秀逸なエロゲーのキャッチコピー80選
うおおお。美少女ゲームに関する同人誌を出しましたので、通販開始を記念して、宣伝も兼ねて、数年前に書いたクソ長い記事をnote用に加筆修正して投稿……。
自分が若い頃に書いた記事ですので、最新の作品は紹介できていませんが、興味あれば、この長さへ挑戦してみて下さい。
↑こちらは、エロゲソングバージョン。合わせて楽しもう!
・オシャレなキャッチコピー
まずは単純に前知識なしでも思わず手にとってしまうような、オシャレなキャッチコピーから。
1.『~物語の数だけキミを愛していた。~』 ─書淫、或いは失われた夢の物語。
オシャレなエロゲーのキャッチコピーで真っ先に思い浮かんだのが書淫です。いざプレイしてみてキャッチコピーやタイトルが重なりあう瞬間は、他のシナリオゲーでは決して味わえません。その他、自分で選択肢を入力するシステムも秀逸で、キーボードを通し自分の言葉で伝えるからこそ意味が生じるラストは圧巻。
今やどこへ行っても10万以上するので(※当時。今ではその倍以上)簡単にはプレイできませんが……。因みに秋葉原のソフマップで12万かその辺りで売っていたのを見かけたので、是非プレイしてみてください。
2.『彼女は壊れたガラクタで、つまりはオレと似合いだった。』 ─月光のカルネヴァーレ
曲者揃いのニトロプラスの中では、今ひとつ話題に上がり難い作品ですが、キャッチコピーのカッコよさは出色の出来。オートマータというかロボ系ヒロインは大好きなので想い入れがあります。ニトブラにアンナが参戦した時は嬉しかったですね。
3.『私はアリス。さぁ、お話を聞かせて。』 ─Forest
童話をモチーフにした作品は内容もオシャレな場合が多いです。ただ「Forest」の場合は、癖が非常に強く人を選びます。ライターは最近一般アニメの脚本などでも活躍している「星空めてお」氏。
一時期プレミアでしたがメガストアで復刻されたので、値段で手が届かなった人たちも無事プレイできるようになりました。ライアーソフトは最近(※当時)も「フェアリーテイル・レクイエム」という同じ童話モチーフのゲームを発売し、独特の幻想的な雰囲気は健在。「Forest」にハマった往年のエロゲーマーも満足の出来でしょう。
4.『──あの日。本当に世界が終わるなんて、誰も信じちゃいなかった。』 ─終わる世界とバースデイ
個人的には好きな作品なのですが、語るとどこもネタバレになるので黙っておきます。セカイ系のタイトルとキャッチコピーですね。この辺りのセンスはエロゲー感満載でゾクゾクきます。
中でも「片岡とも」先生が書いた外伝的なシナリオは、ねこねこソフトを長らく支え続けただけはあり、ユーザーの涙腺を的確に刺激してきます。「Narcissus」といい「銀色」といい、救いのない終りへ向かっていくシナリオを書かせると右に出る者なしですね。
小版のNarcissusも本人が書いているだけはあり、ゲーム版との差異も含めてオススメです。
5.『──そして世界は2つに隔たれ、僕達は矛盾する。』 ─双子座のパラドクス
コットンソフトから連続して。オタクは基本的に「パラドクス」「矛盾」「双子」という単語に激弱い生物ですので、このキャッチコピーとタイトルはビンビンキます。「電気式華憐音楽集団」が手掛ける主題歌が好き。
6.『地に降りた一枚の羽・・・ それは大好きなあなたでした。』 ─ママトト ~a record of war~
特に年代順など気にせず貼っているので、突然古くなってしまいました。大好きなゲームですし、ファンタジー感溢れるオシャレなキャッチコピーですが、あまり本編と関係ないです。
SLGとしてのゲーム部分も大好きなのですが、何と言っても後の「にょシリーズ」でもアレンジされまくった戦闘BGMが素晴らしい。ママトトもモチーフにしたランス9で流れた時は涙で前が見えませんでした。
ファンタジーな世界観が現代と違って消費され尽くしていない分、世界観やキャラクターに色褪せない良さが溢れています。恐らく鬼畜王ランスの「ホーネット」をベースにしたナルツガイスちゃんが、元感情のない奴隷設定も合わせて好きです。
7.『──どこまでも行こう あの虹にはきっと追いつけないから』 ─Gift ~ギフト~
すっかり伊東ライフ先生のイメージで固定されたMOONSTONEから。もう伊東ライフ先生は退職したようですが。悲しいです。
Giftはアニメにもなりましたので、何と無く見たことある人も多いのではないでしょうか? エロゲーマー的には、それまでハードな方向性だったMOONSTONEが突然学園モノに走って驚いた方も居ると思います。CIRCUSとの共同開発なので、どことなくダ・カーポらしさを感じさせますね。
8.『願ったのは、束の間の安らぎ──。 ──叶ったのは、永遠という贖罪』 ─天使のいない12月
この中学生が好きそうなポエムキャッチコピーにピンときたら、プレイしてみても問題ないです。所謂鬱ゲーですね。「ToHeart2」までパっとしなかった時期のLeafを支えた作品です。
内容は思春期の少女たちの性や死生観に関する悩みがテーマであり、僕はこのゲームで初めてリスカするヒロインに当たりました。あと妹がとても可愛いのですが、エロゲーにしては珍しく、妹が本気で兄を嫌っている作品であり、攻略対象ではありません。
今や希死念慮持ちのヒロインなんて陳腐化しましたが、初登場が「屋上のフェンス越えた先に立っている」という須磨寺さんの衝撃は大きかったです。
9.『神をも冒涜する12番目の理論。──それは、俺達が手にした偶然の産物』 ─Steins;Gate
全然アダルトゲームではないのですが、やっぱりカッコいいので……。今更シュタゲに対して言うことなんてないですが、当時「バーチャロンプレイしたいから貸して」と嘘ついて友達から箱◯を借りたら、後に見事にバレた事を思い出して恥ずかしくなったりします。早くYUーNOのリメイク作って欲しいですね。
