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いつか朗読してみたいお話

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2021年6月の記事一覧

続・羅生門

 ー芥川龍之介「羅生門」に敬意を表して

 また或る日の暮れ方のことである。一人の男が羅生門へと向かっていた。
下人である。四、五日前にこの羅生門で、女の死骸から長い髪を抜き取っていた老婆と出会い、その老婆の着物を引きちぎるようにして奪って、ひと匙の粟がゆに変えた。草履の紐にしかならない薄汚れた老婆の着物は、一時の腹を満たす糧にすらならなかった。
 ふと、老婆が引き抜いていた、死んだ女の長い髪を思

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