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C-C-B楽曲レビュー㉙「プリマドンナ」

めっちゃ久しぶりの楽曲レビューです。(*・ω・)ゞ

今まではピンとこなかった曲が、
なんだか急に気になり出すなんて事がありますが、この曲もその一つ。

「プリマドンナ」が、昨年末くらいから脳内鬼リピートしています。笑

笠くんの一周忌ライブでは、「プリマドンナ」というカクテルが、
当日限定のスペシャルメニューになっていて「おぉ!」と感激しました。

私の中では笠くんボーカル曲の中で
「スワンの城」と「展覧会の絵」と「プリマドンナ」を
3大ロマンチック曲と勝手に名付けていますが(笑)、
「プリマドンナ」だけはファンタジーではなく、現実世界を歌っています。

ただ、シベリア、バラライカ、オーロラなどのワードが出てきて、
日本を離れた土地の旅情感がある情景は、非日常的ではあります。

作詞は松本隆先生で、さすが映画のワンシーンの様な、
映像がそのまま心に入ってくるような言葉を織りなしています。

作曲は笠くん、編曲は米川くんですね。

笠くんは最初から米川くんにアレンジしてもらうつもりで、
この曲を作ったそうです。

大人しめの曲に感じますが、
特にイントロはギターの主張が強めで、
意外とロックテイストなんですよね。

なんだけれども、リズミカルなピアノの音が、
ポップでおしゃれな雰囲気も出しつつ、
でも「ウーワー」と言うコーラスは
(今この「ウーワー」が好きすぎて・・笑)、
どこか切なさや憂いを感じて、
聴き込むと複雑な感情を駆り立てられます。

全体的には爽やか系な曲だと思いますが、
前述したように歌詞に異国情緒があり、
しかも舞台がロシアなので、寒々しい寂れた雰囲気も感じ、
だけども美しいバレリーナへの淡い恋心は、
優しさと温かみも感じ、そこに笠くんの澄み切った声が乗って、
浄化作用もあり、あーーーなんじゃこの曲は!と、
一言で説明するのが難しい曲でもあります。

そんな「プリマドンナ」は最後から2番目のアルバム、
「走れ☆バンドマン」に収録されています。

このアルバムが出た当時は、
私はもうC-C-Bに対する熱は冷めかけていて、
でも新しいアルバムの発売に、
「また好きな感じの曲があれば気持ちも戻るかも!」という
期待を込めてレコード店に走りました。

しかし、その内容はそれまでのC-C-Bの色とは一点し、
カラフルポップさは消えていました。

「やっぱり変わっちゃったな・・」

そしてそのままC-C-Bの事は忘れていったのです。

そんなアルバム、「走れ☆バンドマン」ですが、
大人になって聴くと大人C-C-Bサウンドだなというのがわかります。

それまでの5人でやってた頃のC-C-Bの楽曲は、
明らかに中高生をターゲットに作られているなと感じさせますが、
4人になってからは、メンバー等身大に近づいていったのだと思います。

当時高校生だった私は置いてけぼりにされたような感覚だったけど。

でも逆に大人サウンドを好きになった人もいたのでしょう。

あの頃私にそのセンスが備わっていたらなぁと思いますが・・。

田口さんが先日アップしていた音源で、
田口さん、渡辺さん、笠くんとあと二人が10代の頃組んでいたバンド、「FELLOW」の学園祭のステージの模様を聴きましたが、
その曲のラインナップがどれも洗練されていて
「元々はこんな感じだったんだ」と、
そのポテンシャルの高さを改めて感じました。

そのライブの音源はこちら↓


C-C-Bがブレイクしてから、
私がファン離脱するまでの彼らのイメージは、
コミカルで奇抜でちょっとクセのあるバンドでした。

しかし元々はあの学園祭の音源のような曲をやる人たちで、
後期C-C-Bはそっちに戻って行った
(もちろんその頃より進化はしていますが)のだろうと思いました。

ココナッツボーイズとしてデビューして、
そこで彼らの方向性が変わってしまい、
ブレイク後も何だかおもしろバンドみたいな
位置付けにされてしまった彼らは、
そのインパクトがあったおかげで歌謡界に名を残す事にはなったけれど、
不本意な事も沢山あったんだろうな。

「Romanticが止まらない」はおしゃれで大人っぽい楽曲で、
レコードのジャケットなんかもコミカルさはあまりないのだけど、
イロモノ的にされてしまったのは、例のドラマのせいなのか、
彼らのド派手なビジュアルのせいなのか。
(本人達のキャラの問題もあるのか・・!?)

皮を剥いたら真摯に音楽に向き合う兄ちゃん達なんですけどね。

私がこうやって細々と書くことでも、
世間の彼らへの誤解が解けてくれると良いなぁと思います。

そんな彼らの本領発揮の魅力が詰まった「プリマドンナ」、
冬のピリッと澄んだ空気にぴったりの曲なので、
良かったら聴いてみて下さい。

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