10.『探して欲しいんだ――私を。本当の、ね』 ─殻ノ少女
謳い文句が「原点回帰! 古き良きアドベンチャーゲームを!」だっただけはあり、やりごたえのあるゲームでした。
11.『日常と、非日常…その境界線を、越えた時──。』 ─Scarlett
ありふれた日常から非日常の世界へ飛び込むのは、全オタク男子たちの憧れです。「Scarlett」は一般人の主人公が段々と血と硝煙の匂い漂う裏の世界へ馴染んでいくという、まさにオタクの妄想を具現化したようなストーリー。
どうでもいいですが、序盤は沖縄が舞台というだけでなく、米軍基地まで登場するので、地元民である僕は大喜び。恐らく、ゆいいつ沖縄の米軍基地が出てくるエロゲーだと思われます。
12.『あの時、確かに僕は世界の果てにいた』 ─遥かに仰ぎ、麗しの
ヒロインによって全くストーリーの方向性が変わる事で有名な「はるしの」です。僕は「はるしの」で馴れてしまったのですが、平仮名だけ取って「かにしの」派も多く、互いの過激派同士で日夜血で血を洗う戦闘が繰り広げられています。
キャッチコピーだけ見るとセカイ系っぽいですが、全くそんな事ないです。しっかりとした学園モノです。因みに僕は尻穴奴隷ルート大好きですね。
ライターに、今やすっかりラノベ作者になった「健速」先生も参加しております。
13.『──誰も溺れないように』 ─ギャングスタ・リパブリカ
資金不足からか、作品を追うごとにホームページが簡素になってきたWHITESOFTが、まだ余力あった頃の作品。
OPの歌詞がめちゃくちゃカッコいいんですよ。タイトルの「モラトリアム・クラスタ」の時点で最高にカッコいいのですが、サビの「偶然手にした刃で 正しさの是非を決めよう」のフレーズが特にお気に入り。ライターは僕が大好きな「元長柾木」先生。
因みに猫撫の方のファンディスクには僕の名前もあるので探してみてください。
14.『──いつか流せるだろう 完璧な涙を』 ─ Clear-クリア-
またしてもMOONSTONEから。
OP「硝子のLoneliness」がカッコよくエロゲーマーからの評価も高いです。サビの「透明な孤独に慣れたフリして」は、中二心にビンビン触れるでしょう。シナリオを担当した「呉」氏は今もMOONSTONE新作「サクラノモリ†ドリーマーズ」でもシナリオを担当してます。
・狂気を題材にしたキャッチコピー
エロゲーと狂気には密接な関係があります。と言っても過去記事で何度も触れたので、その辺はそちらを参照してください。
15.『「言葉、男、狂気、少女、さよなら」』─さよならを教えて
DL版配信なりサントラ発売なりで再ブームがきている「さよ教」。過去記事で詳しく解説したので今更言うこともないですが、当時のテックジャイアンの資料を発掘したので貼っておきます。
16.『「あなたは「ココ」にいますか?」』 ─ジサツのための101の方法
順番は逆ですが、ファフナーを思わせるキャッチフレーズ。余り本編の内容と関係ないこともあり、このゲームのキャッチフレーズとしては微妙に感じます。
ジサツ101はOPがエロゲーマー心にジャストミートする電波歌詞なので、狂気分はそちらで補充ください。「 震える喉を絞めて優しく殺して」のフレーズが好き。
因みにライターである「山田おろち」さんの別名義(どちらかと言えば山田おろちが別名義ですが)で書いた「雫」のノベライズは、氏の狂気を感じさせる文章の原典となっていますので、気になった方は是非。
17.『全ての対が終える空』 ─終ノ空
この三作品を合わせて一般に「三大電波ゲー」と呼びます。
18.『──それは、妄執と狂気に至る愛。』 ─カルタグラ~ツキ狂イノ病~
キャラ設定や世界観に大きく京極夏彦の影響を受けている作品。PS2版で発売していることを今知りました。
狂気を題材にしたストーリーに、美麗で血が映えるヒロインたちのキャラデザが一部に大受け(先述した通り主に京極作品が好きな層)で、埋もれた名作扱いされています。
ライターの「飯田和彦」は、この作品やLittlewitch関係のシリアスなストーリーのイメージがあったので、「対魔忍 紅」のシナリオ担当だと知った時は衝撃でした。
余談ですが、「榊原ゆい」さんによるOPのカバーが好きでよく聴きます。このアルバムはニトロプラスの「"Hello, world."」の主題歌など、エロゲーマーには堪らない選曲なのでオススメです。
19.『──それは、世界を侵す恋。』 ─沙耶の唄
沙耶についても今更言うことないですね。「世界を侵す恋」の意味がわかった時の衝撃は今でも鳥肌モノです。ただニトブラで対戦すると非常に厄介なキャラになったので、以前より少し沙耶がキライになりました。
20.『ねぇ、ここへおいでなさいな。淫らな、肉の人形にしてあげる・・・』 ─アトラク=ナクア
僕が初めてエロゲーで百合とホラーを意識した非常に思い出深い作品。クトゥルフモノとして沙耶の唄と連続させてみました。
「アトラク=ナクア」というクトゥルフの邪神を初めて日本の作品に登場させたのは、高橋葉介先生の「夢幻紳士」からだそうです。夢幻紳士の方では男を淫らに惑わせる毒蜘蛛として描かれています。その後、この作品を経てアトラク=ナクアといえば姉様のイメージで固定されました。姉様の意匠は「這いよれ!ニャル子さん」などでも見られます。
「アリスボーカルコレクション」のカバーの姉様が大好きなのですが、一部では髪が影で暗くなっているだけで、子初音の方なのではと考察されていました。僕の意見としては極めてどうでもいいです。
21.『──人は闇に脅えながら、しかし自ら闇を求めることを止めようとしない──』 ─ 夜が来る!
