馬鹿でいたかった
私が愛に固執していたのは、愛さえあればなにも要らないと、それだけでいいと思っていたから。
愛なんて、「愛して!」と叫んだら貰えるような、そんな安いものじゃない。お金でも買えない。お金で買える愛もあるのかもしれないけれど、それは造花に<<本物です>>とタグをつけたようなものだと思う。
夢があっても、希望があっても、地位や権力や財力があっても、人から羨まれるものがいくらあっても。愛がなければ。欠乏していれば。駄目なんだよね、私。
私、もう駄目なのかもしれない。
こんなこと、気が付きたくなかった。
もっと馬鹿でいたかった。
なんで色んなところ抜けてるのに、
妙なところ勘づいて、気が付いちゃうんだろう。
世界は私を苦しめたがっているのかもね。
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