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詩作05『奈落より 愛をこめて』

天の川をかき消すネオンとLED

正方形のあれは空なのか

時間だけが主役の世界

つないだ手も偽りを予感させる

ささやきのような明かりに見上げたら

つぶらな白い一点を認める

井戸の底まであまねく照らせ

星空を知らない子どもたちは

月の報せで遊びはじめる

どこかに隠れている仲間たちに

月の模様の暗号であいさつを交わす

想像と祈りは時空を越えて

私のなかをたしかに照らす


追記

最近始めた配信アプリで、たくさんの友だちをつくることができました。こんな世界もあるんだなーと驚く一方で、リアルとは何なのかを考えてしまいます。

リアルでは理不尽な出来事が無数に出現してきます。

バーチャルは、そのリアルで起こる理不尽から一時的に避難できる場所でもあるのかなーと思ったり。

でもバーチャルに入り浸っていたって腹は減るしクソもたれれば眠くもなる。テメエの身体からは逃れられない。

それでもその幻想の共有でつながる関係は確かにある。

なんだかそれは、『鏡に映った「自分とよく似た他人」』と対話しているような気もしてきます。

自分自身という『世界最大の理不尽』と向き合う訓練を、バーチャルという新しい鏡を使って、皆で協力しながら取り組んでいるのかなーなんて思ってみたり。

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