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サステナブル Walk the Talk

今年の夏、コンポストキットを販売するローカルフードサイクリング社の企画にIDLとして協賛した。

夏休みの自由研究として子どもたちにコンポストを体験してもらい、環境問題を体験的に学ぶという企画。私たちも子どもたちと一緒に学ばせてもらうつもりで参加した。

そして先日、企画に参加してくれた子どもたちによる、夏休みの活動発表会がオンラインで行われた。

それぞれとても素晴らしい発表だった。
観察して、起こったことを言語化し、なぜそうなるのか自分なりの仮説を立て、それを他の人に説明し、フィードバックを得る。仮説の検証はこれからも続いていくことだろう。
そんな子どもたちは、紛れもなく”デザイナー”であり、我々にとっても大いに学びがあり、とても頼もしく見えた。

企業のサステナビリティ

さて昨今、これまでのCSR(企業の社会的責任)という限られた範囲での環境保護活動に留まらずに「サステナビリティ」を経営課題として捉え直し、外部発信を積極的に行う企業が増えている。(併せて、それを提案するエージェンシーも増えている)
我々が様々なクライアントとご一緒する新規事業開発という企業活動においても、「サステナビリティ」は取り扱うべき重要な要素として、もはや当然のごとく検討し、組み込まれている。

「収益とは分けて余裕があれば取り組むもの」ではなくなってきている

本音と建前

事業開発のみならず企業内の様々な活動の前提として、サステナブルな思考が組織カルチャーにプリインストールされていなければ、外向きの発信とのギャップが生まれて、次第に大きくなっていく。
外面のコミュニケーションだけ洗練され、組織としてのコンテクストを醸成できなければ、挙げ句”グリーンウォッシュ”として滲み出てしまうだろう。美辞麗句ではもはやギャップは隠せない。

そして、その”グリーンウォッシュ”に、我々デザイナーとその組織も陥らないように、より厳しく自戒しなければならない。

見栄えを良くすればするほどギャップが生まれる

有言実行

我々IDLは「A Design Collective for Sustainable Futures」を掲げ、望ましい未来をデザインすることにコミットしている。
クライアントワークにおいても、与件の課題をそのまま解決するのではなく、Troublemaker(トラブルメーカー)として、そもそもの問いを立て直し、再解釈をする(ある意味、面倒を起こす)ことで、本質的なアプローチをしたいと日々チャレンジしている。
そんな仕事をするためにも「サステナビリティ」について我々自身が組織カルチャーとして実装し、有言実行する主体者でなければならない。
他所には偉そうなこと言っているけど自分のところはどうなのよ?と、紺屋の白袴、医者の不養生では「口先だけコンサル」の誹りを免れないのだ。

デザイナーの価値は実践し実装までスコープとして捉えてこそ発揮される

我々の活動

そんなわけで、実践の場に参加させていただきたく今回の協賛と相成った。
子どもたちやその親御さんたちにアプローチしたいわけでもなければ、お付き合いでサポートしたわけでももちろんない。そもそも協賛といっても、大袈裟なものではない。だからこそ、継続的に取り組むことができるものだとも思う。
まだまだベイビーステップではあるが、IDLのデザイナーも主体的に関わり、意欲的に活動をしている。

コンポストはそれ自体がプロジェクトではあるがその周辺に点在する課題(環境や食を通じた健康、土壌育成、フードロスの解決)を解決するための一つのツールであるとも考えることができるし、僕自身はそう思っている。

子どもと一緒にコンポスト 価値循環と感性の成長

生活者としては目先の処理の方法となるけれど、デザイナーとしてはその先にある社会や地域に想いを馳せるきっかけにしたい。

小さなコンポストがひらく「循環」のデザイン

デザイナーとして、デザイン組織として、”土”に足ついた仕事をしていきたいと思う。


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