アリスソフトつながりで。まだ中二病という概念が膾炙していない時代だったこともあり、キャッチコピーが中二っぽさを隠さず脂が乗っています。
「夜が来る!」の設定は今でも影響された作品は多く、「0時に学校に集まると言ったらペルソナ3じゃなくて夜が来るだろうが!」と友達に言ったことのある読者も居るのではないでしょうか? 勿論、僕は言ったら「は? なにそれ」って返された経験があります。
他には「世界の電波男」などで有名な本田透氏の著作を読んでいると、度々名前が挙がってきて「俺は夜が来るの鏡花のためにPCを買ったし、寧ろPCは夜が来るのファンアイテムみたいなモンだ!(超うろ覚え)」と主張していたのが印象に残っています。
僕も鏡花が一番好きです。アリスソフトの金髪ツインテヒロインは良いですね。「ぱすてるチャイム」のコレットも大好きでした。エルフ耳いいよね……。
何故か未だに押入れに入っていたので、「イブニクル」発売時に「あっイブニクルと間違えて夜が来る!買っちゃった!」と一発ギャグをツイッターで披露したところ、見事に誰からも相手にされなかった想い出があります。
22.『・・・・・・ヒトのココロは、どんなカタチをしているの?』 ─虹を見つけたら教えて。
ごく一部に語り継がれている作品。
あらすじだけ切り出すとありがちなボーイ・ミーツ・ガールに見えますが、この作品が鬱ゲーとして有名な点は「ヒロイン全員が心を壊しており白痴状態」。KEY作品のように、敢えて好かれやすいように頭が弱く設定された彼女たちと違い、リアルで救いようのない介護状態をお愉しみください。それを踏まえて考えるとキャッチコピーから深みが見いだせます。
23.『──世界が憎い、と少女は笑う──』 ─ゴア・スクリーミング・ショウ
この辺りの狂気ゲーの話するのは気恥ずかしいですが、ブラックサイクもデンカレも一時期大ハマりました。高校の頃に「ゴアっていうヤバいゲーム知ってる? ニコニコ動画でOP見たんだけどさ……」と友達に自慢気に語られた時は、それこそこんな世界が憎いと怨みました。
24.『従属、支配、虚勢、純粋、残酷────』 ─彼女たちの流儀
「吸血鬼」「双子」「女装主人公」と、オタクが好きそうな要素をごちゃ混ぜにしたような作品。こういう意味深な単語を並べるキャッチコピーは陳腐になりがちですが、カノギは上手く纏まっていると思います。内容にも沿ってますし。
まだ女装主人公が新しかった頃や、高圧的な態度の金髪ロリの魅力は不変な事から、僕も大好きだった作品です。特にラストシナリオのセリフは深く胸に刻んでいます。(刻んだ所で活かした事はないですが)
25.『ヒトリジャナイヨ。傷ツイテルノハ・・・』 ─CARNIVAL
「CARNIVAL」は大好きな作品ですが、唐辺葉介先生については過去記事で結構書いたので、それをご参照ください。すごく端的に説明すると「ファイト・クラブ」が好きな人は大体好きな作品です。
唐辺葉介先生の作風に触れたいなら「PSYCHE」からがオススメです。
26.『俺はお前でお前は俺なんだよ・・・』 ─鬼作
「臭作」と合わせて僕の性的嗜好に大きく影響を与えた作品。「遺作」は余り好きではないです。
このキャッチコピーもまた深いんですよね。鬼作さんは所謂鬼畜者ですので、女性が嫌がるような事を平気でします。しかし、それはプレイヤーであるアナタが望んでいる裏の顔でもある……。
主題歌になっている人間椅子の「芋虫」は、これでもかと言うほど鬼作さん、延いては陵辱ゲーマーの心情を的確に表現した歌詞でして、「俺は芋虫 醜いだけの 俺は芋虫 卑しいだけの 俺は芋虫 嫌らしいだけの」の部分は鬼作とユーザーの関係を痛いほど表しています。在りし日のelfに涙……。
27.『少女は狂ったぐらいが気持ちいい。』─狂った果実
毎回思うのですが「狂ったぐらい」というには、この子は狂いすぎです。
・季節感のあるキャッチコピー
欝や電波ゲーの連続で暗い気持ちになったところで、爽やかな四季を感じさせるキャッチコピーを見ていきましょう。季節感といえばエロゲの代名詞です。延期の関係上、夏が舞台のゲームが冬に発売したりしますが……。
28.『それは春の日のような、甘くて果ての見えない、悪夢と終末のハーレム 』 ─はるまで、くるる。
ノーマークだったすみっこソフトの知名度を一気に引き上げた名作。パッケージからは想像つかない「悪夢と終末のハーレム」は衝撃的ですので、是非まずはご自身で目にしてください。初動が全てのエロゲ界で、口コミでどんどん売れ始めた珍しい一作。
29.『眩しかった日のこと・・・そんな夏の日のこと・・・』 ─銀色
大好きなんですよね、片岡とも先生。特にシナリオを担当する予定もなく突然書けと言われて銀色一章が作られたのは天才としか喩えようがありません。
片岡とも先生の作品は、日常の反復が主なんです。キャッチコピーにもある「眩しかった日のこと……そんな夏の日のこと……」は、単語を変えて何度も繰り返されます。大きな伏線や謎は必要ない。ただ、そこにある日常を繰り返し終わりへと向かっていく。そんじょそこらのライターでは決して真似できない作風。
映画を意識しているだけあり、メッセージウィンドウも字幕風。因みに音声も字幕も英語に切り替えられる気合の入りようですが、有効に利用した方は居るのでしょうか……。
30.『~かつてその街には「ロケットの夏」という季節があった~』 ─ロケットの夏
原画が「咲-Saki-」で有名な小林立先生。
この頃はまだヒロインがちゃんとパンツを穿いているのが確認できます。
31.『夏降る雪 冬鳴く蝉・・・』 ─最終試験くじら
