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小さい一歩を大きく踏み出す~妄想が世界を変える

皆さん、こんにちは。NVIC note編集チームの長原と申します。
世の中は新型コロナウィルスのニュース一色ですが、皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

NVICでは、原則在宅でテレワークする体制になっており、特別な事情があって出勤する場合でも、電車等の混雑を避けた時間帯にコアタイムを設定しながら対応することにしています。

という訳で、私自身も家にいることが多くなっているのですが、私を含めた家族の生活スタイルも色々と変化を見せています。

例えば、子供は学校や塾がなくなり、オンライン勉強がデフォルトとなることで急に色々なデジタルデバイスを活用し始めています。また、日常の買い物も、近所で感染者が出たスーパーが閉鎖してしまったことでAmazon Fresh等のオンラインに切り替わったり、家族の生活そのものがデジタルトランスフォーメンションしている感があります。

今までテレワークもそれほど進んでいなかった企業もこれを機にテレワークを導入したり、Zoomを思い切って導入したり、ものすごいスピード感ですよね。

個人的にも無駄に飲みに行くことが少なくなったため、家族と過ごす時間が以前より増えたり、仲の良い友人や、はたまた海外の友人たちとオンラインで飲み会をやって情報交換を行ったり、割と充実した時間を過ごすことができています

生き方や働き方含めて今後世の中の価値観が変わる予感がしますし、もちろん足下は本当に大変なことになっていて憂鬱になることも多いのですが、自分が今やれることを精一杯やりつつ、Afterコロナ、あるいはWithコロナの世界を見据えて色々と妄想を膨らませているところです。

ブランディングというお仕事

自己紹介が遅くなりましたが、私はNVICの中でブランディング業務を担当しています。こういったnoteやTwitter等のSNS運営もさることながら、大きな括りでは、「長期厳選投資」のコンセプトをいかに世の中に伝えていくか、というミッションです。その目標に向かって、自由な発想で、様々なチャレンジを、CIO奥野をはじめとしたチームメンバーや外部の色々な方とも協働しながら進めています。以前担当させていただいた母校城北高校の出張授業等、若い人向けの投資教育等もこれからの大きな課題ですね。

最近Twitter等でも告知をさせて頂きましたが、4月よりおおぶねの新ファンドに合わせてCMの放映が始まりました。CMでは世界全体では人口も産業も拡大している点に着目し、これからは世界経済という「おおぶね」に乗る「決断」をするストーリーになっています。

実は、これまで投資信託のCMはあまり前例がありません。
もちろん、たった30秒で投資信託のコンセプトを正しくお伝えするのは限界があります。でも、CMをきっかけに「おおぶね」に興味を持っていただいた方に、このnoteやファンドの月次レポートを読んでいただき、私たちの考えが的確に伝わって欲しいなあと切に願っています。

時々Twitter上でコメントをいただくことがあり、私は仕事柄全てに目を通しているのですが、先日非常に嬉しいツイートを発見しました。私はこのメッセージを読んだその日、夜も寝れないぐらい感動してしまったのです。

“少額投資ですが、『おおぶね』に乗ってみることにしました。
人生を変えたければ、多少のリスクをとってでも行動するのみ。
小さく始めてやりながら学ぶ”

「人生を変えるために小さな一歩を大きく踏み出す」、私がこのブランディング業務を行なっている中でこれがまさしく伝えたいメッセージの一つでした。

秦基博さんの「グッバイ・アイザック」という歌があります(以前宇宙兄弟のエンディングテーマにもなった曲ですね)。曲の中でこんなくだりがあります。

「決定的なキミだけのステップ刻んでよ 踏み出してよ その数十センチが未来を変えてきたんだろ」

人生小さいことも大きいことも色々意思決定をしながら進んでいく、でも迷ったら一歩踏み出す、それが「衝撃的なジャイアントステップ」になって未来を変えていく。

私はこのフレーズが大好きで、元気が無くなったり、迷ったり、何かを決めなくてはいけなくなったりしたことはいつもこの歌に励まされます。

一歩を踏み出すことの重要性

ちょっと話が変わるのですが、最近(といってもコロナ前ですが)よく個人的に相談を受けることが2つあります。「転職」と「留学」です。

私自身3回転職を決断していますし、過去に私費での海外留学の経験がありますので、手触り感のあるアドバイスを求められることが多いのです。

転職については特に同年代の人が多いのですが、「もうこれ以上昇格することができず、下の人にどんどん追い抜かれるし、もはや居場所がないし、先が見えないから転職したい」、「もうちょっといいキャリアがあるのではないか?」という理由が大半です。

留学についても同様の背景から、「このまま行くと限界があるし、箔をつけたり、ブレイクスルーするために、一層のこと海外留学をしたい」というような相談を受けることが多いです。

でも、どういうわけか、最終的に転職や留学をする人は言わずもがな、実際に転職活動や留学準備の勉強を始めるなどの具体的な行動に移せる人はほとんどいないのです。

私自身、以前勤めた外資系企業の人員整理の影響で、子供が生まれたばかりの時期に6ヶ月間無職になった経験があります。そういう話をすると、「あ、やっぱり転職って怖いな、リスク高いな、今のままの方が安全ですね」となり、転職活動をするまでもなく、「やっぱり現状維持でいきます」という報告をもらうことが多かったりします。

