DVの血筋

こんなことを言うのもどうかと思うけど、私の家はDV一家。祖母は穏やかなので、特に祖父の気質によるものが大きいと思う。
うちの家は昭和みたいな環境で育った。躾には暴力・暴言が有効的と考えているような家だったので、女でも小さい頃から殴る蹴る閉じ込める家から締め出す脅迫土下座などは日常茶飯事だった。
それが普通だと思っていたけど、友達に聞いてもそんな環境で育った子は今どき誰一人としていなかった。
母子家庭なので小さい頃、祖母、祖父、叔父、叔母、母と姉と大人数で暮らしていた。
祖父は酒乱のアル中で、叔父は犯罪暦や自殺歴のある引きこもりで顔も見たことないという異常な家庭環境で育った。祖母は穏やかだったけど、母含めみんな祖父に恐怖していたので、幼い私と姉を助けてくれるようなことは一度もなかった。
祖母は夜になると隠れて煙草を吸っていたのを、今でも覚えている。
そんな暴力的な祖父の元で育った母も、それが普通だと思っているので、当たり前のようにDVだった。叔父に関しては何度も死ねと脅迫された挙げ句、殺されるかと思った瞬間まである。
叔母も今では子どもがいるが、自分の子に対して少しヒステリックで乱暴的なところが伺える。

姉も私も察している。これは血筋だと。私たちもそんな環境で育ったから、ヒステリックで暴力的な一面がある。怒りが限界まで達したら自分の子どもを殴ってしまうかもしれないと思うと、私は子どもを持つことも怖い。絶対にそんなことはしたくないし、同じ経験をさせたくはないけど、もうこんな血筋な以上何があるかわからない。

そして、うちの家は貧乏だし一家全員が不幸体質だ。これも姉と私は血筋だなあと思っている。
酒乱で亭主関白な祖父に対して黙って言うことを聞く祖母を見るのは辛かったし、母も叔母も男に不倫されたり騙されたり、私含めダメ男を引き寄せる。
何が幸せなのかはわからないし、祖父は亡くなり歳をとるにつれて今では家族仲も良好だけど、昔は散々だったと思う。

今でも思い出したら泣く。それに対して祖母は「ごめんねえ」と謝る。母は都合よくほぼ全て忘れている。

昔の幼い私に伝えたいのは、辛くて苦しくてあれだけ逃げ出したかった家庭環境だけど、逃げ出せる日はちゃんと来るということ。今では、みんな平和に仲良くやっているということ。憎しみや悲しみは消えることはないけれど、時間が経てば全て過去に変わる。過去には蓋をして、厳重に鍵をかけて、閉まっておく。

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