ダ・カーポで有名な「CIRCUS」には珍しく、難解なテーマを取り扱った作品。こういう言葉遊び的なキャッチコピーに弱いです。
OPの「ディアノイア」が有名で聴いたことある方も多いと思われますが、美郷あきさんボーカルのED「モンタージュ」がこれまた泣けます。
「CIRCUS」はこの作品以降、露骨にダ・カーポを主軸に展開していく曲芸商法を確立していきます。これ以前からも怪しかったですが……。
32.『降る雪はただ白く、真実だけを埋め尽くしていく・・・。』 ─SNOW
世代の人間にはウワーっとなる作品。それにしてもこのイラストの餡饅異様にリアルで怖いですね。OPを機動戦艦ナデシコで有名な「松澤由美」さんが担当しています。Keyの監修を受けていたこともあり、色々な部分がKanonと酷似しています。
それにしてもスタジオメビウスといえば「悪夢」「絶望」で、バスジャックして女生徒を陵辱する印象だった方は、SNOWを見てどう感じたのでしょう……。
「悪夢」といえばレイプ目のはしりとなった作品としても一部で有名ですね。僕はSNOWより暗黒SNOWの方が好きです。
33.『綴られる冬のアルバムはいつも、白く、切なく、、、』─WHITE ALBUM
「ここがあの女のハウスね!」や「3時前だわ……」で有名な作品。両方本編で言ってませんが……。
エロゲーで冬といえば浮気の季節ですね。リメイク版をプレイした事がないのですが、今でも主人公の恋愛は無慈悲なランダム要素に振り回されているのでしょうか? WHITEALBUMと言えば「うだるちん」ですが、新興宗教オモイデ教の外伝を執筆して以来何をしているのでしょう……。もう2年前の話になりますが、アフタヌーンで「閂夜明」さんの名前を見かけた時はビックリしました。今後もLeafの元社員たちの名前が再び表に出ることを願います。
34.『冬が終わる 君のいない春が来る』 ─WHITE ALBUM2 -closing chapter-
小木曽雪菜ボーカルのカバーアルバムで、往年のLeaf主題歌がカバーされて嬉しかったです。「あなたを想いたい」は名曲。それにしても「悪女」なんて歌を雪菜にカバーさせようなんて言い出した人は、どんな鬼畜センスをしていたんでしょう。
本編についてはもうプレイしていないなら勿体無いとしか言いようがないので、プレイしていないなら一秒でも早く買ってください。キャッチコピーのキャッチーさも含めて満点。
・センス抜群なキャッチコピー
正攻法なキャッチコピーとは一風変わっていたり、本編の内容を巧妙に出したりしている名キャッチコピーです。
35.『父親が遊んだかもしれないエロゲー』 ─ランス01 光をもとめて リメイク版
実際に20年以上前に隠れてプレイしていた親世代はグサッときたんじゃないでしょうか? 歴史あるランスシリーズだからこそできるグッドなキャッチコピー。24年前って僕は生まれてないですよ。
内容は1の内容を膨らませ、ゲームとして遊び易くしたという点でよく出来ています。初期のランスは無料アーカイブでプレイしましたが、鬼畜王以外は今プレイすると大分キツいので助かります。ただ、TADAさんがリメイクとか過去作に頼ると会社が傾きかけてるんだよねと自虐しているのが、ファンとしては辛いです。実際、東京支部は潰れてますからね……。
36.『ゲームをスマホからとりもどす。』 ─うたわれるもの偽りの仮面
エロゲではないですが一応。ソーシャルゲームの流行で家庭用ゲームが主のメーカーが言いたくて仕方ないことの代弁ですね。ただ、肝心のうたわれるものがこの後ソシャゲとコラボしているのが何とも……。
37.『堕落する準備はOK?』 ─らくえん~あいかわらずなぼく。の場合~
エロゲを製作するエロゲという、非常にメタな意欲作。過酷な現場で人間たちが腐っていく様子をリアルに描きます。エロゲ会社というブラック中のブラックに関わることになった主人公にヒロインがつきつける「堕落する準備はOP?」の重みを体験してください。
最近も「少女たちは荒野を目指す」など、エロゲーを製作するアニメが放送されました。が、アニメという媒体の性質上、表現は限られているので、業界の汚さを味わいたいならこちらの方が上。オマケにありきたりな泣きゲのようなシナリオがプレイできるのですが、そちらも結構好きでした。
エンディングがとてもかっこ良くて、仙水でなくともエンディングがとても綺麗な曲なんだと絶賛すること間違いなし。人を選ぶ作品ですが、そもそもエロゲーマーしかこんなのプレイしないので安心です。
38.『生きている人、いますか?──』 ─CROSS†CHANNEL
今更語ることはないくらいの有名作ですが、やはりこのフレーズは印象に残りますので。体験版で「ここはマヨイガか!? (うろ覚え)」的なネタがあり、エロゲがエロゲをパロっていくのが斬新に感じた覚えがあります。この辺はもう迷ってる暇があるならプレイしとかないと損な領域です。
・タイトルと合わせて完成されるキャッチコピー
39.『恋人同士ですることを、全部、彼女としていこう。』 ─こいびとどうしですることぜんぶ
タイトルのキャッチーさが話題になった作品。今の御時世で(そんな最近でもないが)ヒロインを一人に絞ったの意欲作です。と言っても僕は和姦に興味がないので未プレイ……。抜ける抜けない抜きにキャッチコピーは秀逸だと思います。タイトルから察するに、恋人同士がしそうなイチャイチャプレイは網羅しているのでしょうが、陵辱ゲーなら更にもっと凄い事が全部できます。
40.『もう我慢できない・・・!!』 ─こんな娘がいたら僕はもう…!!