海外留学についても、TOEFL、IELTS、GMATの他にエッセイ等の事前準備が必要で、働きながら準備をするのは結構大変です。時間をショートカットするために予備校に通ったりすると、まあ、それなりにお金も時間もかかるわけです。そういった話をすると、「え、そんなに大変なんですか!そこまでじゃないのでやめておきます……」という反応が実に多いのです。

先日、私自身がお世話になった留学カウンセラーの方とお話ししました。その方は幅広く留学希望者のアドバイス等を手がけていて、色々な相談を受けるようなのですが、その中で一番多い質問というか、悩みというのが「留学におけるコストパフォーマンス」だそうです。「留学したらこれだけ費用がかかるから、MBA卒業後、こんなところに就職して取り返さないといけない……」

そんなことを考えていたら悩み過ぎてしまい、結局踏み出せない、そんな人がきっと多いんですね。確かにお金の問題は重要です。私だってものすごく悩みました。もちろんPost-MBAも大事です。それによって収入も変わってきますし、みんな生活がありますからね。

でも、私は、留学の価値をもうちょっと長期的に考えた方がいいと思うのです。おそらく、留学の価値は金銭上の価値だけではありません。極端なことを言うとMBAを取った結果収入が上がるとしても、それはそれで、その金額分だけの価値であり、たかが知れています。そんな短期的なことだけではなく、もうちょっと留学に対する夢とか志(こころざし)とか、野望でもいいですが、そういう想いを大事にして欲しい。留学を終えた立場として、本当にそんな風に感じます。

でも、更に重要なのは、考えて、考えて、考え抜いて、最終的に「一歩踏み出す」こと。「転職」においても「留学」においても、その他の人生におけるどのような決断においても、それが一番重要な気がします。一歩踏み出さなくては何も始まりません。

欲望と投資の関係

では、「一歩踏み出す」ためには一体何が必要なのでしょうか?練りに練った思考、アイデアでしょうか?志でしょうか?それとも「勇気」でしょうか?

以前、「なぜ人は投資を始めないのだろう?」ということをチームで議論したことがあったのですが、その中で私は「欲望」が全てを決めるのではないかという仮説を持ちました。

一般的に人が何かを「決断」する時、「欲望」をベースに「情報」を「主体的に収集」し、最後に「一歩踏み出す」ことで達成されます。世の中は様々な情報があふれており、人々は「受動的」に情報にさらされていますが、「主体的」に情報収集するためには「欲望」の存在が大前提となるわけです。

ただし、どんなに主体的に有益な情報を集めたとしても、最後「一歩踏み出す」ことができなければ目的を実現できません。実は「欲望」が強ければ強いほど主体的な情報収集が強く意識されるし、最終的な「踏み出す勇気」が緩和されるのではないでしょうか?(自分に腹落ちしていない事象を決断するには時間がかかる)

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先ほどお話しした「転職」と「留学」についても同じことが言えるような気がします。

「転職」も「留学」も「欲望」として深いものがないと情報の取り方も浅いものになってしまい、結果的に決断できない、一歩踏み出せないという事象に陥る。

だとするとやはり、「なぜ転職や留学をしたいのか?その先にどのような世界をデザインしたいのか?」というような、その人なりの考え抜かれた「志」であるとか「崇高な欲望」がないと、なかなか踏み込めないということであり、その「崇高な欲望」をいかに形成するかによって行動が決まってくるということなのかもしれません。

(例)転職

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(例)海外MBA私費留学

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それでは、これを「投資」にあてはめるとどのようなイメージでしょうか?

あくまで私の仮説ですが、「投資ができないのは、投資の背景にある「欲望」とその前提となる「志」がなく、「踏み出す勇気」をコントロールできないから。しかしそれらは知識や情報ではカバー不可能であり、「欲望」を生み出すための想像力、妄想力、それを生み出す教養バックグランドが不可欠」。

単に「老後が心配」とか「お金を稼ぎたい」ではなく、投資の先にある「老後にこんなことをやってみたい」とか「お金を稼いでこのような夢をかなえたい」とか「自分の投資した資金が社会貢献につながる」とか、そういうものがないと投資までのアクションに踏み出せないのかもしれません。そのような「崇高な欲望」は単に受け身にネット上で転がっている情報を取っているだけでは、中々醸成されにくいような気がします。

(例)投資

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CIOの奥野はよくセミナー等で「投資とはすなわち生き方であり、ライフスタイルだ」という話をするのですが、上記を考えるとまさにその通りだなあと思うわけです。

なので、我々は「ファンドを売りたい」という発想ではなく、「投資をすることであなたの人生がどう変わるのか?」ということを、ライフスタイル、時には教育や哲学を交えながら一緒に考えていきたい、そんな風に思っています。

最後に

気が付くと長文になってしまいました。私の個人的な「妄想」にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。

冒頭にも書きましたが、最近、社会全体が新型コロナ一色で、世界各国の感染者数や死亡者数のニュース、そこから派生する社会問題や混乱等、ニュースを見ていると気が滅入ることが多いです。でも、目の前のことをクヨクヨ悩んでいても何も価値は生まれません。

最前線で戦って頂いている医療従事者の皆さんをはじめ、社会インフラを支えて頂いている方々に感謝をしながら、ひょっとすると新型コロナとともに生きていかなければいけない未来だとしても、これから大きく変わっていく社会全体を見据えて、「小さいけど大きな一歩」を踏み出すべく、色々「妄想」してみるのも一つかもしれません。

皆さんはこれからどのような世の中を想像して、どのような「欲望」とともに「一歩」を踏み出しますか?

私も「妄想」し続けてみるつもりです。