出来高・価格分析の完全ガイドー書評とポイントまとめ

出来高・価格分析の完全ガイド ――100年以上不変の「市場の内側」をトレードに生かす  アナ・クーリング 著
https://amzn.to/3c08y44


推奨書籍一覧でも紹介したこの本が、需給を理解する上で非常にいい内容だったので、紹介とポイントのまとめを書くことにした。


ー市場は大口投資家やインサイダーが支配しているが、出来高は隠すことができない


ーVPA生みの親であるワイコフの3つの法則

1,需要と供給の法則ー需要が供給を上回るとき価格は上昇する、供給が需要を上回るとき価格は下落する


2,原因と結果の法則ー結果を出すには原因が必要であり、結果は原因に正比例しなければならない。

つまり出来高が少なければ値動きが小さく、出来高が大きければ値動きが大きくなければ不自然であるということ。

あとで出てくる裏付けと例外の判断の前提となる重要な概念。


3,努力と結果の法則

出来高と価格は常に一致し、努力(出来高)の結果として結果(値動き)が生じる。

これは物理の法則であるニュートンの運動の第三法則(物体が互いに力を及ぼし合うときには、同一直線上で互いに逆向き・同一の大きさの力が働く、作用・反作用の法則)に似ている。

つまり、出来高が多いのに動きが小さい、出来高が小さいのに動きが大きいというのは法則に反しており、不自然な動きであると考える。


ートレードは科学ではなくアートであるという基本理念

著者のトレードではVPA(Volume Price Analysis 出来高・価格分析)と呼ばれる方法であり、出来高を重視する。


ーVPAの基本理念

1,科学ではなくアート

2,忍耐力

3,すべては相対的

4,習うより慣れろ

5,テクニカル分析

6,裏付けか例外か


市場は100年前から同じ法則に基づいて動いており、その本質はコンピューターが普及しても変わることはない。

過去に起こったことが繰り返されているだけであるという前提で考える。

「トレードは科学ではなくアートである」というのが著者の主張だが、それはすべてが相対的だからである。

出来高が多いか少ないかをどうやって判断するかというと、普段の平均に比べて多いか少ないかである。

陽線、陰線、ひげの長さも、相対的に長いか短いかであり、絶対的な基準が存在するわけではない。

「裏付け」というのは、価格が出来高に裏付けられているかどうかという意味である。

長い陽線の出来高は多いのが自然であり、価格は出来高に裏付けられていると考える。

長い陽線だが出来高が少ない場合は、出来高の裏付けがないと考え、これを「例外」と呼ぶ。

短い陽線の出来高は少ないのが自然であり、少ない場合にこれは出来高に裏付けられていると考える。

短い陽線だが出来高が多い場合、これは不自然な現象となり、「例外」であると考える。

このような考え方が「裏付け」と「例外」である。

これは非常に重要な考え方である。


次に分析は3ステップに分けられる

ステップ1ーミクロ

ステップ2ーマクロ

ステップ3ーグローバル

ミクロは1本の足が裏付けがあるか例外か判断すること。

マクロは前後2,3本の足と比較して分析すること。

グローバルはチャート全体を分析することである。

このようにしっかりとした順序立てて分析していく。


ここまでが全12章のうち4章までのまとめ。

少しずつ更新予定。



出来高・価格分析の完全ガイド ――100年以上不変の「市場の内側」をトレードに生かす 

アナ・クーリング
https://amzn.to/3c08y44

※私は紙で読んでますが、Kindle版のほうが値段は安めです。


推奨書籍一覧



今回の記事は以上です。
気に入ったらスキを押してシェアしてください。


連絡はツイッターのDMへ。
ツイッター
https://twitter.com/nyantama2323







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?