あまりにも直球すぎるキャッチコピーとのコンボで笑います。個人的にはこちらより「こん僕麻雀」の方に大ハマリしまして、トリプル役満なんて平気で出てくるような積み込みアリで10万20万の点数をやり取りするぶっとんだシステムは、正しく脱衣麻雀ゲーの醍醐味。更に言うなら一番熱中した脱衣麻雀ゲーは「はぴねす! りらっくす」でした。準にゃんが勝ち負け関係なく脱ごうとしてて笑った覚えがあります。
41.『イマイル セカイニ サヨナラ シヨウカ』 ─ユメミルクスリ
キャッチコピーは主題歌サビからの引用ですね。タイトルとキャッチコピーを合わせて読むことで、クスリやサヨナラが何を意味するか不安な方向へつながっていきます。
企画が田中ロミオさんで、原画はあの灰村キヨタカさんと豪華な面子。察しの通りカテゴライズするなら狂気ゲーに入ります。主人公とヒロインが共謀してイジメっ子をいたぶる要な内容。
一時期高騰していましたが、価格が落ち着き始めた今なら買って後悔することはないでしょう。画像はお気に入りのCG。
42.『──次の週末に人類は滅亡だ。私がこの世界でする ──最後の約束。』 ─終末の過ごし方 ~The world is drawingto an W/end.~
「それではみなさん、よい終末を」でお馴染みのセカイ系ゲー。
パステル調のグラフィックと、終末に世界が滅亡するという設定に気を取られがちですが、実はヒロイン全員がメガネというマニアックなゲームでもあります。
製作期間も短いため、プレイ時間も短めのゲームですので、気になったら軽い気持ちでプレイしても良いでしょう。雰囲気的に電波ゲーっぽいですが、生き延びようと気が狂い始めるような内容ではないので、穏やかな気持ちでプレイできます。発売後のアボガドパワーズは穏やかではありませんでしたが。
43.『お兄ちゃん! いっしょに おるすばん しよ♪』 ─はじめてのおるすばん
最近になってメガストアの付録として復刻したり、Androidで配信されたりと、何かと話題が尽きない作品。
キャッチコピーとタイトルの「おるすばん」の意味深さが光る。ヒロイン達のプロフィールがまたおもしろく「身長:ひくい」「体重:かるい」など、一緒におるすばんしたいお兄ちゃんのハートをくすぐります。彼女たちはこんな顔して物語開始時点で「非処女」という設定でしたので、当時のお兄ちゃんたちの反感を買い騒動が起きたりもしましたが、続編の「はじめてのおいしゃさん」が発売されたりと、なんだかんだ受け入れられていきました。この2作で方向性は安定したのかと思ったら、翌年「いたいけな彼女」のような作品も出しちゃうZEROさんは凄い。
44.『けれど、恋は却下せず!』─委員長は承認せず!
これまたタイトルとキャッチコピーを合わせると、作品の方向性が見えてくる上手い作品。内容は毒にも薬にもならないような作品ですが、疲れている時はこれくらいの方が丁度良かったり。サブキャラに「熱貴 サラバ」という熱気バサラを捩ったキャラが居て、こういう何とも言えないパロディこそエロゲの醍醐味だよな、と思わずニッコリ。
45.『初雪から桜まで、卒業おめでとう』 ─はつゆきさくら
2012年のベストエロゲに選ばれた作品。ヒロインの個性も(個人的には、男言葉で喋るヒロインだけが苦手でした)立っており、特に主人公がありがちな無個性タイプでなく、学校をサボり日々酒に溺れるヤンキーかつ性欲もあるのが、飽きさせず良かったです。序盤からばらまいた謎がどんどん回収されていくシナリオは圧巻。
本作のテーマは「卒業」であり、主人公の「はつゆき」ヒロインの「さくら」を踏まえての「初雪から桜まで、卒業おめでとう」というキャッチコピーは、この上なく完璧です。僕は大学を卒業できませんでしたが……。
ライターの新島夕さんは「魔女こいにっき」でも新しい試みを入れたシナリオを構成しており、かわいいだけの紙芝居ゲーから脱却したい志を感じさせます。その後の「恋×シンアイ彼女」では捻りすぎて賛否両論でしたが、マンネリ化した美少女ゲー界で意欲的に取り組む姿勢は応援したいです。
46.『アナタはどんな夢を見る? これは甘くて幸せな悪い夢のお話』 ─ハピメア
不思議な国のアリスモチーフの作品ですが、どちらかと言えば妹ゲーとして評価されています。キャッチコピーがオシャレな上に、「甘くて幸せだが悪い夢」という矛盾から「ハピメア」がHappyとNightmareを合わせた造語である事がわかります。
FDの出来が非常に良く、最早FDと合わせて一つの作品と言っても過言ではないレベル。原画の人の趣味なのかヒロインたちが全員ミサイルおっぱいで、そっち方面でも大満足。しかし、唯一歳相応の胸をしている舞亜ちゃん(上記画像の妹キャラ)が人気1位なのは皮肉ですね。
夢と現実の区別がつかなくなっていく構成や、舞亜ちゃん関連のシナリオには大満足です。
・ヒロインたちからの愛を感じるキャッチコピー
47.『「彼女」にはできないこと、してあげる。』 ─純情セックスフレンド
どこ切り取っても危なそうだったので画像なし。「恋人同士ですることを、全部、彼女としていこう。」へのアンサー的なキャッチコピーが好きです。それにしても純情とセックスフレンドを組み合わせる矛盾は思い切ってますね。「相思相愛ロリータ」などで有名な同人サークル「夜のひつじ」さんの作品。
48.『届け、愛しき人に我が慟哭』 ─少女と世界とお菓子の剣 ~Route of NANA~
色々と話題な「私立さくらんぼ小学校」の同人ゲーム。「私立さくらんぼ小学校が贈る本格ストーリー作品」という見出しがシュールで好きでした。
こんな可愛い絵柄で物騒なキャッチコピーと、重厚なストーリーのギャップが良いですね。勿論キャラクターの可愛さはこのサークルなのでお墨付き。
49.『マリア様…これは友情? それとも恋なのですか?』 ─処女はお姉さまに恋してる〜2人のエルダー
このキャッチコピーは「マリみて」を通ってきた人間たちにとって、卑怯この上ないです。「お嬢様が集う並木道」「十字架」「マリア像」……全てに今野緒雪を感じます。女装主人公モノですが、主人公を女性だと認識している状態でのヒロインが禁断の恋に葛藤する様子は正しく百合ゲー。この辺りは「つり乙」でも体験できますね。
OP「アンダーハンデット・ガール」の歌詞がとても繊細に百合百合しく「銀の髪揺らめいて 囁く「君は大事な友だち」って」と「赤い唇が触れ 囀る「嘘つきなんて大嫌い」って」の対になっている部分でウワーってなります(語彙消失)。
50.『姉さんに恋をして、姉さんも恋をして、姉さんと恋をした』 ─アステリズム -Astraythem-
嫌というほど姉ゲーな事が伝わってきます。サブキャラの説明が「ヒロインではないので攻略できない。残念」とわかり易いのが親切。
