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スリランカでVIP用トイレを貸してもらった話~スリランカの魅力②~

スリランカのトイレ事情なんて、行くまでは全く頭にありませんでしたが、現地で遭遇したトイレは、日本人の感覚にはかなり馴染みにくいものでした。

スリランカでは多くの家が、自分たちの手作りです。とはいえ、皆さん思い思いに大きな立派な家を作られています。そんな中、建築事務所が建てた洋風のとても素敵なお家もあります。それでもトイレだけは違和感大ありなんです。

それは、トイレットペーパーを使用しないのが普通だからです。置いてある所もありますが、スリランカ人はあまり使わないんです。そしてトイレには必ず、ハンドルのついたシャワーホースがあります。最初これは掃除のためにあるのかと思いました。違うんですね、洗うんですね、トイレではなく自分の身体を。なので、どこもトイレの床が濡れているんです。スリッパを置いてあっても、それがぼとぼとに濡れているんです。これにはなじめず、ホント困りました。次行く際には、コンパクトで清潔な、トイレ専用マイスリッパを絶対持って行こうと心に誓ったくらいです。

政府関係の仕事をされてる方の素敵なお家を見せてもらった時、おトイレも見せてくれましたが、一般家庭でトイレの床が濡れていなかったのは、私が見た中ではここだけでした。そこを設計した人が、日本で働いていたことがあり、床が濡れていないトイレの快適さを知っていたから、トイレの天井を温室のようにガラスにして、床がすぐに乾くような工夫を取り入れられたそうです。

あと公共の場が3か所。一つは自衛隊の訓練所、もう一つは人気(ひとけ)のないお寺の参拝者用おトイレでした。多分、使ってないから濡れていなかっただけかと(笑)そして、他のお寺でお借りした、海外からのVIP客用のおトイレです。

夜のお寺はライトアップされていて美しかった

夜にお寺を参拝した際、参拝客用のトイレに行こうとしたら、同行していたスリランカ人が「ちょっと待って、暗いし綺麗じゃないから」と言ってお寺の事務所へ行き話をしてくれると、お寺の建物に上がらせてくれおトイレに案内されました。そこにあったのは、日本の一般家庭のようなおトイレでした。もう、とっても嬉しかったです(笑)

海外からのVIPなお客さま用だということでしたが、私も日本人というだけでお貸しくださったようです。日本ではいたって普通の家庭のおトイレといった感じで、VIP感とかゴージャス感はなかったですが、とてもありがたかったです。

この日は夜にお寺に参拝したのですが、昼間から車の中で、「今日はお寺に行きます」と聞いていたのに、全然行かないのでやめにしたのかと思っていたら、夜になってお寺につきましたと言われ驚きました。夜にお寺に参拝するって、除夜の鐘?!ではなく、スリランカではごく普通のことらしく、大勢人が来ているし、子どもたちもたくさんいました。昼間に仕事がある人は、こうやって夜に参拝するのだそうです。

入口では、ピンクの大きな蓮の蕾がたくさん売られていて、買い求めるとおじさんたちが慣れた手つきで、花びらを手早くシャッシャとしごいて花を大きく開花させて渡してくれました。それを仏像にお供えして、見よう見まねで砂利の上に静坐して地べたにひれ伏して、長いお経を唱えてきました。昼は砂利がやけどしそうなくらい熱いらしく、夜の方がいいとか。そう、境内は履物をぬがないといけないのです。日本のお寺のわびさびとは全く違う世界でした。


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