自戒を込めて

インターネットが発達し、PCやスマホは生活必需品となっている現代。

知りたいことや知らないこともググれば即座に情報を得ることができる。

一昔前は辞書や書籍、また人に聞いたりして少しずつ知らない知識を補っていたが、今では無駄な労力もかけずにパパっと手元で調べることができる。

そんな現代において私はネット依存の気がある。暇さえあればニュースサイトやコラムサイトを読んだり、wikipediaで気になった単語から単語へハイパーリンクを飛び回るネットホッパーになっている。知的好奇心というものも厄介なものだ。

さて、そんな情報化社会の危険な点としてよく、情報の真偽の判断がつきにくいということが挙げられる。事実、平気で間違ったことを書いているサイトも少なからず存在する。

ひとつの情報を鵜呑みにし「これって実はこうなんだよ」とドヤ顔で言って、即座に間違いを指摘されたことが恥ずかしながら何度かある。

食べ物が自分の体に栄養を与えるように、情報も自分というものを形成するうえで重要な栄養分であると思う。得た情報が自分の考えや行動に影響を与えるからだ。

そう考えると、質のいいものをバランスよく摂取しなければ健全な自分は保てないのではないか。ジャンクフードや偏った食事、過度な飲食は、肥満や高血圧、糖尿病といった大きな病気を引き起こす。情報の取得に関しても同じことが言えると思う。そういった点では上に描いたような生活をしている私は情報デブといえよう。困ったものである。

ではいかにして質のいいと思われる情報を健康的に摂取するか。それは真偽の裏取りを行うことと、複数の視点からその情報を視ることが重要になってくる。

ロコナ禍において東京の感染者数が毎日大々的に報道される。一部では東京バッシングや夜の街バッシングも起こっており、政府や自治体の対応に関する意見も辛らつなものが多い。SNSでは穿った正義を振りかざしてあちこちで言葉の殴り合いをしている。不健康な人のなんと多いことやら。

今大事なのは正しい情報をもとに、一人一人が自分自身を律し、みんなで協力する体制を整えることだ。もう流行りだしてから数か月たつが、流行り始めた時より、人と人の分断というものが深刻化していると感じている。本当に悲しい気持ちでいっぱいになる。

心と体の健康は良質な栄養をバランスよく摂取すること。このことを今一度見つめなおし、正しい情報によって健全な自己を形成していかねばならないと自戒を込めて綴っておく。