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睡眠ホルモン「メラトニン」

今回は「メラトニン」というホルモンについてです。

睡眠ホルモン「メラトニン」

「メラトニン」と「睡眠」の関係をご存知でしょうか?
メラトニンは身体を睡眠モードに切り替えるのに非常に重要な役割を持つホルモンです。
(メラトニンとメラニンは全く違うのでご注意を!)

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メラトニンはトリプトファンというアミノ酸(タンパク質)を材料にして体内で合成されていきます。その過程ではセロトニンというホルモン(ハッピーホルモン)があったり、その代謝にビタミンやミネラルを使用しながら作られます。

脳の松果体というところからメラトニンは分泌されています。
※最近では全身の細胞内でもメラトニンは作られており、抗炎症、抗酸化の働きをしていることもわかってきています。

メラトニンの作用

・体内の深部の体温を下げ、血圧を低下させ、副交感神経を優位に保つことで熟睡を促す。
・加齢により、メラトニン分泌量が低下するのを予防する。(睡眠の短時間化を予防)
・ビタミンEやグルタチオンよりも強い抗酸化物質
・抗がん作用(乳がん、子宮頸がん、肺がん、前立腺がん など)
・食べ過ぎを防ぐ

など...

多数の作用が報告されています。最近ではコロナとメラトニンの研究も出てきてもいます。(子供が感染しても重症化しにくいのは、大人よりも10倍くらいメラトニン濃度高いからという説も出てきているほどです。)

メラトニンが、直接睡眠を引き起こすということではないのですが、睡眠モードの準備を整える上で間接的にすごく重要です。

メラトニンサプリメントってどうなの?

メラトニンの経口摂取は比較的副作用がないとされています。メラトニンは水にも脂にも溶けるので、全身の細胞にも、脳にも届きやすいとされています。なので使いやすいサプリメントでもあるのですが、根本的な解決を求めるのであれば、しっかりとトリプトファンからの体内合成ができるようになることが重要です。

サプリメントのメラトニンを使うメリットもあります。
例えば
・海外旅行などで時差ぼけを起こしている時
・全く寝つけない時
・炎症体質の人

などです。

メラトニンは研究も盛んなところですので、継続摂取予防のエビデンスも出てくるかもしれません。

摂取の目安は、3-10mgくらいで充分かと。
個人差があるところなので幅があります。抗がん目的だと50mg以上というのもありますがそこは医師の指導が必要な領域です。

栄養学スライド.001

本日のポイント
・メラトニンは「トリプトファン」から作られる
・メラトニンは睡眠以外にも良い効果が発見されてきている
・メラトニンの代謝には「ビタミンB6」も重要


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