3つの時代を通しお姉ちゃんに触れていく、仮面ライダーキバのような構成。「――これは、時を超えても変わらない、一途な愛の物語」というフレーズが、内容の
壮大さを物語ります。サブヒロインに逸れる事もできますが、やはりお姉ちゃん一筋でプレイしてみましょう。
51.『離れえぬよう、流されぬよう、ぎゅっと・・・』 ─みずいろ/すみれ
やかま進藤やサテライトキャノンで有名な「みずいろ」から歌詞を引用したキャッチコピー。ライターの片岡とも先生の拘りで幼馴染ヒロインに気合が入った一作であり、ねこねこソフトを代表する作品です。
このキャッチコピーはねこねこソフト15周年記念作品の「すみれ」にも受け継がれており、「すみれ」の主人公は「みずいろ」の主人公と同姓同名の「健ちゃん」です。別人ですが。
この「すみれ」が、元からサービス旺盛だったねこねこソフトの記念作品だけはあり豪華で、なんとねこねこソフトの過去作品が体験版分遊べるだけでなく、「みずいろ」に至っては1ルート丸々遊べます。
更に過去作のヒロインたちと会話できるオマケの方では、佐藤ひろ美さんとまで会話が用意されている充実っぷり。
勿論ねこねこソフトが好きなら思わずニヤッとする会話も盛りだくさん。ある意味、どれだけ通じるかファン魂が試されるオマケです。めちゃくちゃ長くなりそうなので、ねこねこソフトについてはいつか別記事で書きたいですね。Overflowさんのラジオによると、もうソフ倫から脱退したようですが、新作は出るのでしょうか……。今後も活動が続いていくことを願います。
52.『いいか、シィル。俺様は、王様になる。そして総てを手に入れる。あーんな事や、こーんな事がやり放題の絶対権力者になるのだ!』 ─鬼畜王ランス
ランスらしさが全開かつ、本編を好きなファンからすれば、こんなワクワクするキャッチコピーもないですよね。一見、ただのワガママに見えますが、そもそもランスがリーザス王になった切っ掛けもシィルですし、このセリフからも嬉しそうにシィルに夢を語るランスが想像できます。
当時のエロゲ雑誌のランキングを総なめした不動の名作が、今ではアリスソフト アーカイブズから無料でプレイできるんですよ、太っ腹。ランスシリーズについて話すと23記事あっても足りないので割愛しますが、まずは無料だからと気軽にプレイしても絶対に損はないクオリティです。というか、この作品が凄すぎて「大悪司」発売までは不調だと言われ続けたくらいですから……。
53.『恋(ハート)の鐘(チャイム)、もう一度響かせて── 』 ─ぱすてるチャイムContinue
タイトルに沿った綺麗なキャッチコピー。10年前に亡くなった前作キャラの転生体なのに18歳以上みたいなヒロインが居た記憶があります。エロゲ界ではこういった時空の歪みは日常茶飯事。
ラスト付近でOPのアレンジ流れるのいいよね……。
54.『それでも・・・・・・貴方を護らせてくれますか?』 ─機械仕掛けのイヴ~Dea Ex Machina~
キャッチコピーはOP歌詞からの引用ですね。機械仕掛けという特殊な立場のヒロインが、それでも献身的に主人公を護りたいという健気さが感じられます。
これも想い入れが深いゲームです。ロボ系ヒロインは永遠のオタクの憧れであり続けて欲しいものですね。内容は淫具開発というタイトルやパッケージから想像できないジャンルですが、物語が革新に近づくにつれ熱くなっていくストーリーの熱量は必見。
SF要素にも力をいれており、ライターの知識量の豊富さが上手く活かされているのを実感できます。元はAIのみの存在だった相棒が、かわいいボディを手に入れヒロインになる序盤の流れが大好き。
55.『弟くん(兄さん) 早くおいでよ♪』 ─D.C.II ~ダ・カーポII
なんだかんだこのキャッチコピーはズルい。一見単純に見えますが、如何にオタクたちのハートを掴むか考えぬかれてでてきたセリフだと思います。ダ・カーポシリーズはやたらキッズステーションで再放送されていたので、軽い気持ちで流していたら交通事故的にダ・カーポでオタクになったキッズも多いことでしょう。初音島にはブスがいない!
・個人的に好きなキャッチコピー
どうジャンル分けしていいのか悩んだので、ノンジャンルということで雑多に。
56.『奇跡のないこの世界で、少女たちは優しい希望と出会う・・・。』 ─Aster
「奇跡なんかが起きなかったとしても」というコンセプトで作られた、ある交通事故から複雑になっていく恋愛模様を描いた傑作。ご都合主義の奇跡が起きない哀しみに溢れた泣きゲー。だがそれがいい。
OP「二つめの空」は双子のヒロインの心情にマッチした名曲。主人公の友達ポジションの男が非常に不快だった事以外は好きです。
57.『地図に無い町の、図鑑に載らない風物と、記録に残っていない事件の、物語──。』 ─紅殻町博物誌
ライアーソフトらしい癖の強さが遺憾なく発揮された作品。まず画面を文章で覆う懐かしのビジュアルノベル仕様で人を選びます。また、一般的なエロゲーと違いライターの癖もあって、文章がエロゲには珍しく近代文学寄りなので、これまた腰を据えてプレイしないと頭に入りません。その分ツボにハマると小気味良く愉しめますが。
ノスタルジックで和風な世界観は、この諄い文体でしか描写できない出色の出来。ある程度エロゲとライアーソフトに慣れた人に「こういうのもあるよ」的に勧めるといいかも。
58.『少女は腐り落ちた果実の匂いがした』 -腐り姫
色々な意味で思い出深い作品。主に沙耶とセットで。
腐り姫に関してはツイッターで何度も話して疲れたので割愛します。ただ、色々なところでセールしており、一時期では絶対に想像つかない程に格安で購入できますので、悩んだら買ってみると吉。
59.『ねえ、昔の話をしようか?はるかな未来の、おもいで話を・・・』 ─水月
伝奇モノ繋がりで。雪さんの印象強い作品ですが、那波も好きです。今期アニメで「マヨイガ」と聞いて真っ先にこちらを連想しました。
水月は雰囲気が全てのような作品ですが、その要素がキャッチコピーにも如実に現れていて、未プレイでもノスタルジックな田舎の空気を連想してしまう方も多いでしょう。某所で三大要らないメガネ扱いされているヒロインが居ますが、僕もあのタイプのおどおどしたメガネキャラは苦手です。
そう言えば「水月 弐」とか発売されているのですが、発表当初以外、全然話題にならなかったですね。
60.『輝く月、燃ゆる夕日。それは決して相容れる事無く・・・・・・』 月陽炎 ~つきかげろう~
かわいい絵柄に反して超カッコいいキャッチコピー。エロゲで巫女と言われると、未だに「月陽炎」「結い橋」「めぐり、ひとひら。」あたりが出てきます。
良くも悪くも、00年代初頭のオタク界隈の空気が反映されたような作品だと思います。
OPはエロゲーマーなら一度は聴いたことのある名曲ですが、実は最近になって真理絵さんによるカバーが出てたり。生まれ来ることが罪ならば、愛し合う思いも罪でしょうか?
