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聖夜の願い。

自分のことを、「人に頼られるタイプ」だと思っていた。
友達はそんなに多くないけど、わりと相談されることが多い。
アドバイスをすると、すごく喜んでくれるので、
的を射たアドバイスができているような気になっていた。
けれど、だんだん相談の背景が複雑になり、
アドバイスだけではどうにもならないことも増えてきた。

ある時、みおさんに
「どうしであげたらいいものか…」
と聞くと
「どうもしなくていいのでは?」
と、いとも簡単な答えが返ってきた。

もう一年以上前のことだ。

それからわたしは、
友達に相談をされても、
あまりアドバイスはしないことにした。

アイデアは出す。
でもアドバイスはしない。

アドバイスをしていた頃のわたしは、
「このひとは、もっとこうしたら幸せになるのに」
と勝手に思っていた。
その相手の「今」に何かが足りなくて、
何かをプラスすることで幸せになると思っていた。

けれど、それはわたしのアタマの中の妄想であって、
そのひとは、いくら苦しんでいても嘆いていても
その時点で最大限に幸せなのだと思うことにした。
そして、
そのひとは、これからもっと幸せを実感するための
プロセスにいることを信じることにした。

ただ信じるだけ。
夜明けが来ることや、
春が来ることを信じるのと同じように。

そうすると、不思議なことに、
わたしが想像していた以上に、
そのひとはチカラを発揮することに気づいた。
自分で道を見つけて、
自分で切り開いていくのだ。

気がつくとわたしは、あまり相談ごとを
持ちかけられなくなっていた。
そうか。
わたしが相談されたがっていたのか。
わたしのために、みんな相談を提供してくれていたのか。
自分で解決できるにも関わらず、
わたしのアドバイスをありがたがってくれたのか。

そう思うと滑稽で、
そんな滑稽なわたしにでも寄り添ってくれる
宇宙ってほんと面白い。

地球上の全てのひとが
地球上の全てのひとの幸せを信じ、
これからもっともっと幸せになることを信じたら、
どんな世界になるのかを
見てみたいというのが、
わたしの聖夜の願いです。

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