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ちょっとだけストイック

飲食関連の仕事をしているから、味覚は私の商売道具です。いつも研ぎ澄ましておかなくてはいけない、と思っています。普段適当なものを食べていたら、試食の時だけ敏感な味覚にはなりません。

化学調味料、保存料の入った食品は、極力避けて暮らしています。時間がなくて、お弁当やお惣菜を買う時は、お惣菜屋さんか飲食店のものを買います。コンビニのものの方が安いのは確かですが、保存料の不安があります。野菜や、肉、魚といった食材があるなら、味付けして焼くとか、レンジで加熱すれば、添加物の心配なく食べられます。手抜きではありますが、素材が良ければ、味も悪くないし、栄養のバランスもいいので、便利です。

化学調味料を使いなれている方は、その調味料にも塩分がふくまれているので、味付けが濃くなりがちです。医者から減塩の注意が出た方は、まず化学調味料の塩分に注意した方がいいですよ。塩として入れる塩分は、意識できても、だしの素やコンソメの塩分は忘れがちです。

外食産業は、普段化学調味料を使った料理をしたり、食べたりしている人達が相手ですから、塩分が濃いめのものが多いです。鰹節で出汁を取るより、だしの素を使う方が、手軽で安くつくということもあります。

昔、外食産業のチェーンでメニュー開発の仕事をしていた時に妊娠し、「これは妊娠中毒症になる可能性大だわ」と思いました。自宅の食事も減塩にし、職場にはお弁当を持参しました。きちんと出汁を取って作った料理でしたら、味噌や醤油を減らしてもおいしいのです。出汁は多めの方がいいですが。切迫早産で入院になるまで、むくみも妊娠中毒症にもならずに済みました。むしろ入院してからむくみが出て、治療食(減塩食)になりました。病院食の方が、自宅の食事より塩分が高かったのです。Σ(・□・;)

減塩というのは、実はダイエットにも効果があります。味のついていないごはんと塩結びだったら、塩味のある方が量をたべられます。おかずの塩分濃度が高ければ、ご飯やお酒が進んでしまいます。薄味だったら、程よい量を食べたところで、食事を終えることができるのです。

他の人が「美味しい」といっていても、化学調味料の味を感じて、私には美味しく思えないということもあるのですが。普段氣を付けているから、口に入れた時の素材の味や、味付けの妙を楽しむことができる、とも言えます。他の方の気分を害さぬように、そういう時はコメントをしませんが。

皆が皆、コンビニやファーストフードを避けた暮らしをしているわけでもないし、手軽さ、値段やボリュームが程よいと思っている方も多いと思います。それを否定する氣持ちはありません。

私は、自分の商売道具を守らなくてはいけないと思い、実行しているだけです。便利さから離れたほんの少しのストイック。これが私のポリシーです。


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