックシットの家かと思ったけどどうやら女の子のお家っぽい。
すでに集まってる女の子たち。
タバコにドラッグ、アルコール。
スティービィーは、一人の女の子にリードしてもらってちょっぴり大人に。。。
「どうだった?」とか高校生の時そーゆう話したよなぁー!ガールズトーク。
男子もするんだよね。
「やるなぁ!」みたいなノリ。
エヘヘと誇らしげなスティービィー。
酔っ払ってヘロヘロになって帰ってきたスティービィーを待ち構えボコる兄。激怒してスケボーショップに怒鳴り込みに行く母。
落ち込んでるスティービィーに声を掛けるレイ。
仲間たちのこと、弟の死について語るレイ。
弟の死で落ち込んでいる時にファックシットが現れてスケートに連れ出してくれたと。
だから「行くぞ!」とスティービィーを公園に誘い出す!
仲間とスケートがあればこの困難は乗り越えられそうという気分にさせてくれる。
夕日を背に二人でスケボーで道路を走る姿がグッとくる。
二人きりでひたすらスケートして公園のベンチで夜を明かす。
青春やん。
だんだんと公園にいる他のスケーターとも打ち解けて握手を交わすスティービィー。
それを見て苛立つルーベン。
ちょっとぶつかっただけで怒りを爆発させて殴り合いに!
一方、レイがプロスケーターに媚びを売ってると思い込んでいるファックシットも苛立ちを隠せない。
仲間同士のちょっとしたすれ違い。
いざこざ。
気分がのらないままファックシットの車に乗り込む一同。
悪ノリするファックシット。
フォース・グレードが「止めてくれ…」と言ったと同時にキュキュキューー!!
横転する車!!
皆んなの声はするが、なぜかスティービィーだけは意識不明。病院に運ばれる。
でもほかのメンバーたちが病院の待合い室のソファーで疲れ果てて寝ている。
心配して待ってくれていたようだ。
これにはちょっと涙。
一度は怒鳴りつけた母だけどその姿を見て、病室に皆んなを呼び込む。
皆んなで楽しく会話してた中、「観る?」と病室のモニターで自分の撮った映像を映し出すフォース・グレード。
今までのことがドキュメンタリーのように記録されたものが画面に映し出される。
もちろん監督はフォース・グレード。
スケボーやって、笑い合ってふざけ合って。
むむ青春じゃな。
でもこの映像でバチッと終わっちゃうから何とも言えぬ切なさ。
この後に、スティービィーが回復して再び皆んなでスケートに繰り出すっていう画が見たかったなぁ。なんて。欲。
レイは、実際本当にプロスケーターだそうで。
旦那もスケボーしたくてイギリスとアメリカに留学した人なのでこんな感じだったのかなぁなんて想像したりしてました。
しかも90年代初頭。ドンピシャじゃん。
ガンガン誘いの電話が掛かって来てたらしい。
「スケボー行こうぜ!」って。
スケボーショップでバイトもしてたらしい。
やっぱり好きなことがあると年齢も国籍も問わず仲間が作れるんだよなぁなんて、そんな輪にも入ったことないけど思わせてくれました。
あとはちゃんと夢を持って生きるって大切なことだな…とも。
スケボー好きだからこの映画観たかったんだよね。観てて楽しかった。
スティービィー可愛いし。
貧困問題も多少取り入れられていたようだけど。そこはサラリと流れてしまうよな。
スケボーメインなので内容はまぁこんなものでしょう。
スケボー好きは普通に楽しく観れる映画なのではないでしょうか。
星3つくらいかな☆☆☆
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