#20200710 「3歳だったあなたへ」

あなたがどんなに欲しても
最期まで手にすることができなかった
水や食べ物をいま
自分は目の前に置いています。


あなたがどんなに泣き叫んでも
誰にも届くことのなかった想いを
なぜ自分は受け取ってあげることが
できなかったのだろうと思いながら。


どんなに悲しかったでしょう。

どんなに哀れだったでしょう。

どんなに喉が乾いたでしょう。

どんなにひもじかったでしょう。

どんなに辛かったでしょう。

どんなに惨めだったでしょう。


最期の8日間
そんな想いしかなく
あの子は逝ってしまった。


最期まで誰からも愛されることなく
あの子はたった独りで
逝ってしまった。


いまこの瞬間も
涙を流している子どもたちが
どこかに居るに違いない。


そうでないことを毎晩祈っても
やっぱりそうした子どもたちは必ず居る。



あなたが遂に口にできなかったものを
自分は先に頂きます。


だから
今日の1日も
1時間も1分も1秒も
疎かにできません。


あなたが生きられなかった
この世界で代わりに何ができるだろうか、と

あなたが望んでも叶わなかったのは
どうしてだろうか、と

考えることを
私は絶対に止めません。


いまを生きるひとびとがなんと言おうとも。


あなたの想い
絶対に忘れません。

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