61.『──時間は人にとって最もやさしくて残酷なもの 深く傷ついた心を癒してくれるかわりに、あなたへの想いを移ろわせてゆく』 ─君が望む永遠
この作品の全てを表したキャッチコピー。ここまで有名作だと本当に言うことがない。水月奴隷エンドが好きです。
62.『ヒミツ、知りたいですか? コレでも、好きでいてくれますか?』 ─水仙花
さっぽろももこさんが原画。どちらかと言えばこのキャッチコピー自体よりも、「せんずれ。」とだけ書かれた端的な広告バナーが話題になり過ぎて、実際はもっと意味ありげなキャッチコピーだったんだ……という驚きで選びました。未だに「せんずれ。」より話題になったバナーが出ないあたり、宣伝的な意味では大成功だったのではないでしょうか。
63.『──神様、一生に一度のお願いをします。』 ─ピリオド
今見ると大槍先生の絵柄が変わっていく丁度中間のような絵柄ですね。主題歌が一般バンドの男性ボーカルという珍しい作品。良い意味でエロゲらしさのない爽やかな曲に仕上がっています。なんと、大槍先生が気に入ってタイアップしてもらったとか。
大槍先生なので当然ですが、全てのCGが美麗です。ただ、ゲームシステムに一癖加えたゲームを作り続けてきたLittlewitchにしては、普通の紙芝居ゲーだったので逆に新鮮でした。
64.『天国をふたつに、わけないでください…』 ─planetarian ~ちいさなほしのゆめ~
今になってアニメ化が決まったりと謎な作品。シナリオを担当した涼元悠一さんがKeyに持ち込んだ時の作品だそう。この作品の発表後、涼元さんはスランプに陥っていしまい退社しています。スランプ中に書かれたCLANNADのことみシナリオも評価が高いあたり、まだまだ才能には溢れていたようですが。
「天国を2つに、わけないでください」は作中のセリフです。ロボットと人間で天国を分けないで欲しい、ロボットの悦びは人間に仕える事だからという意味が含まれています。このセリフが使われているシーンではボロボロ声上げて泣いてた覚えがあります。
65.『電脳の空でもう一度キミと出会う』 ─BALDR SKY Dive1
バルドシリーズはずっと追っていたので、この作品が発表された時は飛び上がりました。オタクは「電脳」という言葉に弱い。
2009年を代表するレベルの作品なので、僕から詳しく説明するのは省きますが、わざわざPS3のコントローラー用意してまで、ゲーム部分に熱中したエロゲはバルドシリーズだけです。アクションを必要とするエロゲでは未だに最高傑作ではないでしょうか。
バルドシリーズなだけはあり、陵辱的なシチュエーションも多く大満足な作品。
66.『──これは英雄の物語ではない』 ─装甲悪鬼村正
村正もバルドスカイと同じく2009年発売なんですね。この年は完全に確変しています。序盤でドカッと「これは英雄の物語ではない」と表示され、後にその意味を理解した瞬間の昂奮は今でも記憶に刻まれています。
今年またWindows10対応版として再販されたり、二次創作の外伝が公式で無料配布される予定らしく、まだまだ根強い人気があることが伺えます。ライターの奈良原一鉄さんは実際に剣術家だったりと、とにかく凄い人なのも特徴。正気の常人ではこんな作品まず作れません。
体験版の時点でホントに凄いのでまずは体験版をプレイしてみましょう。
67.『手には一刀、斃すは5人……魔都上海に報仇雪恨の剣が哭く』 ─鬼哭街
有無を言わせぬ力強いキャッチコピー。虚淵さんのシナリオの中では今ひとつ影が薄かった印象ですが、ニトブラでルイリーの可愛さも再評価されたのではないでしょうか? フルボイス版だと声優が田村ゆかりさんになっていてビックリしました。
そもそも「サイバーパンク武侠片」というジャンルが面白いですね。虚淵らしさ全開のような作品ですので、その辺りを求めている人にはオススメです。──我はこの一刀に賭ける修羅。
68.『これは"たとえば"の話だけど。僕らが君に語るのは、たとえばそんなメルヘン』─
移植される度に絵柄が変わるので、西又先生の絵柄の進化がわかります。好きすぎて逆に書くこと余り無いです……。ぶっちゃけ王雀孫は神。
因みに「それ散る」で一番好きなキャラは「雪村小町」で、おれつばで好きなキャラは「鳳鳴」です。この二人は王雀孫でしか書けないギャグとノリをしているキャラなので、似たようなヒロインを探すことすらできないのが難点。
・エロゲらしいキャッチコピー
当然ですがエロゲといえばエロです。基本過ぎて忘れている人も多いです。勿論、エロを主体にした抜きゲのキャッチコピーもセンスフル。これまでがエロゲーマーや一般層に共感され易い媚びたチョイスで、寧ろここからが本編だと思ってます。
69.『トンネルを抜けると、そこは女装の村だった!』 ─女装山脈
もうどこから突っ込んでいいのかわからないレベルです。トンネルを抜けると女装っ子しかいない村に辿り着くなんて川端康成だって想像できないでしょう。何だかんだ萌えゲーアワードで話題賞を取ったりしたタイトル。ロープライス部門でも銀賞に選ばれており、抜きゲとしてのコスパも抜群。
70.『「全ての命よ、男の娘に還れ」』 ─女装海峡
「しつこいようですが、男と男の娘はHできるんだよADV」という、唯一無二のジャンル。良くも悪くも女装山脈が話題賞を取ったので、更なるインパクトを求めて散々捻ったキャッチコピーなんでしょう。一周して普通にカッコいい気さえしてきます。僕はそんな「脳内彼女」さんのゲームが大好きです。
71.『女装少年、フタナリ、男色…ここは地の果て最前線。 誰が呼んだか、屠殺の園。』 ─屠殺の園
