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C-C-B楽曲レビュー㉚「冒険のススメ」

今日のレビューは「冒険のススメ」をセレクトしてみます!

この曲はもう「良い!」の一言に尽きますね。
超個人的C-C-Bの曲ベスト10でも3位に選んでいます。


アルバム曲ながらファンの間ではど定番、
馴染み深い曲ですねー。

シングル曲でも、この曲より存在感薄いものもあるかも・・。
という位、C-C-Bファンの中では基本中の基本とも言える曲です。

ココナッツ時代から数えて、
5枚目のアルバムのタイトルにもなっていますね。

一番勢いがあった頃の、
アイドルちっくなナンバーから一歩進んで、
自分たちらしさを出し始めたアルバムでした。

「冒険のススメ」なんてタイトルは、
それまでの周りの大人たちの示す方向性からの
脱却の意味も込められていたのかな?
なんて今になって思ったりします。

それまで提案されたものをとりあえずやっていたのが、
「これが俺たちだ!」という
メンバーの心の声が聞こえて来そうな気がします。

「冒険のススメ」の楽曲はアルバムの最後に収録されていました。

作詞は関口さん、作曲・編曲は米川くん。

サウンドに関してはこれはもう米川ワールド全開ですね。
ギターギュンギュン、めっちゃロックです。

歌詞は言葉で情景や心情を表現する事に長けた関口さん。
冒険に出発する直前の少年たちの緊張感がバシバシ伝わります。

楽曲自体がリリースしてから何十年と経った今でも色褪せず、
何度聴いても「良く出来ているな」と思いますね。

まず、構成がちょっと変わっています。

短めのワンコーラスが3番まであり、それぞれボーカルが変わります。
(「これシングル化したら良かったのに!」と思った時もありましたが、
テレビで流すには難しい長さなのだろうな。)

1番は笠くんの華のある可愛らしい声で始まり、
勢いを感じさせます。

2番は関口さんの落ち着いた声と歌詞にある埠頭の情景が、
大人の雰囲気を醸し出しています。

3番は渡辺さんの不安に揺れる少年の繊細な心模様と、
それを押し殺して前に進む覚悟が受け取れます。

余談ですが、笠くんと渡辺さんの声の判別がつかない方は、
この曲を聴くと違いが良くわかりますよ。

短いワンコーラスが3回も続くとなると、
くどくなりそうな気がしますが、2番目に関口さんを挟む頃により、
比較的高音域の笠くんと渡辺さんとは異なった空気感になります。

しかも1番と3番のメロディラインは歌い出しから
音階が上に上がりますが、2番だけは下がっていきます。
それが流れを変えてくれて、単調にならないようにしているんですねー。

また、個人的に好きな所は、1番の歌い終わりの間奏部分。

ちょっと不安になる音なんですよね。
未知の領域にこれから足を踏み入れる時の、
「何が待ち受けているのか?」不思議な事、
怖い事もあるのだろうという不安。

だけど疾走感あるリズムと激しいギターによって、
不安を抱えつつも「それを超えて飛び出すんだ!」という
この曲の登場人物の意気込みと、また曲の作り手からの
これから冒険をしようとする人への背中を押す様なメッセージも感じます。

個人的には解散コンサートでのこの間奏部分、
渡辺さんと米川くんが後ろを向いてリズムに合わせて
横にピョンピョンジャンプする姿が可愛くて、
重い雰囲気だったあのコンサートの中でほっこりとした部分でした。

イントロではドラの音も入り、
曲の最後はシュリーンと何かエッジの効いた金属が響く様な音もあり、
いろんな音が遊び心満載で入っていて楽しい。
歌詞のない部分のアレンジも秀逸なのです。

「冒険のススメ」のアルバムを買った時の事を思い返しますと、
その前のアルバム「僕たちNo-No-No」が
一番最初に買ったC-C-Bのアルバムだったのですが、
そこからC-C-Bにどハマりして「新しいアルバムが出る!」と、
とても楽しみにしてワクワクしながらカセットを聴いた気がします。

前のアルバムで好きだった曲、
「Here Comes The C-C-B」がメンバーの作った曲ではなく、
「そうなんだ・・」とちょっと残念な思いがあったのですが、
この「冒険のススメ」を聴いた時は、
「ギャー!これ好き!」と一気に気に入っただけでなく、
歌詞カードを見て作詞作曲がメンバーオリジナルだったのを
知った時は「よっしゃ!!」となりました。

C-C-Bは恋愛ものっぽい曲が多いけど、
「冒険のススメ」は恋愛っぽくない少年がテーマの曲なのが良いですね。

少年に限らず、これから新たな世界に飛び込もうとしている人には、
ぜひおすすめしたい曲です。

Take Adventure!!



関口さん脱退時のコンサートでの「冒険のススメ」。
関口さんへのはなむけだねー。涙


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