もう~最高です。意味不明なキャッチコピー、それに反して重厚な内容を思わせるタイトル、超カッコいいパッケージ。このゲームの存在のために、この記事を書いたかのような気すらします。因みにあらすじもオシャレ。
72.『もうだめぇ ぼく戻れない・・・❤』 ─女装してお嬢様学校に潜入しようとしたら、間違えて隣の底辺男子校に入ってしまったボク
悪いこと言わないから、今すぐにでも戻った方がいいと思います。
73.『お兄ちゃん、ボクのこと、奴隷にして?』─未来にキスを
キャッチコピー詐欺賞。原画をあの「みさくらなんこつ」先生が担当しており、シナリオは元長柾木さん。
正直、ヒロインの奴隷要素というかメインの話は完全にオマケです。EDも通常ルート時は有り触れた恋愛ゲーに見えるよう、ショート版用に別に歌詞を用意してる気合の入りよう。クリア後に聴くと一番と二番で曲の雰囲気変わりすぎて笑います。
一番では「君の息遣いや肌のぬくもりが~」とあたかも純愛ゲーのような歌詞ですが、二番以降では「オートマトンじゃなく人に進化して君に向かうことができれば」「もう滅びつつある人と世界には語りかける必要はない」と突然IQ上がり過ぎ。「Kiss the Future」、名曲です。
最終章の話はこれまでの明るい雰囲気から一変し、元長柾木さんの思想をキャラが代弁していくようなシリアスな展開に。このギャップについていけず、ただの調教ゲーとして購入した方がふるいにかけられます。
端的に言えば、ヒロインたちが自分をエロゲの登場人物だと認識するメタ展開なのですが、それに元長柾木さんの主張が加わり、兎に角ぶっ飛んだ作品に。
エロゲをプレイしていれば居るほど、考えさせられる部分があります。ライターの思想が強い作品なだけに、クリア後に見えるモノが必ずあるはず。さっきまで女装ゲーの話していた僕が、突然長文で語り出すほど凄いんですよ。
74.『死ぬまで・・・ お前は俺の愛玩具だ!!』 ─風間愛
夜勤病棟・弐のメインヒロイン「風間 愛」を主軸した外伝的作品。「愛玩具」とヒロインの名前である「風間愛」を掛けています。前作は「七瀬恋」のみに焦点を絞った「恋の恋(れんのこい)」というタイトルだったりとセンスが光る。夜勤病棟について語ると食事中の読者に迷惑ですので止めておきます。なんでパチスロになったんでしょうね。「夜勤病棟」と「殺戮のジャンゴ」は、自分の中で何故パチスロになったか全く分からない二大巨塔です。
75.『エッチで甘~い「入淫生活」のは・じ・ま・り』 ─ナースにおまかせ
ナスおま。「入淫生活」というお世辞にも上手くないダジャレが最高。プレイ済みのユーザーからは、この4人見るだけで反射的に勃起してしまうのではないでしょうか? 僕には彼女たちが男たちの精液を絞り尽くすために生まれてきたサキュバスに見えます。尿道カテーテルプレイが痛そうでトラウマ。
76.『あったかい『ままらぶ』いかがですか?』 ─ままらぶ
ただの母子相姦ゲーと思うなかれ。シナリオはあの「丸戸史明」。OPが決して歌が上手くないのに中毒性があります。ママ……。
ままらぶの特徴として、ゲーム中にエキストラの笑い声や拍手が挿入され、その様子はさながらエロゲ版フルハウス。DVD揃えたほどのフルハウス好きな僕には堪らない一作。ヒロインに母性を求める赤ちゃんオタクが急増した昨今、再ブームがくるのではと睨んでいます。引き続き丸戸史明さんがシナリオを担当した「世界でいちばんNGな恋」も同じ方向性の名作。
77.『その日、東京が犯される・・・・・・』 ─姦染3 ~首都崩壊~
「東京」といえば奇しくも同じく3である「真・女神転生3」が「東京が死んで 僕が生まれた」と、オタクなら誰もが認める超かっこいいキャッチコピーなのですが、このポジションのエロゲ版が姦染3に当たると思っています。ウソです。でもスケールがでかくてカッコいいですよね「東京が犯される……」。そりゃ首都も崩壊するわな。
78.『オナニーデスよ! アナルデスよ! 言う事キカないとブッ殺しデスよ!』 ─病院ソドム
あの「学園ソドム」が直接的すぎるキャッチコピーと共に戻ってきた!
学園ソドムは僕が和姦モノに興味を示さなくなった大きな原因の一つなので、勿論発売日まで一日千秋の思いで待ち望んでいました。
内容も病院にテロリストが乗り込み、患者や医者を脅して陵辱するというシチュ。勿論、学園ソドム同様、選択肢を悩んでいると時間切れになってテロリストがブチ切れるシステムは続投。このシステムのせいでサクラ大戦も陵辱ゲーのように錯覚します。
しかし、テロリスト側が「~デス!」とコミカルにし過ぎなのがネック。やはり灰田のような、竿役ながらに魅力に溢れたキャラはこのご時世難しいのでしょうか。
79.『オトコは殺す! オンナは犯す! それが俺達オーク!』 ─JKとオーク兵団
これも有無を言わせぬ強さを感じさせますね。内容は平和なお嬢様学校を、突如霧から現れたオーク兵団が陵辱の限りを尽くし淫虐の園へと変えるというお話。昨今の「実はオークは良い人なんだ」という風潮を真っ向から否定しています。
因みにこのオークさんたち、アニメ版だと字幕で会話します。
80.『ごらんの有様だよ』 ─魔法少女アイ参
最早伝説。ある意味最も広まったキャッチコピーですので、トリに持ってきました。対魔忍が大好きだった僕は当然「魔法少女アイ」も大好きだったので、発売当初は素直にショックでした。もし知らない方が居たら検索してみてください。エロゲ界を象徴するような事件です。
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